魔法戦士ギン

burazu

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防衛

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 スップに迫っている魔物を防衛兵団が出撃できるまでの時間稼ぎをするためルルーは単身町の外へ飛び出していく。

 一瞬呆然とする一同であったが、ギンがすぐに司祭に声を掛ける。

「司祭殿、自分達も彼女の防衛に加勢します。1人でも多い方が兵団の出撃までの時間を稼げると思いますが」
「ですが、あなた方はこの町どころかこの国の者ですらない。巻き込むのは少し気が引けますが」

 ギンの加勢の提案に少し戸惑う司祭であったが、ギンは更に言葉を続ける。

「司祭殿、自分は傭兵です。なにも善意のみで加勢するわけではありません」
「なにがお望みですか?」

 司祭の問いにギンは一瞬エイムの方を向いてから司祭に返答をする。

「1人でいいから、彼女の村に聖職者の派遣をお願いします」
「それがあなたのお望みですか?」
「自分は今、彼女の依頼を受けています。依頼人の利益になるよう働くのが傭兵の務めです」

 ギンの思わぬ返答に一瞬驚く司祭であったが、すぐに返答をする。

「分かりました。是非お願いします」

 ギンは司祭に対して軽く頷き、エイムとブライアンに声を掛ける。

「行くぞ」
「はい」
「おうよ」

 3人はルルーが走っていった方向へと向かっていく。

 町の外ではルルーが攻撃魔法を使って魔物を食い止めてはいるが、ルルーはミッツ神の加護を受けているため、強力な治癒魔法を使用することが出来るが、精霊との契約は出来ず、強力な攻撃魔法を使用することができない。それでも司祭の言うように魔法の素養が高いため、自身の魔力だけでもある程度の威力はあるが、今いる魔物を殲滅するには不十分である。おまけにルルーの魔力は尽きかけており、打つ手がなくなりかけている。

「なんて数なの。もう魔力があまり残っていないし、どうすればいいの?」

 ルルーに一瞬隙が出来、狼の魔物がルルーに襲い掛かってきて絶体絶命とルルー自身が思った瞬間、魔物の体が真っ二つになった。

「えっ、これは?」

 ルルーが呆然とするなか男の声が聞こえる。

「おいおい、さっきまでの強気はどこいったんだ。聖職者さんよ」

 声の主はブライアンであり、ルルーは驚くがすぐにブライアンに尋ねる。

「どういうことなの⁉何であなたが私を助けに来るの⁉」
「俺だって助けに来たくて来たわけじゃねえよ。さっきのあんたの言い草にはムカついているからな。だがなあの傭兵バカがあの子の為だって言いだしたからな。俺もあいつらの護衛をしているし、しょうがねえんだよ」

 傭兵バカとはギンのことであるが、ギン自身はその言葉を聞いて少し不満そうにブライアンに言葉を発する。

「誰が傭兵バカだ。俺はあくまで務めを果たそうとしているだけだ」
「そうか悪かったな。じゃあバカ傭兵か」
「バカはお前の方だろ」
「何だとコラァ!」

 突如ギンとブライアンが口論を始めたため思わずルルーがツッコミを入れる。

「って、何あんたらケンカしてんの。っていうか助けに来たんじゃないの⁉」

 ルルーがギン達にツッコミを入れている中、エイムがルルーに声を掛ける。

「あの大丈夫ですか?」
「あ、あなたも私を助けに来たの?」
「はい」

 エイムの屈託のない返答にルルーは戸惑ってしまう。それもそのはずである。先程のエイムの頼みに応えることが出来なかったからだ。

 ルルーが戸惑っている中、ギン達が次々と魔物を討ち果たしていく。そんな中ようやく二フラ率いるスップの兵団が到着する。

「皆の者いくぞーー!」
「おーーー!」

 スップの兵団が戦線に加わり魔物を討ち果たしていく。そんな中二フラの姿を見たブライアンが複雑な表情をする。

「隊長……」

 ブライアンの表情を見たギンが声を掛ける。

「後は彼らに任せよう」
「ああ……」

 残りの魔物をスップの兵団に任せてギン達はその場を離れる。
 続く
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