美少女救済作戦~30歳男、異世界TS転生で美少女チート勇者になり、 美少女救済に立ち上がってみる

MINATSUKI

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24 マミ 新生活を始める (1) 

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***
 
 
 濃い茶色の木の壁の、
二階建てでパーティーが開ける程の大型のベランダも設置された
大型の洋館である。
屋内の壁も床も天井も硬い上質の木材であり、全てに魔術処理が
施されていて、耐火性が非常に良く、また、汚れが付いても
浄化魔術で瞬時に汚れが消えてしまうので、
常に美しく清潔に保たれている。
外壁も内装も落ち着いた印象で豪華な印象が無い洋館が選ばれているのは
マミの意向を酌んだ結果である。
周囲は林であり、緑を吹き抜ける風はほのかに涼しい初夏の感触で、
心地良い。
マミと、フレナと、ミーユと、クレイアと、フィリスと、マリンの、
新しい住処である。
 
 マミ達の生活費は、竜族行政府と人間族世界連合行政府と
ヴェリア神殿とヴァルテ神殿と暗黒魔族行政府と妖精族行政府と
マクガイヤーコンツェルンが共同で出資している
「勇者支援エルクヴェリア連合特別予算」で賄われる事になっている。
マミの意向でそれほど高額の予算ではないが、
6名がある程度贅沢な生活をしてもかなり余る程度の額ではある。
エルクヴェリア6大種族の内獣人族行政府と亜人族行政府が
勇者支援特別予算に出資していないのは、
獣人族にも亜人族にも国家というものが存在しない為
行政府予算額が他の種族と比較して低額である為である。
 
 ちなみに、ファルクリスタ鉱脈の存在する山脈の超次元結界は、
人間族と竜族の間の講和条約締結の翌日に、
マミ自身が解除している。
 
 マミ自身の個室の中を確認してみて、
窓を開けて外の空気に身をゆだねてみて、
「…感じのいいとこだなあ…。うん、空気が気持ちいい…。」と、
しみじみと、マミが微笑む。
家具やベッドにも派手さが無く落ち着いた印象だ。
 
 少し控えめなノックの音がする。
「はい?」と、まだハイレグビキニアーマーのままのマミが応えると、
「あの、すみません…」と、おずおずと、ミーユが、
淡い水色のタンクトップブラウスと、太股が殆ど露出する淡い水色の
ミニスカートと、両太股の半ばから両の爪先までを覆う淡い水色の
ニーソックスを纏った、ブラウスが心持ち舞うと可愛らしい臍が
合間で見え隠れする姿で、入ってくる。
ブラは着けていない。
(…可愛い…!)今までハイレグビキニアーマー姿しか見ていないので、
普段着のミーユが何だかとても新鮮で、
思わずマミの頬が少し紅く染まってしまう。
 
 何だか言いづらそうにしているミーユに、「…なに…?」と、
マミが訊ねる。
思い切って、ミーユが、口を開く。「…気になっちゃった事が、
あるんです…。」
「…何?」
「…マミ様、本当は、地球の事が心残りになってらっしゃるんじゃないか、
って、思って…。…ご家族の事とか…。」心配そうなミーユに、
「!!」思わず、苦く、マミが微笑む。「…おれ、家族いないんだ……」
「!!!!」ミーユが、酷く震えて、マミの瞳を見つめる。
「…おれが25歳の時に、両親が交通事故で死んでさ。おれ、
兄弟いないから、それ以来一人。」
 
「…済みません…っ…!!!!」瞳に大粒の涙を浮かべて、深く、
ミーユが頭を下げる。
「!っ、謝らなくていいって!!」少しうろたえた様に、
マミが。「…学生時代の同級生とかとも、就職してから会ってないかな…、
会社内じゃ何か仲間とか作れる雰囲気無かったし…、
だから、こっちの世界でこれから暮せていけて、なんかもうそっちの方が
幸せって感じかな。」と、ミーユに、微笑む。
「…済みません…!!!!、…おつらい事、思い出させる様な事、
言っちゃって…」涙を頬に伝わせるミーユに、
「いやほんと、気にしてないって…!!」と、マミが、おたつき気味に。
 
 「…これからは、どうか、お幸せになって下さい……!!!」ミーユが、
思わず、泣きじゃくって、マミに抱きつきながら。「…わたしで良ければ、
ずっと、おそばにいますから…、さみしく、ない様に……」
「…ミーユ……」思わず、何だかほのかに瞳に涙を刷いて、
マミが、微笑む。「…ありがとう……」
ミーユの想いに、しみじみと、感謝しつつ、
心の一方で、ビキニアーマー越しなのに何故か素肌の様に感じている、
ミーユの、何だか心地良過ぎる豊満な乳房の感触に、
何だか心惑ってしまい、ちょっぴり罪悪感も胸に過ぎるマミでもある。
 
 ふと、ドアが開いて、
「…何してるの…?」と、少し目を丸くした様に、フレナが、
レモンイエローの短めのタンクトップブラウスに、ブラは着けずに、
レモンイエローの太股がほぼ露出するミニスカートで、
ブラウスとミニスカートの合間で優美な臍が見え隠れする姿で。
「!!!」瞬時に頬を真紅に染めて、ミーユがマミから離れる。
「あ、いやその、おれに家族がいないって話、してたとこ…!」と、
マミが、少し慌てつつ。
「!!!」フレナが、ほのかに震える。「…そう……」
 
「…済みません、悪い事訊いちゃって…」自身を責めてうつむくミーユに、
「いやほんと、気にしなくていいって…!!」何だかおたつきながら、
マミが、ふと真剣に、「…いずれこの事はみんなに話すつもりだったし、
これからは、勇者として、この世界でおれは生きていく、
その事は、みんなにきちんと言っとくつもりだったから…。」と、
ミーユの瞳を見つめながら。
「…マミ様……」何だかやっぱり泣いてしまうミーユに、
「…ミーユは、おれが地球に心残りが有るんじゃないかって、
気を遣ってくれたんだし、その、気を遣ってくれたって事が、
おれ、うれしいんだ…!」と、マミが、微笑む。
「…マミ様……」ミーユが、幼い頬を濡らして、
マミの瞳を見つめてしまって。
 
 (…ミーユ……)思わず、ほのかに切なげに、
フレナがミーユを見つめている。
 
 「!、と!、まあそれはともかくとして!」何とか話題を
変えようとする様に、フレナが、「…マミちゃんいつまでも
その格好でいる訳にはいかないでしょ?、これからは
女の子として生活していくんだから…!」と。
「!!っ、」思わず、マミの頬が紅く染まる。「あー、いや!
そういう事言われても女の子の服の事とか全然解んないし!!」と、
思い切りうろたえつつ。
「じゃ、とにかくアーマーオフにして裸になって!、服はわたし達が
選んであげるから!」と、おもむろにフレナが。
「!!!、裸ですか…!!?」思い切りマミが頬を紅くして、
「!!!っ、ちょ、ちょおっとフレナっ!!!」と、ミーユも取り乱して
頬を染める。
 
 「…えーと、その、まあ確かに脱がないと着れないし…」と、マミが、
何となく素直にアーマーをオフにして一糸纏わぬ裸身をさらけ出し、
「!!!!」ミーユが、凄い勢いで頬を真紅に。
 
「……」思わず、フレナも、まじまじとマミの裸身を見つめてしまい、
だんだんその頬が真紅に染まっていく。 
 
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