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SCENE009 バレちゃった
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なんていうことだろうか。
へそから下の蛇の部分がばっちり配信されてしまった。コメントとのやり取りをしているので、これが生放送であることは丸わかり。この状況に僕はどうするべきか、思わず固まってしまう。
『おい、答えろ。どうしてモンスターが配信をしてられるんだよ』
視聴者から、ものすごい勢いで問い詰められている。
混乱する僕の耳には、さらに追い打ちをかける音が聞こえてくる。
それは、配信の視聴を視聴者が始めたことを知らせる音だった。多分、僕のことを見ていた視聴者が呼び掛けたのだろう。あっという間に、同接数が三ケタを超えてしまった。
『おいおい、どうしたんだ』
『何をそんなに慌てて、呼んでるんだよ』
『いいから、画面に映っているこいつを見ろ』
他の視聴者に対して、強い口調で画面をしっかり見るように促している。
『うおっ、このしっぽはラミアか?』
『この配信、モンスターがしてるのかよ』
『おかしいな。これって探索者しか配信できないはずだろ?』
わいわいと騒ぎ出している。
どうしたらいいんだろう。僕は完全に恐怖で固まってしまった。
「騒がしいですな。これだから人間というのは困るのです」
そこに割って入ったのは、僕の補佐をするバトラーだった。
『なんだ、こいつ』
『パイソニアっていう蛇亜人だな。なんか紳士っぽい格好をしているから、このラミアの部下か?』
視聴者たちがいろいろと騒ぎ出している。
「いかにも。我の名はバトラー。ラミアプリンセスであるウィンク様の忠実な部下でございます。以後お見知りおきを」
人間たち相手でも、バトラーは実に冷静沈着だった。
「我らが配信を行えている理由ですが、プリンセスに原因があるのでございます」
『なんだなんだ』
『急に説明を始めたな』
『興味あるから、運営に通報するのは待て。話を聞こうじゃないか』
あまりにも堂々としたバトラーの態度に、視聴者たちの姿勢は真っ二つになっていた。
ところが、バトラーの目力が強いせいか、次第に視聴者たちがおとなしくなっていった。
「よろしい。では、お話を致しましょう」
バトラーがそう言うと、コメント欄は『ごくり』という単語で埋め尽くされていた。
「プリンセスは、実は元人間なのです。探索者としての能力はありませんが、どうやらダンジョンコアに選ばれたようでございます」
ちょっと待って。バトラーってば、今僕のことを能力なしっていったよね?! 聞き間違いじゃないよね?!
「実は、こういった無人ダンジョンは、適性を持った現地人を待つ特殊なダンジョンなのでございます。このダンジョンは、このウィンク様をマスターとするダンジョンとして生まれ変わったのです」
『な、なんだってーっ!』
『無人ダンジョンには、そんな罠が隠されていたのか・・・』
『恐ろしいな・・・』
事実を知った視聴者たちが、驚きのコメントを大量に打ち込んでいっている。
「ただ、残念なことにこのダンジョンは、先程お見せした通り、難易度もへったくれもない棒ダンジョンでございます。こんなダンジョンでは、探索者様も面白くないでしょう」
『確かにそうだな。俺だけしか見ていなかったが、入口から最奥まで一本道で何もなかったからな』
『それは確かにつまらんな』
バトラーの言葉に、視聴者たちが納得しているようだ。
「そこで、我から提案があるのです。プリンセスのダンジョンビルドを、ぜひとも見守って頂きたいのです。ダンジョンの秘密を知れるいい機会だと思いますゆえ、みなさまのご協力をお願いしたく思います」
『それは面白そうだな』
『世界初の、ダンマスによる配信か』
『これははやる(*´ω`*)』
『ダンジョンクリエイトははやるかもしれないが、その顔文字ははやらないしはやらせない』
視聴者たちはいろいろとごちゃごちゃと話しているようだ。
『俺たちは別にいい。問題は配信サイトとダンジョン管理局がなんていうかだな』
『あー、確かにそれは大問題だな』
『垢BANはありえる話だ。連中は探索者以上に血も涙もないからな』
これは、僕は許される方向で進んでいるのかな。
それにしても、バトラーの言葉はすごい。あれだけ荒れそうになっていた流れを、ぐっと自分の方に引き寄せたんだもの。これがレベル71のモンスターの実力なのかな。
『いや、ウィンクといったかな。さっきは怒鳴ってすまなかったな』
「あ、いえ。僕はもう大丈夫ですよ」
謝ってきたので、この人は最初から僕の配信を見ていてくれた人か。ずいぶんと態度が違う気がする。
『うん、モンスターだということを知って、気が動転してしまったようだ。これからの君の活躍をここで見させてもらうよ』
その言葉と同時に、ティロンという変な音が鳴る。僕が画面を見ると、なんとチャンネル登録者の数が知らない間に増えていた。
どうやら、バトラーの言葉に説得された視聴者たちが、チャンネル登録をしてくれたらしい。
「あ、ありがとうございます。僕、頑張らせて頂きますね」
『まあ、この配信でダンジョンのことは知られただろうから、入ってくる連中には気をつけるんだぞ』
「はい。お気遣いありがとうございます」
『はい、可愛い』
『ラミアってこんなに可愛かったっけか?』
『いかん、俺はロリコンかもしれん・・・』
視聴者たちはものすごく混乱しているような感じだった。
一時はどうなるかと思ったけど、僕はどうにか第二回の配信を終えることができた。
とはいえ、視聴者が心配していたように、今回の配信で広くダンジョンのことが知られることになっただろう。
そうなると、僕たちはダンジョンのモンスターとして探索者を迎え撃たなければならない。元人間として、とても心苦しい話だよね。
でも、やらないとこちらがやられてしまう。
