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SCENE008 不慣れな配信と予想外
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僕は二回目の配信を行う。
撮影を始める時のキュイーンという音が聞こえてきたので、今回もちゃんとドローンは動いているようだ。
僕の目の前には、自分を映し出している魔力で作り出した画面が浮かんでいる。きちんと僕の上半身だけが映り込んでいるようだ。
「こんにちは、僕は探索者のウィンクです」
ドローンに向かって挨拶をするも、何の反応も返ってこない。なんといっても、接続者数0というのが痛すぎる。
(新人ってこんなに大変なんだ。甘い夢を見てたなぁ、僕は……)
現実を思い知らされて、心の中では思いきり落胆している。
だとしても、配信を始めたからにはちゃんと話を進めなきゃ。僕は気を取り直して続きを喋り始める。
「今回は、特別に許可を頂きまして、実地訓練のために訪れている無人ダンジョンの中を紹介していきます。僕は今入口に来ています。ここから奥に向かって歩いていきますね」
僕の後ろに広がっているダンジョンの外を、ドローンにしっかりと映してもらう。
ダンジョンの外は、不気味な感じの雑木林が広がっているのが見える。
しっかりと映した後、僕は奥へと向かって進み始めようとする。
と、その時だった。
ポコン。
変な音が鳴り響いた。
何事かと思って画面を見ると、なんと接続数が1に増えていた。
僕は素直に喜んだ。ついに、僕の配信を見てくれる視聴者が現れたんだもの。
『おや、なんだこのチャンネル』
初めて表示されたコメントは、戸惑いに満ちたものだった。
なんだろう。タップミスでもしたのかな?
「あ、あの、こんにちは」
『あ、こんにちは。おや、知らない子だ』
僕が挨拶をしてみると、予想もしなかった答えが返ってきた。
これってやっぱりあれだよね。間違えてこの配信に入ってきちゃったんだよね。そんな感じがする反応だった。
「僕はウィンクっていう探索者見習いです。今日は魔素に慣れるということで、無人ダンジョンにお邪魔しています」
『へえ、そうなんだ。で、大人の探索者はいるのかな?』
「あ、配信の練習ということで見守ってもらっています。恥ずかしいみたいなので、配信に入りたくないそうですよ」
『ん~、怪しいなぁ……』
ど、どうしよう。思いっきり怪しまれているよ。
「えへへへ、よ、よかったら、僕の配信の練習に付き合ってもらえませんかね」
僕は笑いながら視聴者の方に話しかける。視聴者の方はかなり迷ったようだ。
『まっ、いいよ。暇だし』
どうにか了承してくれたようだった。
『ただし、違反者だと分かったら即通報するからね』
「は、はい……」
ものすごく厳しい方のようだよ。どうしよう、いろんな意味でバレたくない。怖いよう……。
僕は震えながらも、どうにか配信を再開させます。せっかく付き合って下さっているわけだし、機嫌を損ねないように頑張らないと。
「ここは無人ダンジョンで、見ての通りかなり広いんですね」
『まあ、確かに。こんなに天井の高い無人ダンジョンは見たことないね』
僕の言葉に、わざわざ反応を入れている。厳しいけれどいい方のようだ。
『でも、これだけ天井が高いってことは、モンスターが住む時にはそれだけ図体のでかいやつが出現するってことだよな。こんな無人ダンジョンがあるとは知らなかったな』
コメントがかなり説明的なところがあるけれど、本当にいい方っぽい。
おかげで、僕の緊張もずいぶんとほぐれてきた。
そんなこんなという間に、僕はダンジョンの一番奥までやって来てしまった。
いや、起きた状態でこのダンジョンを踏破したのは初めてなんだけど、こんなに短かったんだ。
「あれ、もう一番奥ですね」
『だな。無人ダンジョンでこんなに短いダンジョン、初めて見たぞ』
どうやら視聴者の方もみたことがないくらい短いらしい。だって、10分程度でたどり着いちゃったんだもん。
それと同時に、僕は震えた。こんな場所に探索者が来たら、僕なんて一瞬でやられちゃうじゃんって。
だって、僕のレベルは1だよ、1。こんな最弱ダンジョンマスターなんて、そうそういないよね。
思わず僕は体を震わせてしまう。
『うん、どしたん?』
僕の体の震えが見えたらしく、唯一の視聴者が声をかけてくる。
その声に反応して、僕は振り返ろうとする。
ところがその時だった。
「あっ!」
急に振り向こうとしたのが悪かった。
僕は急激に体勢を崩してしまう。
びたーん!
僕はそのまま倒れてしまう。
「あたたたた……。うわぁ、鼻を打っちゃったよ……」
僕の手にはべっとりと何か赤いものがついている。どうやら鼻血が出てしまったようだ。
だけど、まだ配信中だ。僕は手でごしごしと拭うと、ドローンに向かってにこりと微笑む。
「失礼しました。僕ってばドジっ子ですね」
僕はてへって笑いながら喋るんだけど、どういうわけか視聴者からの反応がない。
『ねえ、君』
「はい、何でしょうか」
視聴者のコメントがようやく出てきた。
『上半身しか映ってなくてどうしてだろうと思ってたんだけど、君の下半身って、それ……』
「え?」
僕は慌てて魔法で出している画面を確認する。
するとそこには、思ってもみなかった姿が映し出されていた。
「……うそ」
『それはこっちのセリフだよ。なんでモンスターが配信をしているんだ!』
そう、僕の蛇の下半身が、ばっちりと画面に映し出されていたんだ。
撮影を始める時のキュイーンという音が聞こえてきたので、今回もちゃんとドローンは動いているようだ。
僕の目の前には、自分を映し出している魔力で作り出した画面が浮かんでいる。きちんと僕の上半身だけが映り込んでいるようだ。
「こんにちは、僕は探索者のウィンクです」
ドローンに向かって挨拶をするも、何の反応も返ってこない。なんといっても、接続者数0というのが痛すぎる。
(新人ってこんなに大変なんだ。甘い夢を見てたなぁ、僕は……)
現実を思い知らされて、心の中では思いきり落胆している。
だとしても、配信を始めたからにはちゃんと話を進めなきゃ。僕は気を取り直して続きを喋り始める。
「今回は、特別に許可を頂きまして、実地訓練のために訪れている無人ダンジョンの中を紹介していきます。僕は今入口に来ています。ここから奥に向かって歩いていきますね」
僕の後ろに広がっているダンジョンの外を、ドローンにしっかりと映してもらう。
ダンジョンの外は、不気味な感じの雑木林が広がっているのが見える。
しっかりと映した後、僕は奥へと向かって進み始めようとする。
と、その時だった。
ポコン。
変な音が鳴り響いた。
何事かと思って画面を見ると、なんと接続数が1に増えていた。
僕は素直に喜んだ。ついに、僕の配信を見てくれる視聴者が現れたんだもの。
『おや、なんだこのチャンネル』
初めて表示されたコメントは、戸惑いに満ちたものだった。
なんだろう。タップミスでもしたのかな?
「あ、あの、こんにちは」
『あ、こんにちは。おや、知らない子だ』
僕が挨拶をしてみると、予想もしなかった答えが返ってきた。
これってやっぱりあれだよね。間違えてこの配信に入ってきちゃったんだよね。そんな感じがする反応だった。
「僕はウィンクっていう探索者見習いです。今日は魔素に慣れるということで、無人ダンジョンにお邪魔しています」
『へえ、そうなんだ。で、大人の探索者はいるのかな?』
「あ、配信の練習ということで見守ってもらっています。恥ずかしいみたいなので、配信に入りたくないそうですよ」
『ん~、怪しいなぁ……』
ど、どうしよう。思いっきり怪しまれているよ。
「えへへへ、よ、よかったら、僕の配信の練習に付き合ってもらえませんかね」
僕は笑いながら視聴者の方に話しかける。視聴者の方はかなり迷ったようだ。
『まっ、いいよ。暇だし』
どうにか了承してくれたようだった。
『ただし、違反者だと分かったら即通報するからね』
「は、はい……」
ものすごく厳しい方のようだよ。どうしよう、いろんな意味でバレたくない。怖いよう……。
僕は震えながらも、どうにか配信を再開させます。せっかく付き合って下さっているわけだし、機嫌を損ねないように頑張らないと。
「ここは無人ダンジョンで、見ての通りかなり広いんですね」
『まあ、確かに。こんなに天井の高い無人ダンジョンは見たことないね』
僕の言葉に、わざわざ反応を入れている。厳しいけれどいい方のようだ。
『でも、これだけ天井が高いってことは、モンスターが住む時にはそれだけ図体のでかいやつが出現するってことだよな。こんな無人ダンジョンがあるとは知らなかったな』
コメントがかなり説明的なところがあるけれど、本当にいい方っぽい。
おかげで、僕の緊張もずいぶんとほぐれてきた。
そんなこんなという間に、僕はダンジョンの一番奥までやって来てしまった。
いや、起きた状態でこのダンジョンを踏破したのは初めてなんだけど、こんなに短かったんだ。
「あれ、もう一番奥ですね」
『だな。無人ダンジョンでこんなに短いダンジョン、初めて見たぞ』
どうやら視聴者の方もみたことがないくらい短いらしい。だって、10分程度でたどり着いちゃったんだもん。
それと同時に、僕は震えた。こんな場所に探索者が来たら、僕なんて一瞬でやられちゃうじゃんって。
だって、僕のレベルは1だよ、1。こんな最弱ダンジョンマスターなんて、そうそういないよね。
思わず僕は体を震わせてしまう。
『うん、どしたん?』
僕の体の震えが見えたらしく、唯一の視聴者が声をかけてくる。
その声に反応して、僕は振り返ろうとする。
ところがその時だった。
「あっ!」
急に振り向こうとしたのが悪かった。
僕は急激に体勢を崩してしまう。
びたーん!
僕はそのまま倒れてしまう。
「あたたたた……。うわぁ、鼻を打っちゃったよ……」
僕の手にはべっとりと何か赤いものがついている。どうやら鼻血が出てしまったようだ。
だけど、まだ配信中だ。僕は手でごしごしと拭うと、ドローンに向かってにこりと微笑む。
「失礼しました。僕ってばドジっ子ですね」
僕はてへって笑いながら喋るんだけど、どういうわけか視聴者からの反応がない。
『ねえ、君』
「はい、何でしょうか」
視聴者のコメントがようやく出てきた。
『上半身しか映ってなくてどうしてだろうと思ってたんだけど、君の下半身って、それ……』
「え?」
僕は慌てて魔法で出している画面を確認する。
するとそこには、思ってもみなかった姿が映し出されていた。
「……うそ」
『それはこっちのセリフだよ。なんでモンスターが配信をしているんだ!』
そう、僕の蛇の下半身が、ばっちりと画面に映し出されていたんだ。
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