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SCENE005 初めての魔法
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僕は着ていたカッターシャツを脱ぎ捨てて、バトラーに言われて購入した服を着ることになる。
ラミアだから下半身が蛇なので、服は頭からすっぽりかぶるしかない。ええい、もうどうにもでなってくれ。
僕は覚悟を決めて服を着てみる。
すると不思議なことに、ちゃんと着やすいように服が変化してくれた。
「はははっ、異世界の服ですからな。マナの影響を受けていて、着用者に合わせて変化するのですぞ」
「な、なるほど……。いや、もっと早く言ってほしかったな」
「こういうことは経験でございます」
僕の文句をこう言って、バトラーは涼しげな顔をしていた。いや、従者なら事前に説明とか注意とかするものじゃないの?!
っと、服の中に髪の毛が入っちゃってる。僕はせっせと髪の毛を服から引っこ抜いている。
僕が着替えた服はノースリーブのワンピースだ。蛇の部分との境目を隠すような服装になっている。
バトラーが指定した通り、やたらとひらひらとした飾りの多い服だけど、そんなに悪い気はしない。ただ、背中がすっごく開いているんだよね。髪の毛で隠れるからいいんだけど、なんだか恥ずかしい。
それと腕には別のアームカバーっていうのか、そんなものを着けるようになっている。服の色は赤色で、薄い青色の銀髪である僕の髪とは真反対といっていい色合いかな。
バトラーに鏡を用意してもらって見てみると、結構悪い感じじゃないようだった。
「意外と似合ってるな。色合い的にどうかと思ったんだけど、ほぼ銀髪だから問題なさそう」
「ええ、よくお似合いですともプリンセス」
僕がきょろきょろと見ていると、バトラーは手放しで褒めてくる。
「でも、よく見るとこの服の色、僕の瞳と同じ色なんだね」
「はい、左様でございますよ。実に美しい赤色でございますとも」
褒められて悪い気はしないんだけど、やっぱり僕は男の子だったから、女性の姿も服も全然慣れないんだよね。
自分がラミアプリンセスっていうことは受け入れなきゃいけないんだけど、この姿に慣れるまで、一体どのくらいかかるんだろう……。
僕は腕を組んで考え込んでしまった。
「さあ、プリンセス。悩んでいる時間はありませんぞ」
バトラーが僕に声をかけてくる。
「このダンジョンを立派にするためにも、ダンジョンの人を呼び込む計画を実行しませんと」
「えっ、う~ん……」
バトラーはやる気があるみたいだけど、自分の変化に戸惑いが隠せない僕は、バトラーの考えに対してすごく消極的だよ。
考え込みながら、僕はちらりと持ってきた配信用ドローンを見つめる。
これを使って人を呼び込む作戦は、確かに僕が提案したこと。でも、よく考えたらこの状態じゃ、このドローンがどういう映像を撮影しているのか分からないんだよね。これだ一番の問題。
ドローンの撮影している状態を確認するためのパソコンは、家の僕の部屋の中にある。
「どうしたのですかな、プリンセス」
「いや、バトラー。配信をするのはいいんだけど、このドローンがどんな映像を撮っているのか、僕が確認できないんだ。よく分からない状態で配信をすると、いろいろ危険かなって思うんだけど」
疑問に感じているバトラーに対して、僕は問題点を挙げていく。
「なるほどですな。それでしたらいい魔法がありますとも」
「魔法? それって僕は使える?」
「もちろんですよ。ラミア族は魔法が得意でございますからね。まぁ魅了魔法が中心ですけれどね」
「だよね?」
僕の一般的なラミアのイメージは、ゲームの影響か、男性をとりこにしているイメージが強い。どうやら僕も同じ能力を有することになるらしい。
だけど、僕はラミアになりたてだし、探索者としてもまだ能力不明だ。魔法と言われてもいまいち使い方が分からないというもの。
「う~ん。ねえ、バトラー」
「なんでしょうか」
「魔法の使い方を教えてくれないかな?」
「ええ、よろしいですとも。このドローンとやらを使われるのでしたら、視覚共有魔法がいいでしょうな。人であれ物体であれ魔物であれ、視覚を共有することで遠くのものを見ることができますので、とても便利でございますよ」
「それいいね。じゃあ、早速お願い」
「かしこまりましたとも」
僕も魔法が使えるらしいということで、早速バトラーにお願いして魔法を教えてもらうことにする。
とはいえ、まずはマナを感じ取るところから始めないといけない。これが実に面倒みたい。
「むむむむ……」
僕はいっぱいいっぱいに力んでいるけど、魔力というものがどうしても感じ取れない。
「プリンセス」
「なんですか、バトラー」
「体の血流を感じることはできますか?」
「えっ、それはまあ」
バトラーの質問に、僕は困惑しながら答える。
僕が答えると、バトラーはどことなくにこっと笑ったように見える。
「それでしたら、それと同じことでございます。体の血のめぐりを感じるように、魔力の巡りを感じ取るのです」
「わ、分かった」
「それでは、お腹に両手を当てて、しっかりと意識して下さい。そうすれば、何かもやもやとしたものが感じ取れるはずです」
僕はバトラーのアドバイス通りに、両手をしっかりとお腹に当てる。感覚が鋭くなるようにと、あえて目もつぶってみる。
ゆっくりと呼吸をしながら、僕はお腹に意識を集中させる。
しばらくその状態を続けていると、僕はもやっとしたものをお腹に感じ始めた。
「なんだろう、このどこかぼやけた感じの感触は……」
「おお、見つけられましたか。あとはそれを全身に広げるのです。しっかりと感じ取れましたら、両手を前に出して、手のひらに小さな明かりをともすイメージをして下さい。それが成功すれば、プリンセスはもう魔法を扱うことができることになります」
「分かりました」
全身を駆け巡るもやもやとしたものを感じ取れた僕は、バトラーの言葉に従って両手を前に差し出す。
(明かりよ、ともれ!)
僕は、豆電球をイメージして、両手のひらに意識を集中させた。
ラミアだから下半身が蛇なので、服は頭からすっぽりかぶるしかない。ええい、もうどうにもでなってくれ。
僕は覚悟を決めて服を着てみる。
すると不思議なことに、ちゃんと着やすいように服が変化してくれた。
「はははっ、異世界の服ですからな。マナの影響を受けていて、着用者に合わせて変化するのですぞ」
「な、なるほど……。いや、もっと早く言ってほしかったな」
「こういうことは経験でございます」
僕の文句をこう言って、バトラーは涼しげな顔をしていた。いや、従者なら事前に説明とか注意とかするものじゃないの?!
っと、服の中に髪の毛が入っちゃってる。僕はせっせと髪の毛を服から引っこ抜いている。
僕が着替えた服はノースリーブのワンピースだ。蛇の部分との境目を隠すような服装になっている。
バトラーが指定した通り、やたらとひらひらとした飾りの多い服だけど、そんなに悪い気はしない。ただ、背中がすっごく開いているんだよね。髪の毛で隠れるからいいんだけど、なんだか恥ずかしい。
それと腕には別のアームカバーっていうのか、そんなものを着けるようになっている。服の色は赤色で、薄い青色の銀髪である僕の髪とは真反対といっていい色合いかな。
バトラーに鏡を用意してもらって見てみると、結構悪い感じじゃないようだった。
「意外と似合ってるな。色合い的にどうかと思ったんだけど、ほぼ銀髪だから問題なさそう」
「ええ、よくお似合いですともプリンセス」
僕がきょろきょろと見ていると、バトラーは手放しで褒めてくる。
「でも、よく見るとこの服の色、僕の瞳と同じ色なんだね」
「はい、左様でございますよ。実に美しい赤色でございますとも」
褒められて悪い気はしないんだけど、やっぱり僕は男の子だったから、女性の姿も服も全然慣れないんだよね。
自分がラミアプリンセスっていうことは受け入れなきゃいけないんだけど、この姿に慣れるまで、一体どのくらいかかるんだろう……。
僕は腕を組んで考え込んでしまった。
「さあ、プリンセス。悩んでいる時間はありませんぞ」
バトラーが僕に声をかけてくる。
「このダンジョンを立派にするためにも、ダンジョンの人を呼び込む計画を実行しませんと」
「えっ、う~ん……」
バトラーはやる気があるみたいだけど、自分の変化に戸惑いが隠せない僕は、バトラーの考えに対してすごく消極的だよ。
考え込みながら、僕はちらりと持ってきた配信用ドローンを見つめる。
これを使って人を呼び込む作戦は、確かに僕が提案したこと。でも、よく考えたらこの状態じゃ、このドローンがどういう映像を撮影しているのか分からないんだよね。これだ一番の問題。
ドローンの撮影している状態を確認するためのパソコンは、家の僕の部屋の中にある。
「どうしたのですかな、プリンセス」
「いや、バトラー。配信をするのはいいんだけど、このドローンがどんな映像を撮っているのか、僕が確認できないんだ。よく分からない状態で配信をすると、いろいろ危険かなって思うんだけど」
疑問に感じているバトラーに対して、僕は問題点を挙げていく。
「なるほどですな。それでしたらいい魔法がありますとも」
「魔法? それって僕は使える?」
「もちろんですよ。ラミア族は魔法が得意でございますからね。まぁ魅了魔法が中心ですけれどね」
「だよね?」
僕の一般的なラミアのイメージは、ゲームの影響か、男性をとりこにしているイメージが強い。どうやら僕も同じ能力を有することになるらしい。
だけど、僕はラミアになりたてだし、探索者としてもまだ能力不明だ。魔法と言われてもいまいち使い方が分からないというもの。
「う~ん。ねえ、バトラー」
「なんでしょうか」
「魔法の使い方を教えてくれないかな?」
「ええ、よろしいですとも。このドローンとやらを使われるのでしたら、視覚共有魔法がいいでしょうな。人であれ物体であれ魔物であれ、視覚を共有することで遠くのものを見ることができますので、とても便利でございますよ」
「それいいね。じゃあ、早速お願い」
「かしこまりましたとも」
僕も魔法が使えるらしいということで、早速バトラーにお願いして魔法を教えてもらうことにする。
とはいえ、まずはマナを感じ取るところから始めないといけない。これが実に面倒みたい。
「むむむむ……」
僕はいっぱいいっぱいに力んでいるけど、魔力というものがどうしても感じ取れない。
「プリンセス」
「なんですか、バトラー」
「体の血流を感じることはできますか?」
「えっ、それはまあ」
バトラーの質問に、僕は困惑しながら答える。
僕が答えると、バトラーはどことなくにこっと笑ったように見える。
「それでしたら、それと同じことでございます。体の血のめぐりを感じるように、魔力の巡りを感じ取るのです」
「わ、分かった」
「それでは、お腹に両手を当てて、しっかりと意識して下さい。そうすれば、何かもやもやとしたものが感じ取れるはずです」
僕はバトラーのアドバイス通りに、両手をしっかりとお腹に当てる。感覚が鋭くなるようにと、あえて目もつぶってみる。
ゆっくりと呼吸をしながら、僕はお腹に意識を集中させる。
しばらくその状態を続けていると、僕はもやっとしたものをお腹に感じ始めた。
「なんだろう、このどこかぼやけた感じの感触は……」
「おお、見つけられましたか。あとはそれを全身に広げるのです。しっかりと感じ取れましたら、両手を前に出して、手のひらに小さな明かりをともすイメージをして下さい。それが成功すれば、プリンセスはもう魔法を扱うことができることになります」
「分かりました」
全身を駆け巡るもやもやとしたものを感じ取れた僕は、バトラーの言葉に従って両手を前に差し出す。
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