「夢の異世界転生先は、お姫様」と願ったらなぜか傭兵団にいます。

momo6

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「名前、どうして?ーー滅びの国?聖者って??神の愛されし子?」
急に何を言い出したのか、名前を知ってるのは何故?とキョトンとするマユに青年は疑惑の目を向ける。

「自分の事が分からない?記憶障害だから?手を出して。」
言われるままに手を差し出すと、青年の手から温かいのが伝わってきた。

「何してるんですか?」
「記憶を探ってる。」
「え!?」
バッと手を離すと、青年が怖くなる。
何故記憶を?何か探してるのか?怖くなり後退りすると青年は首を振りながら「大丈夫。何も分からなかった。こんな事初めて。マユはどこからきたの?」

真剣な顔して、質問する青年にマユはどう答えたらいいのか困惑した。
地球から異世界に来ました!って話しても信じて貰えない。

「ーー自分でもわからないんです。でも、怪しい者じゃありません!」
また水責めにされたら殺される。
昨日の恐怖が蘇り体が震える。

ポンポンと頭を撫でられ「大丈夫。何もしないよ。気になっただけ。」

優しく頭を撫でて青年は、目線をマユに合わせる。

「っっ、何で名前が分かったんですか?あと、神?とか何とか?」

「鑑定したら、出てるよ?知らないの?」
「かんてい?」
マユが口にすると、フオンとステータスが目の前に現れた。
そこに書かれた文字を見て驚愕する。

「え!?なにこれ!!滅びの国って、、、」

あんの神!次あったら覚えていろよ!と怒りが込み上げてくる。

「鑑定、使えるんだね。」

「?他の人は使えないんですか?」
不思議に思い首をコテンっと傾げると、青年は黙りながらマユを見つめていた。


「?」
探るような目に視線を逸らせずにいた。
「・・・どこから来たの?」
「え?どこって?」異世界なんて信じて貰えないのに、っと考えていたら青年はポンっと頭を撫でながら囁いた。
「これがなんだか分かる?」
1枚のコインをマユの目の前に差し出すが、何のコインだか検討もつかない。

「コイン・・・ですか?」
これがどうしたのか?と不思議に思っていると青年は、ふっと顔を緩ませながらマユを見つめる。

「ーーー落ち人。だね。」
そう呟くと何やらぶつぶつ考え出した。
「おちびと?何?どういう意味?」
「君は、この世界の人間では無い。別の世界から来た。それも今は無い世界・・・だから、滅びの国。神によってこの世界に来た、だから神に愛されしもの。その姿はたぶん、時空を超えた代償って事?」

淡々と話す青年に血の気が引く。
(何でバレたの?えっ?コイン?ただのコインじゃないの?ーー今は無い世界って、地球の事?)
身構えるマユに青年は、柔らかい口調で自己紹介をし始めた。
マユの警戒を解こうとしたのだ。

「僕の名前はレイ。レイ・オロフィア。この不死鳥団の魔術師。君より2つ年上だよ。」
にっこり笑うレイにマユは戸惑っていた。レイの青い目がマユを真っ直ぐ見ていたからだ。




その頃、部屋からマユが居ないと気づいたローリーは頭を抱えていた。
(クソ!少し部屋を開けていただけなのに!彼女を知っているのは、団長にアレックス…まさか!!ジャンが!?急いで探さなくては!!)
団長の部屋に駆け足で行く途中、すれ違った者の会話が耳に飛び込んできた。

「おい見たか?さっきのは幻だったのかな」
「いや!俺も見た!小さい子がいたよな!?」
「あぁ!!まだ居るかも知れないぜ?」

騒つく先には食堂が見える。
いつも静かな食堂が騒がしい(はっ!?)まさかと思い方向を変え食堂に向かう。



(まだ見つかるなよ!まだ早い!まだ何もわかっちゃーいないんだ!!)
焦るローリーは、駆け足になる。
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