57 / 207
阻みし者
しおりを挟む
グラッス国内を馬車で移動しているさなか、ギン達は謎の女性とその女性が率いている集団と対峙し、女性からブロッス帝国軍と思われ困惑している。そんな中、女性が再度言葉を発する。
「もう1度言うよ。あんたらブロッス帝国の者だろ?」
女性の発言にギンが言葉を返す。
「俺達は帝国軍などではない。そもそも何故帝国軍だと思ったんだ?」
「帝国軍がこのグラッスに侵攻しているっていう情報を得てさ、あたしらは領主様に言われてこの辺を見張っているのさ」
「じゃあお前たちはこの地域の領主の軍なんだな」
「あたしらは傭兵みたいなもんさ、大体あんたらこそ帝国軍じゃないってんならなんで武装してんのさ?」
ギンが女性と話している中、ルルーが会話に入る。
「ギン、私に任せて」
そう言ってルルーが女性に呼びかける。
「お待ちになって下さい。私はプレツより参った、ミッツ教徒のルルーと申します。どうにかあなた方の領主様にお話を通してはもらえないでしょうか」
ルルーの発言を聞いた女性がおかしかったのか笑い出す。
「ハッハッハッ!ミッツ教徒⁉そんな気取った奴がこんな所にくるわけないじゃん。どうせウソをつくならもっとましなウソをつきなよ」
「き、気取った……、あのね私達はプレツより正式に派遣された特使でもあるの。せめてここの領主様にまずお話を通してほしいの。お願い」
「やだね、あんたらはどうも信用できないから」
ルルーが女性との交渉が難航している中、ブライアンがぼやいてしまう。
「ちきしょう、なんでジエイはこいつらの情報を俺達に教えずに先に行くんだ」
「おそらくジエイ殿はこの者達に気付かれずに先に進めたのであろう。ジエイ殿の密偵としての優秀さが我らにとって裏目に出てしまうとは」
ブライアンとムルカがジエイの密偵としての優秀さ、そしてそれ故今ギン達は窮地に陥っていることを認識した中、ギンが女性に尋ねる。
「なら聞こう、どうすれば俺達が帝国軍でないと信じてもらえる?」
「通行料」
「何?」
「通行料を払えっていってんのさ。もし帝国軍じゃないってんなら力づくで突破するようなまねはしないだろ」
ギンは少し女性を待たせルルー、ムルカに相談する。
「ムルカ殿、ルルー、どうする?特使である2人の意見が聞きたい」
「無用な争いは我らは望まん。致し方あるまい」
「ですがムルカ様、私達はすでに入国の際に通行料を支払っています。領主の私兵による二重搾取に屈してよろしいのでしょうか」
3人の話し合いにブライアンが加わり自らの意見を述べる。
「俺も今回ばかりはルルーに賛成だ。あいつら俺達に因縁をつけて金を巻き上げるのが目的だろうぜ。そんな奴には払う必要はねえ」
「だがブライアン殿、我らの目的は同盟締結だ。地方領主の私兵とは言え諍いを起こせば同盟交渉は難航してしまう」
ギン達の話し合いが長引き、女性は思わず声をあげる。
「ああ、もういつまでうだうだしてんだ。払うのか、払わないのか?」
女性がギン達に声をあげていると1人の男が女性に声を掛ける。
「大変です。ヨナの姉御」
女性の名はヨナと言い、そのヨナに男は重大なことを告げる。
「帝国軍がどうも近くまで来てるらしいですぜ、どうしやす?」
「なんだって!まさか本当に来るなんて」
ヨナの言葉をルルーが聞き、問い詰める。
「今、本当にって言った。どういうことなの?」
「あ、いや、それは……」
ヨナを問い詰めるルルーにギンが声を掛ける。
「こいつらを問い詰めるのは後だ。まずは帝国軍を追い払うぞ」
「ギン殿の言う通りだ。行くぞルルー」
「はい。いい、あなた達後でどういうことか聞かせてもらうわよ」
ルルーがそう言うとギン達は帝国軍が現れた場所へと向かう。
続く
「もう1度言うよ。あんたらブロッス帝国の者だろ?」
女性の発言にギンが言葉を返す。
「俺達は帝国軍などではない。そもそも何故帝国軍だと思ったんだ?」
「帝国軍がこのグラッスに侵攻しているっていう情報を得てさ、あたしらは領主様に言われてこの辺を見張っているのさ」
「じゃあお前たちはこの地域の領主の軍なんだな」
「あたしらは傭兵みたいなもんさ、大体あんたらこそ帝国軍じゃないってんならなんで武装してんのさ?」
ギンが女性と話している中、ルルーが会話に入る。
「ギン、私に任せて」
そう言ってルルーが女性に呼びかける。
「お待ちになって下さい。私はプレツより参った、ミッツ教徒のルルーと申します。どうにかあなた方の領主様にお話を通してはもらえないでしょうか」
ルルーの発言を聞いた女性がおかしかったのか笑い出す。
「ハッハッハッ!ミッツ教徒⁉そんな気取った奴がこんな所にくるわけないじゃん。どうせウソをつくならもっとましなウソをつきなよ」
「き、気取った……、あのね私達はプレツより正式に派遣された特使でもあるの。せめてここの領主様にまずお話を通してほしいの。お願い」
「やだね、あんたらはどうも信用できないから」
ルルーが女性との交渉が難航している中、ブライアンがぼやいてしまう。
「ちきしょう、なんでジエイはこいつらの情報を俺達に教えずに先に行くんだ」
「おそらくジエイ殿はこの者達に気付かれずに先に進めたのであろう。ジエイ殿の密偵としての優秀さが我らにとって裏目に出てしまうとは」
ブライアンとムルカがジエイの密偵としての優秀さ、そしてそれ故今ギン達は窮地に陥っていることを認識した中、ギンが女性に尋ねる。
「なら聞こう、どうすれば俺達が帝国軍でないと信じてもらえる?」
「通行料」
「何?」
「通行料を払えっていってんのさ。もし帝国軍じゃないってんなら力づくで突破するようなまねはしないだろ」
ギンは少し女性を待たせルルー、ムルカに相談する。
「ムルカ殿、ルルー、どうする?特使である2人の意見が聞きたい」
「無用な争いは我らは望まん。致し方あるまい」
「ですがムルカ様、私達はすでに入国の際に通行料を支払っています。領主の私兵による二重搾取に屈してよろしいのでしょうか」
3人の話し合いにブライアンが加わり自らの意見を述べる。
「俺も今回ばかりはルルーに賛成だ。あいつら俺達に因縁をつけて金を巻き上げるのが目的だろうぜ。そんな奴には払う必要はねえ」
「だがブライアン殿、我らの目的は同盟締結だ。地方領主の私兵とは言え諍いを起こせば同盟交渉は難航してしまう」
ギン達の話し合いが長引き、女性は思わず声をあげる。
「ああ、もういつまでうだうだしてんだ。払うのか、払わないのか?」
女性がギン達に声をあげていると1人の男が女性に声を掛ける。
「大変です。ヨナの姉御」
女性の名はヨナと言い、そのヨナに男は重大なことを告げる。
「帝国軍がどうも近くまで来てるらしいですぜ、どうしやす?」
「なんだって!まさか本当に来るなんて」
ヨナの言葉をルルーが聞き、問い詰める。
「今、本当にって言った。どういうことなの?」
「あ、いや、それは……」
ヨナを問い詰めるルルーにギンが声を掛ける。
「こいつらを問い詰めるのは後だ。まずは帝国軍を追い払うぞ」
「ギン殿の言う通りだ。行くぞルルー」
「はい。いい、あなた達後でどういうことか聞かせてもらうわよ」
ルルーがそう言うとギン達は帝国軍が現れた場所へと向かう。
続く
0
あなたにおすすめの小説
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。
音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、
幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。
魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。
そして再び出会う幼馴染。
彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。
もういい。
密かにやってた支援も打ち切る。
俺以外にも魔道具職人はいるさ。
落ちぶれて行く追放したパーティ。
俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる