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第三章
乙女の談義
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マルスとアテーネがを二人で妖精探しの旅へ出発してから二日後のこと。
ここは王都の街並みを一望できるアースガルズ城の屋上に作られた庭園。
中央には椅子と机が設置され、周りを彩り豊かな花たちが来る者を癒す。
小鳥たちの奏でる音色をバックミュージックに、最高級茶葉の中から更に厳選した極一部の者の間でしか出回らない紅茶を口にする。
この屋上庭園は公務、学業、マルスの世話、フレイへの牽制で多忙を極めるシャーレットが合間を縫って、ほんのささやかな息抜き訪れる彼女のお気に入りスポットだ。
シャーレットが男女通じて最も懇意にしていると思う相手のマルスでさえ一度も訪れたことのない秘密の園。
そんな場所に本日、最初の客人となるエルフの女の子がシャーレット自らの招待を受けてやってきた。
「フレイ、最近のマルスについてあなたはどう思うの?」
熱々の紅茶で喉を潤し、気持ちを落ち着かせる。
片や、冷たいブラックコーヒーで手に取り食べたクッキーを流し込むのはフレイ。
「どう思う、とは?もっと具体的に言ってください」
クッキーが気に入ったらしいフレイは、もう一枚と皿に手を伸ばす。
「だーかーらー、最近のマルスがあたしたちをそっちのけで他の女に現を抜かしてる件についてよ!」
「最初からそう言ってくださいな。まどろっこしいですね」
「あなた本当に良い性格してるわね」
「あら、光栄ですわ。シャーレット王女様」
両者、たっぷりの皮肉を込めて相手に微笑む。
「いいから、本題に戻るわよ!」
シャーレットが咳払いをした。
「まずはいい加減はっきりさせましょ。あたしとフレイはマルスに異性としての好意を抱いている。違わない?」
「隠しても無駄ですね。ええ、五年前にマルスくんと運命的な出会いを果たしたときより、わたくしは彼を好いています。あの美しい魔法で私を救ってくれた勇ましい姿、出会ったばかりのわたくしの弱い部分を聞いて暖かい言葉をかけてくれた彼の優しさに私は惹かれました」
フレイの宣言に息を呑むシャーレット。
「・・・」
「なんで黙るんですか?自分で聞いたくせに」
「う、うるさいわね!あんまりにも素直に言うもんだから調子が狂っちゃったのよ!」
シャーレットは上ずった声で返す。
「で、話は終わり?まさかそんなわけないですよね。王女であろう御方が自分と同じ人を好きになった小娘が一人現れたぐらいで怖気づくなんてこと」
「愚問ね。あたしが女の一人や二人にビビり散らかすわけなんて有り得ないわ。だって世界で一番美しい女なんだから」
「うふふふ」
「なにがおかしいのよ」
「いえ、シャーレットの世界は狭いんだな、と思っただけですのでお気になさらず」
「ふん!失礼ね。あなた普段から一言多いって言われない?」
「言われないです」
「もぉー!また話が脱線しちゃったじゃない!話を戻すわよ?いいわね。・・・ぶっちゃけるとあたしはフレイのことも好きなのよ」
シャーレットの発言にフレイは目を見開いて硬直した。
「え・・・いくら王女様でもわたくしには心に決めた一人の殿方がいまして・・・ごめんなさい」
丁重に断るフレイにシャーレットは即座にツッコミを入れた。
「ちょっとなに誤解してんのよ」
「はい?告白ですよね?」
「なわけないでしょ。あたしは友人としてのあなたが好きなの。第一あたしだってマルス一筋よ。あいにく、そっちの趣味なんて持ち合わせてないわ」
「言い方が悪いんですよ。・・・あれ?そう言えばヴィーザルさんとの婚約の話はどうなったんですか?王様がかなり強引に進めようとしていたって耳にしたんですけど」
「問題ないわ。あいつとは既に話はついているの。あいつ自身も不本意な話だったみたいなのよね。案外スムーズに片付いたわ」
「つまり破談したと」
「ええ、そうよ」
お互い少し冷めた飲み物を口にして気持ちを落ち着かせる。
穏やかで心地いい風が二人の間を駆け抜けた。
「フレイは話に乗ってくれる?」
「話とは?」
神妙な面持ちの彼女を見れば、鈍感でないフレイは彼女の言わんとすることを察したが敢えて本人の口から話させる選択をとった。
「わかってるでしょ。・・・どちらか一方じゃなくて、二人共マルスと結婚するのよ。幸いアースガルズ王国は一夫多妻制が認められているわ」
澄まし顔で話しているように見えるがフレイは知っていた。彼女の手や肩が小刻みに震えていることを。
「ぷっ・・・くくっ・・・あはははっ」
フレイは吹き出した。
シャーレットは突然笑い声をあげたフレイの珍しい姿に驚く。
「あはは・・・シャーレットって結構乙女なんですね」
「なっ・・・!わ、私は別に」
「いいですよ」
「え?」
「話に乗りましょう。わたくしとて大切な友人を失いたくはないですし、いざという時のためにも彼を支える者は多いに越したことはないです」
「そ、そう?話が早くて助かるわ。これからよろしくねフレイ」
「ええ、こちらこそ」
「で、いざってのはなによ?」
「お気になさらず」
「そう」
シャーレットは椅子の背もたれに体を預け、空を見上げた。晴れ渡った青空に真っ白な鳥が優雅に空を飛行している。
それを眺めながらシャーレットは二つ目の話題を切り出した。
「話は変わるんだけど・・・どうやらマルスが女とデートしたらしいのよ」
「は?それは本当ですか!?わたくしだってまだ彼とデートしたことないのに!?」
乙女の会議が始まってから初めてフレイが取り乱した。
「それは由々しき事態ですね。どうします?排除しますか?」
剣を握って今にも駆け出しそうなフレイにシャーレットは柄にもなく焦ってしまう。
「な、なに物騒なこと言ってんのよ。逆よ、ぎゃ・く!勧誘して仲間に入れちゃうの」
「というと?」
首を傾げてシャーレットの説明を促す。
「仲間を増やすの。あまり多すぎても面倒だから三から四人がベストね。それで三、四人がかりで周りを埋めればあいつも断れないわ」
シャーレットは嫌らしい笑みを浮かべた。
「あたしが説得するから心配いらないわね。最悪の場合は権力を行使するわ。明日、二人でその女に話をつけに行くわよ」
「はぁ・・・」
このお姫様は権力をいったいなんだと思っているのだろうか、と内心でフレイは思った。
「まあ、その為にはマルスに箔をつけてもらわないといけないわね。周囲の声がうるさいもの」
「たしかに仰る通りですね。女を四人もはべらせるにはそれ相応の地位と功績が必要です。マルスくんがもう少し自分の地位に積極的になってくれたらいいんですけど」
二人はマルスの強さを知ってるが故にもどかしく思っていた。彼が表立って氷魔法を披露して行動すれば、マルスの実力に伴った功績が彼の後をついて回り世界中から注目を集めるのは容易に想像できる。
「あ!良いこと思いついたわ!」
なにかを閃いたシャーレット。彼女の飛びっきりの笑顔にフレイは若干顔を引きつらせた。
「えぇ・・・良からぬことを企んでいる顔にしか見えないんですけど」
「気のせいよ。フレイ、マルスのかっこいい姿見たくない?」
「はい?もちろん見たいですけど。マルスくんは普段からかっこいいですよ?」
「ぶりっ子発言は求めてないの」
「むっ」
「あたしに任せておきなさい。全てが上手くいくわ」
シャーレットは依然として楽しそう笑っている。
フレイは空を見上げた。
(マルスくんはどこに行っちゃったのでしょうか・・・寂しいです・・・)
二日前から謎の休暇申請をして姿を消した男の子に思いを馳せるのであった。
ここは王都の街並みを一望できるアースガルズ城の屋上に作られた庭園。
中央には椅子と机が設置され、周りを彩り豊かな花たちが来る者を癒す。
小鳥たちの奏でる音色をバックミュージックに、最高級茶葉の中から更に厳選した極一部の者の間でしか出回らない紅茶を口にする。
この屋上庭園は公務、学業、マルスの世話、フレイへの牽制で多忙を極めるシャーレットが合間を縫って、ほんのささやかな息抜き訪れる彼女のお気に入りスポットだ。
シャーレットが男女通じて最も懇意にしていると思う相手のマルスでさえ一度も訪れたことのない秘密の園。
そんな場所に本日、最初の客人となるエルフの女の子がシャーレット自らの招待を受けてやってきた。
「フレイ、最近のマルスについてあなたはどう思うの?」
熱々の紅茶で喉を潤し、気持ちを落ち着かせる。
片や、冷たいブラックコーヒーで手に取り食べたクッキーを流し込むのはフレイ。
「どう思う、とは?もっと具体的に言ってください」
クッキーが気に入ったらしいフレイは、もう一枚と皿に手を伸ばす。
「だーかーらー、最近のマルスがあたしたちをそっちのけで他の女に現を抜かしてる件についてよ!」
「最初からそう言ってくださいな。まどろっこしいですね」
「あなた本当に良い性格してるわね」
「あら、光栄ですわ。シャーレット王女様」
両者、たっぷりの皮肉を込めて相手に微笑む。
「いいから、本題に戻るわよ!」
シャーレットが咳払いをした。
「まずはいい加減はっきりさせましょ。あたしとフレイはマルスに異性としての好意を抱いている。違わない?」
「隠しても無駄ですね。ええ、五年前にマルスくんと運命的な出会いを果たしたときより、わたくしは彼を好いています。あの美しい魔法で私を救ってくれた勇ましい姿、出会ったばかりのわたくしの弱い部分を聞いて暖かい言葉をかけてくれた彼の優しさに私は惹かれました」
フレイの宣言に息を呑むシャーレット。
「・・・」
「なんで黙るんですか?自分で聞いたくせに」
「う、うるさいわね!あんまりにも素直に言うもんだから調子が狂っちゃったのよ!」
シャーレットは上ずった声で返す。
「で、話は終わり?まさかそんなわけないですよね。王女であろう御方が自分と同じ人を好きになった小娘が一人現れたぐらいで怖気づくなんてこと」
「愚問ね。あたしが女の一人や二人にビビり散らかすわけなんて有り得ないわ。だって世界で一番美しい女なんだから」
「うふふふ」
「なにがおかしいのよ」
「いえ、シャーレットの世界は狭いんだな、と思っただけですのでお気になさらず」
「ふん!失礼ね。あなた普段から一言多いって言われない?」
「言われないです」
「もぉー!また話が脱線しちゃったじゃない!話を戻すわよ?いいわね。・・・ぶっちゃけるとあたしはフレイのことも好きなのよ」
シャーレットの発言にフレイは目を見開いて硬直した。
「え・・・いくら王女様でもわたくしには心に決めた一人の殿方がいまして・・・ごめんなさい」
丁重に断るフレイにシャーレットは即座にツッコミを入れた。
「ちょっとなに誤解してんのよ」
「はい?告白ですよね?」
「なわけないでしょ。あたしは友人としてのあなたが好きなの。第一あたしだってマルス一筋よ。あいにく、そっちの趣味なんて持ち合わせてないわ」
「言い方が悪いんですよ。・・・あれ?そう言えばヴィーザルさんとの婚約の話はどうなったんですか?王様がかなり強引に進めようとしていたって耳にしたんですけど」
「問題ないわ。あいつとは既に話はついているの。あいつ自身も不本意な話だったみたいなのよね。案外スムーズに片付いたわ」
「つまり破談したと」
「ええ、そうよ」
お互い少し冷めた飲み物を口にして気持ちを落ち着かせる。
穏やかで心地いい風が二人の間を駆け抜けた。
「フレイは話に乗ってくれる?」
「話とは?」
神妙な面持ちの彼女を見れば、鈍感でないフレイは彼女の言わんとすることを察したが敢えて本人の口から話させる選択をとった。
「わかってるでしょ。・・・どちらか一方じゃなくて、二人共マルスと結婚するのよ。幸いアースガルズ王国は一夫多妻制が認められているわ」
澄まし顔で話しているように見えるがフレイは知っていた。彼女の手や肩が小刻みに震えていることを。
「ぷっ・・・くくっ・・・あはははっ」
フレイは吹き出した。
シャーレットは突然笑い声をあげたフレイの珍しい姿に驚く。
「あはは・・・シャーレットって結構乙女なんですね」
「なっ・・・!わ、私は別に」
「いいですよ」
「え?」
「話に乗りましょう。わたくしとて大切な友人を失いたくはないですし、いざという時のためにも彼を支える者は多いに越したことはないです」
「そ、そう?話が早くて助かるわ。これからよろしくねフレイ」
「ええ、こちらこそ」
「で、いざってのはなによ?」
「お気になさらず」
「そう」
シャーレットは椅子の背もたれに体を預け、空を見上げた。晴れ渡った青空に真っ白な鳥が優雅に空を飛行している。
それを眺めながらシャーレットは二つ目の話題を切り出した。
「話は変わるんだけど・・・どうやらマルスが女とデートしたらしいのよ」
「は?それは本当ですか!?わたくしだってまだ彼とデートしたことないのに!?」
乙女の会議が始まってから初めてフレイが取り乱した。
「それは由々しき事態ですね。どうします?排除しますか?」
剣を握って今にも駆け出しそうなフレイにシャーレットは柄にもなく焦ってしまう。
「な、なに物騒なこと言ってんのよ。逆よ、ぎゃ・く!勧誘して仲間に入れちゃうの」
「というと?」
首を傾げてシャーレットの説明を促す。
「仲間を増やすの。あまり多すぎても面倒だから三から四人がベストね。それで三、四人がかりで周りを埋めればあいつも断れないわ」
シャーレットは嫌らしい笑みを浮かべた。
「あたしが説得するから心配いらないわね。最悪の場合は権力を行使するわ。明日、二人でその女に話をつけに行くわよ」
「はぁ・・・」
このお姫様は権力をいったいなんだと思っているのだろうか、と内心でフレイは思った。
「まあ、その為にはマルスに箔をつけてもらわないといけないわね。周囲の声がうるさいもの」
「たしかに仰る通りですね。女を四人もはべらせるにはそれ相応の地位と功績が必要です。マルスくんがもう少し自分の地位に積極的になってくれたらいいんですけど」
二人はマルスの強さを知ってるが故にもどかしく思っていた。彼が表立って氷魔法を披露して行動すれば、マルスの実力に伴った功績が彼の後をついて回り世界中から注目を集めるのは容易に想像できる。
「あ!良いこと思いついたわ!」
なにかを閃いたシャーレット。彼女の飛びっきりの笑顔にフレイは若干顔を引きつらせた。
「えぇ・・・良からぬことを企んでいる顔にしか見えないんですけど」
「気のせいよ。フレイ、マルスのかっこいい姿見たくない?」
「はい?もちろん見たいですけど。マルスくんは普段からかっこいいですよ?」
「ぶりっ子発言は求めてないの」
「むっ」
「あたしに任せておきなさい。全てが上手くいくわ」
シャーレットは依然として楽しそう笑っている。
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