115 / 207
水面下の舌戦
しおりを挟む
ブロッス帝国軍のバンス将軍と魔導騎士団の連携により窮地に陥っていたブライアンだったが、戦場にムルカが現れ窮地を脱出することができ、そのムルカからブライアンに声がかけられる。
「大丈夫か?ブライアン殿、貴殿1人で彼らに立ち向かうなど無謀もいいとこだぞ」
「旦那も前に1人であいつらに向かっていったじゃねえか、俺達が来なけりゃどうなっていたか」
「私は私自身を囮にすることで砦への攻撃を緩める目的があったのだ」
「じゃあ、今回の俺と一緒だな」
ブライアンとムルカが会話をしていると、バンスが途中で口を挟む。
「ずいぶん余裕だな戦場で談笑することができるとは」
バンスの声が聞こえたムルカはバンスの方を向き言葉を返す。
「我らが油断していると思っているなら何故攻撃をしなかった?」
「ふっ、よく言うわ。貴様らが臨戦態勢を解いてはいなかったことを見抜けぬわしではないぞ。わしが攻撃をしたらカウンターでしとめるつもりであったのだろう。全く抜かりないわ」
バンスはブライアンとムルカの臨戦態勢を見抜き直接の攻撃をひかえたことを話すと、更に戦場に別の者が現れる。
「ムルカ様、ブライアン」
現れたのはルルーであり、ブライアンがルルーに声をかける。
「ルルー、どうしてお前まで砦から出てくるんだ?」
「敵に魔法を使う者がいるなら私が魔力障壁を使った方が戦いが楽になるでしょう」
ルルーがムルカの名を呼んだことで、思わずバンスはムルカに尋ねる。
「今、ムルカと呼ばれていたな?まさか貴様『騎士ムルカ』と呼ばれていたのではないか?」
「かつての私のことを知っているのか?」
「わしのように戦場暮らしが長い者でお主のことを知らぬ者などおらぬわ」
ムルカが黙って聞いていると更にバンスはムルカに尋ねる。
「聞かせよ、何故お主は騎士団を抜け、ミッツ教団の神官戦士をやっているのかを?」
「それを聞いてどうするつもりだ?」
「ただの興味だ、これからお主の命を奪えば2度と知ることがないからな。まっ、話さぬというなら命を奪うだけだ」
バンスの少し挑発じみた言葉であったが、それでもムルカはあえて挑発に乗り話すこととした。
「良かろう、そこまで貴殿が知りたいというなら話そう」
ムルカの心情を心配し思わずルルーが話を止めるよう懇願する。
「お止めくださいムルカ様、敵に個人的な話などする必要はありません」
「ルルーよ、これは既に私とバンス将軍の戦いなのだ。私がここでしり込みしてしまえばバンス将軍に精神的な優位を与えてしまう。だから私はあえて挑発に乗ることにしたのだ」
「ムルカ様……」
この水面下での舌戦の行方は?
続く
「大丈夫か?ブライアン殿、貴殿1人で彼らに立ち向かうなど無謀もいいとこだぞ」
「旦那も前に1人であいつらに向かっていったじゃねえか、俺達が来なけりゃどうなっていたか」
「私は私自身を囮にすることで砦への攻撃を緩める目的があったのだ」
「じゃあ、今回の俺と一緒だな」
ブライアンとムルカが会話をしていると、バンスが途中で口を挟む。
「ずいぶん余裕だな戦場で談笑することができるとは」
バンスの声が聞こえたムルカはバンスの方を向き言葉を返す。
「我らが油断していると思っているなら何故攻撃をしなかった?」
「ふっ、よく言うわ。貴様らが臨戦態勢を解いてはいなかったことを見抜けぬわしではないぞ。わしが攻撃をしたらカウンターでしとめるつもりであったのだろう。全く抜かりないわ」
バンスはブライアンとムルカの臨戦態勢を見抜き直接の攻撃をひかえたことを話すと、更に戦場に別の者が現れる。
「ムルカ様、ブライアン」
現れたのはルルーであり、ブライアンがルルーに声をかける。
「ルルー、どうしてお前まで砦から出てくるんだ?」
「敵に魔法を使う者がいるなら私が魔力障壁を使った方が戦いが楽になるでしょう」
ルルーがムルカの名を呼んだことで、思わずバンスはムルカに尋ねる。
「今、ムルカと呼ばれていたな?まさか貴様『騎士ムルカ』と呼ばれていたのではないか?」
「かつての私のことを知っているのか?」
「わしのように戦場暮らしが長い者でお主のことを知らぬ者などおらぬわ」
ムルカが黙って聞いていると更にバンスはムルカに尋ねる。
「聞かせよ、何故お主は騎士団を抜け、ミッツ教団の神官戦士をやっているのかを?」
「それを聞いてどうするつもりだ?」
「ただの興味だ、これからお主の命を奪えば2度と知ることがないからな。まっ、話さぬというなら命を奪うだけだ」
バンスの少し挑発じみた言葉であったが、それでもムルカはあえて挑発に乗り話すこととした。
「良かろう、そこまで貴殿が知りたいというなら話そう」
ムルカの心情を心配し思わずルルーが話を止めるよう懇願する。
「お止めくださいムルカ様、敵に個人的な話などする必要はありません」
「ルルーよ、これは既に私とバンス将軍の戦いなのだ。私がここでしり込みしてしまえばバンス将軍に精神的な優位を与えてしまう。だから私はあえて挑発に乗ることにしたのだ」
「ムルカ様……」
この水面下での舌戦の行方は?
続く
0
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
ギャルといちゃこらしていたらダンジョン探索がはかどった件。うちのお菊がもふもふで可愛すぎる♡
マネキネコ
ファンタジー
日本国内に3つのダンジョンが出現して早10年。日本国政府は各方面と協議を重ねた結果、ダンジョンを国民に開放すると宣言した。つまり現在では探索者ライセンスさえあれば誰でも気軽にダンジョン探索ができる時代になっているのだ。高校生になった僕は夏休みに入るとすぐに探索者講習を受けライセンスを取得した。そして残りの夏休みすべてをダンジョン探索へと費やし、通常は半年以上は掛かると言われていた最初のレベルアップを、僕はわずか3週間あまりで達成した。これはとんでもない快挙といってもいいだろう。しかも他の人に比べると、身体能力がはるかに劣っているチビデブの僕がである。こんな結果をもたらした背景には、なんといっても僕のパートナーであるお菊の存在が大きいだろう。そしてもうひとつ、なぜだかわからないが、ステータスの中に『聖獣の加護』が表示されているのだ。おそらく、この効果が表れているのではないだろうか。そうして2学期が始まり僕が教室に顔を出すと、最近やたらと絡んでくるギャル友から「あんたなんか変わった!? なんていうか雰囲気とか? 背もだいぶ伸びてるみたいだし」と、なんでどうしての質問攻め。今まで異性には見向きもされなかった僕だけど、これってもしかして、『モテ期』というやつが来てるの?
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる