魔法戦士ギン

burazu

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それぞれの繋がり

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 ギン達がスップにあるミッツ教団の教会に戻ってからしばらくするとムルカが妻の墓より戻って来る。

「司祭様、ただいま戻りました」
「お帰りなさい、メイリー殿とはお話ができましたか?」
「はい、心遣い感謝いたします」

 ムルカの言葉を聞いた司祭がムルカに対してあることを打ち明ける。

「今回の事はあなたにとってはいい機会だと思ったので、私はメイリー殿のお墓に行くことをあえて勧めたのです」
「司祭様⁉それは……」
「あなたにとってはルルーやギン殿達のように本来なら戦わずともよい方々が自らの意思で戦いに臨んだ事を受けて何かを感じたのではないかと思いましてね」
「はい、妻に初めて良い話ができたと思っております。司祭様やルルー達教徒、そしてギン殿達には感謝してもしきれません」

 ムルカが司祭やルルー達、ギン達への感謝の気持ちを述べていると神官戦士の1人がムルカに声をかける。

「ムルカ様、感謝するのは我々も同じです」
「貴殿達が……私に」
「我々は立場は違えど『騎士ムルカ』とうたわれたムルカ様のもとで神官戦士として戦えることは誇りであり名誉なことであります。またムルカ様が旅立つことがあっても我らでこのプレツを守って見せます」

 ムルカは神官戦士の言葉を聞いて感極まりそうになるが、それをこらえ少しばかり厳しい言葉を放つ。

「ならばもう少し強くならねばな、よし次の旅立ちまで私が鍛えてやろう」
「ム、ムルカ様がですか、お手柔らかにお願いします」
「何を言うか、帝国軍は私なんぞより強い者もおるぞ」

 ムルカが厳しい言葉を神官戦士達にぶつけていると二フラがブライアンに声をかけている。

「ブライアン、こういう形だがまたお前と話せる日が来るとは思ってもみなかったぞ」
「はい、そうですね。ところでカールの野郎はどうなったんですか?」
「彼の父上は彼の行いに激昂し彼を後継者候補から外すだけでは収まらず、国外追放の処分を下したよ」
「そうですか……」

 ブライアンがカールのその後を気にしたことについて思わず二フラは尋ねてしまう。

「彼の事が気になっていたのか?」
「確かに俺とあいつは嫌いあっていました。だけどそれでも仲間だと思っていたから……」
「仲間か……、今の仲間達とはうまくやれてそうだな」
「あ、え、そ、それは……」

 突如ギン達との関係性の事を突っ込まれ、思わずしどろもどろになってしまい、後方からルルーにツッコまれる。

「フフ、柄にもなく緊張してるんだから」
「何でいきなりお前が入って来るんだ。今俺が隊長と話しているんだろうが」
「私はあなたがあまりに緊張しているから少しほぐそうと思ったのに」
「それが余計な事なんだよ、男同士の語りに首を突っ込むんじゃねえよ」

 ブライアンの無礼な言い草に思わずルルーが反論の言葉を言う。

「何が語りよ、あなたの方はろくに語ってもいなかったじゃない」
「っていうか、聞き耳立てていたのか、何をそんなに盗み聞きをしようとしていたんだ」
「盗み聞きとは人聞きが悪いわね、そういう言い方失礼過ぎない」

 ブライアンとルルーのやりとりを聞いていた二フラは思わず大笑いをする。

「はっはっはっ!あ、いや失礼」

 二フラの大笑いにブライアンとルルーが思わず口を止めてブライアンが二フラに対して言葉が漏れた。

「た、隊長……」
「ブライアン、お前はよくカールとも言い争いをしていたようだが、いつも一触即発の空気だったようだな」
「え、は、はい」
「だが今のシスター殿とのやり取りは何と言うか平和的だと思った」

 平和的という言葉に対しブライアンが反応をする。

「平和的って、こいつはよく俺のムカつくことを言うんで俺はそれに対して思ったことを言ってるだけです」
「それはお前とシスター殿が言いたいことを言い合える程信頼してるからじゃないか?」
「……すいません、ちょっと久しぶりにマイクとも話してきます」

 そう言ってブライアンは少し離れたマイクの所へと向かう。その間に二フラがルルーに言葉を漏らす。

「逃げられましたね」
「あの二フラ殿でしたっけ。正直私も先程の言葉には驚きました」
「信頼しあっているという言葉にですか?」
「はい、さすがに面と向かって言われるとブライアン……殿も戸惑われたと思います」

 ルルーの言葉を聞いて二フラが自分の思いを告げる。

「シスター殿、きっと今はあなた方の方がブライアンを理解していると思います」
「それは買いかぶりすぎなのでは?」
「いえ、きっと彼の助けにあなたはなっているでしょう」
「もし助けになっているとしたら私の方です。砦を救うことに弱気になっていた私に叱咤して砦を救う活力をもらいました。だから私の方がいつも彼や他のみんなに助けられています」

 それぞれが得た繋がりを大事につむんでいくこと、一同はその事に気付き始めていたのである。
続く
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