配信を終えた僕は、その現実と改めて向かい合うこととなったのだった。
へそから下の蛇の部分がばっちり配信されてしまった。コメントとのやり取りをしているので、これが生放送であることは丸わかり。この状況に僕はどうするべきか、思わず固まってしまう。
『おい、答えろ。どうしてモンスターが配信をしてられるんだよ』
視聴者から、ものすごい勢いで問い詰められている。
混乱する僕の耳には、さらに追い打ちをかける音が聞こえてくる。
それは、配信の視聴を視聴者が始めたことを知らせる音だった。多分、僕のことを見ていた視聴者が呼び掛けたのだろう。あっという間に、同接数が三ケタを超えてしまった。
『おいおい、どうしたんだ』
『何をそんなに慌てて、呼んでるんだよ』
『いいから、画面に映っているこいつを見ろ』
他の視聴者に対して、強い口調で画面をしっかり見るように促している。
『うおっ、このしっぽはラミアか?』
『この配信、モンスターがしてるのかよ』
『おかしいな。これって探索者しか配信できないはずだろ?』
わいわいと騒ぎ出している。
どうしたらいいんだろう。僕は完全に恐怖で固まってしまった。
「騒がしいですな。これだから人間というのは困るのです」
そこに割って入ったのは、僕の補佐をするバトラーだった。
『なんだ、こいつ』
『パイソニアっていう蛇亜人だな。なんか紳士っぽい格好をしているから、このラミアの部下か?』
視聴者たちがいろいろと騒ぎ出している。
「いかにも。我の名はバトラー。ラミアプリンセスであるウィンク様の忠実な部下でございます。以後お見知りおきを」
人間たち相手でも、バトラーは実に冷静沈着だった。
「我らが配信を行えている理由ですが、プリンセスに原因があるのでございます」
『なんだなんだ』
『急に説明を始めたな』
『興味あるから、運営に通報するのは待て。話を聞こうじゃないか』
あまりにも堂々としたバトラーの態度に、視聴者たちの姿勢は真っ二つになっていた。
ところが、バトラーの目力が強いせいか、次第に視聴者たちがおとなしくなっていった。
「よろしい。では、お話を致しましょう」
バトラーがそう言うと、コメント欄は『ごくり』という単語で埋め尽くされていた。
「プリンセスは、実は元人間なのです。探索者としての能力はありませんが、どうやらダンジョンコアに選ばれたようでございます」
ちょっと待って。バトラーってば、今僕のことを能力なしっていったよね?! 聞き間違いじゃないよね?!
「実は、こういった無人ダンジョンは、適性を持った現地人を待つ特殊なダンジョンなのでございます。このダンジョンは、このウィンク様をマスターとするダンジョンとして生まれ変わったのです」
『な、なんだってーっ!』
『無人ダンジョンには、そんな罠が隠されていたのか・・・』
『恐ろしいな・・・』
事実を知った視聴者たちが、驚きのコメントを大量に打ち込んでいっている。
「ただ、残念なことにこのダンジョンは、先程お見せした通り、難易度もへったくれもない棒ダンジョンでございます。こんなダンジョンでは、探索者様も面白くないでしょう」
『確かにそうだな。俺だけしか見ていなかったが、入口から最奥まで一本道で何もなかったからな』
『それは確かにつまらんな』
バトラーの言葉に、視聴者たちが納得しているようだ。
「そこで、我から提案があるのです。プリンセスのダンジョンビルドを、ぜひとも見守って頂きたいのです。ダンジョンの秘密を知れるいい機会だと思いますゆえ、みなさまのご協力をお願いしたく思います」
『それは面白そうだな』
『世界初の、ダンマスによる配信か』
『これははやる(*´ω`*)』
『ダンジョンクリエイトははやるかもしれないが、その顔文字ははやらないしはやらせない』
視聴者たちはいろいろとごちゃごちゃと話しているようだ。
『俺たちは別にいい。問題は配信サイトとダンジョン管理局がなんていうかだな』
『あー、確かにそれは大問題だな』
『垢BANはありえる話だ。連中は探索者以上に血も涙もないからな』
これは、僕は許される方向で進んでいるのかな。
それにしても、バトラーの言葉はすごい。あれだけ荒れそうになっていた流れを、ぐっと自分の方に引き寄せたんだもの。これがレベル71のモンスターの実力なのかな。
『いや、ウィンクといったかな。さっきは怒鳴ってすまなかったな』
「あ、いえ。僕はもう大丈夫ですよ」
謝ってきたので、この人は最初から僕の配信を見ていてくれた人か。ずいぶんと態度が違う気がする。
『うん、モンスターだということを知って、気が動転してしまったようだ。これからの君の活躍をここで見させてもらうよ』
その言葉と同時に、ティロンという変な音が鳴る。僕が画面を見ると、なんとチャンネル登録者の数が知らない間に増えていた。
どうやら、バトラーの言葉に説得された視聴者たちが、チャンネル登録をしてくれたらしい。
「あ、ありがとうございます。僕、頑張らせて頂きますね」
『まあ、この配信でダンジョンのことは知られただろうから、入ってくる連中には気をつけるんだぞ』
「はい。お気遣いありがとうございます」
『はい、可愛い』
『ラミアってこんなに可愛かったっけか?』
『いかん、俺はロリコンかもしれん・・・』
視聴者たちはものすごく混乱しているような感じだった。
一時はどうなるかと思ったけど、僕はどうにか第二回の配信を終えることができた。
とはいえ、視聴者が心配していたように、今回の配信で広くダンジョンのことが知られることになっただろう。
そうなると、僕たちはダンジョンのモンスターとして探索者を迎え撃たなければならない。元人間として、とても心苦しい話だよね。
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配信を終えた僕は、その現実と改めて向かい合うこととなったのだった。
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