11 / 11
11
しおりを挟む
色々ぐちゃぐちゃと考えていたら天華くんが話し出す。天華くんの話を聞くために顔をあげる
「付き合ってた人たちは俺の私生活を見せちゃうと去っていきます。
みんなが求めているというか想像してる俺って良い家に住んでいる人って感じなんですよね。実際いくつもそういう不動産持ってるし。
お手伝いさんが沢山いて部屋も沢山あってきちんと手入れされた日本庭園かイングリッシュガーデンがあって…とか…もしくは夜景の綺麗な高級マンションでワイングラス片手に過ごしてるとか。でも結局あんな山の上の小さな家でしょ?そこでまずがっかりされるんですよ
んで、デートは高級店とかに連れていってくれたりして、たくさんプレゼントくれるって思ってるでしょ?でも俺のデートはだいたい山上ったり川にいったりなんですよ。プレゼントも何贈って良いかわかんないからあんまりしなかったし。
あとは…ご飯食べに行くときも敷居の高いお店でスマートにエスコートしてくれて高級料理をご馳走してくれるって思ってるでしょ?でも俺、自分で獣狩るしそれをそのまま捌いてそれを振る舞ったりするでしょ?俺外食より家でゆっくり手料理振る舞ったりしたいんですよ。
だから昨日美味しそうに沢山俺の用意した食事を食べてくれたことがすごく嬉しかった。デート…というかお墓参りも結構歩いたのに嫌な顔ひとつせずついてきてくれた。まぁ。ご両親に会うためだからなんでしょうけど…すごく…すごく嬉しかったんです。
付き合ってた子が求めてそうな交際もしたことはあるんです。でもそれってとても疲れるんですよね。結局俺の心が折れて続かなくてフラれることもありましたね。
まぁ…でも…一番の原因は…俺が貴方を忘れることが出来なかったからかな…どの子と付き合っても、今頃りっちゃんどんな風になってるかな?りっちゃんだったらどうするかな?って考えるんです…誰かを…抱いてるときもりっちゃんはどんな顔するんだろう…とか…すいません。変なこと考えて」
そんなこと考えてたの?たったあの一日を過ごしただけなのに…
「ごめんなさい。気持ち悪いですよね?…六華さん?…え?…泣いてる?え?やっぱり気持ち悪いですよね?わー!!ごめんなさーい!!」
慌てふためく天華くんが堪らなく可愛くて涙を流しながら笑うという訳のわからないことになってる俺を心配そうに覗き込む天華くんにそっとキスをする
「ふえっ!!えっ!!な…何っ?…え?えー?と…勘違いしても良いですか?」
「押し倒しながら言わないでよ。」
「ねぇ…六華さん…俺のこと…」
言葉を塞ぐためもう一度唇を重ねた。
「好き…好きになっちゃった…」
将来捨てられようがかまわない…今のこの気持ち受け止めたい…受け入れたい…
「天華くん。俺の恋人になってくれませんか?」
「はい。喜んで」
いつか迎える別れの日まで俺の思いを大切にする…
また降りだした星屑みたいにキラキラする雪を見ながら身を委ねた…
完
「付き合ってた人たちは俺の私生活を見せちゃうと去っていきます。
みんなが求めているというか想像してる俺って良い家に住んでいる人って感じなんですよね。実際いくつもそういう不動産持ってるし。
お手伝いさんが沢山いて部屋も沢山あってきちんと手入れされた日本庭園かイングリッシュガーデンがあって…とか…もしくは夜景の綺麗な高級マンションでワイングラス片手に過ごしてるとか。でも結局あんな山の上の小さな家でしょ?そこでまずがっかりされるんですよ
んで、デートは高級店とかに連れていってくれたりして、たくさんプレゼントくれるって思ってるでしょ?でも俺のデートはだいたい山上ったり川にいったりなんですよ。プレゼントも何贈って良いかわかんないからあんまりしなかったし。
あとは…ご飯食べに行くときも敷居の高いお店でスマートにエスコートしてくれて高級料理をご馳走してくれるって思ってるでしょ?でも俺、自分で獣狩るしそれをそのまま捌いてそれを振る舞ったりするでしょ?俺外食より家でゆっくり手料理振る舞ったりしたいんですよ。
だから昨日美味しそうに沢山俺の用意した食事を食べてくれたことがすごく嬉しかった。デート…というかお墓参りも結構歩いたのに嫌な顔ひとつせずついてきてくれた。まぁ。ご両親に会うためだからなんでしょうけど…すごく…すごく嬉しかったんです。
付き合ってた子が求めてそうな交際もしたことはあるんです。でもそれってとても疲れるんですよね。結局俺の心が折れて続かなくてフラれることもありましたね。
まぁ…でも…一番の原因は…俺が貴方を忘れることが出来なかったからかな…どの子と付き合っても、今頃りっちゃんどんな風になってるかな?りっちゃんだったらどうするかな?って考えるんです…誰かを…抱いてるときもりっちゃんはどんな顔するんだろう…とか…すいません。変なこと考えて」
そんなこと考えてたの?たったあの一日を過ごしただけなのに…
「ごめんなさい。気持ち悪いですよね?…六華さん?…え?…泣いてる?え?やっぱり気持ち悪いですよね?わー!!ごめんなさーい!!」
慌てふためく天華くんが堪らなく可愛くて涙を流しながら笑うという訳のわからないことになってる俺を心配そうに覗き込む天華くんにそっとキスをする
「ふえっ!!えっ!!な…何っ?…え?えー?と…勘違いしても良いですか?」
「押し倒しながら言わないでよ。」
「ねぇ…六華さん…俺のこと…」
言葉を塞ぐためもう一度唇を重ねた。
「好き…好きになっちゃった…」
将来捨てられようがかまわない…今のこの気持ち受け止めたい…受け入れたい…
「天華くん。俺の恋人になってくれませんか?」
「はい。喜んで」
いつか迎える別れの日まで俺の思いを大切にする…
また降りだした星屑みたいにキラキラする雪を見ながら身を委ねた…
完
26
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
サラリーマン二人、酔いどれ同伴
風
BL
久しぶりの飲み会!
楽しむ佐万里(さまり)は後輩の迅蛇(じんだ)と翌朝ベッドの上で出会う。
「……え、やった?」
「やりましたね」
「あれ、俺は受け?攻め?」
「受けでしたね」
絶望する佐万里!
しかし今週末も仕事終わりには飲み会だ!
こうして佐万里は同じ過ちを繰り返すのだった……。
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
幸せごはんの作り方
コッシー
BL
他界した姉の娘、雫ちゃんを引き取ることになった天野宗二朗。
しかし三十七年間独り身だった天野は、子供との接し方が分からず、料理も作れず、仕事ばかりの日々で、ずさんな育て方になっていた。
そんな天野を見かねた部下の水島彰がとった行動はーー。
仕事もプライベートも完璧優秀部下×仕事中心寡黙上司が、我が儘を知らない五歳の女の子と一緒に過ごすお話し。
禁書庫の管理人は次期宰相様のお気に入り
結衣可
BL
オルフェリス王国の王立図書館で、禁書庫を預かる司書カミル・ローレンは、過去の傷を抱え、静かな孤独の中で生きていた。
そこへ次期宰相と目される若き貴族、セドリック・ヴァレンティスが訪れ、知識を求める名目で彼のもとに通い始める。
冷静で無表情なカミルに興味を惹かれたセドリックは、やがて彼の心の奥にある痛みに気づいていく。
愛されることへの恐れに縛られていたカミルは、彼の真っ直ぐな想いに少しずつ心を開き、初めて“痛みではない愛”を知る。
禁書庫という静寂の中で、カミルの孤独を、過去を癒し、共に歩む未来を誓う。
聖者の愛はお前だけのもの
いちみりヒビキ
BL
スパダリ聖者とツンデレ王子の王道イチャラブファンタジー。
<あらすじ>
ツンデレ王子”ユリウス”の元に、希少な男性聖者”レオンハルト”がやってきた。
ユリウスは、魔法が使えないレオンハルトを偽聖者と罵るが、心の中ではレオンハルトのことが気になって仕方ない。
意地悪なのにとても優しいレオンハルト。そして、圧倒的な拳の破壊力で、数々の難題を解決していく姿に、ユリウスは惹かれ、次第に心を許していく……。
全年齢対象。
【完】君に届かない声
未希かずは(Miki)
BL
内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。
ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。
すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。
執着囲い込み☓健気。ハピエンです。
僕の幸せは
春夏
BL
【完結しました】
【エールいただきました。ありがとうございます】
【たくさんの“いいね”ありがとうございます】
【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】
恋人に捨てられた悠の心情。
話は別れから始まります。全編が悠の視点です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる