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第十章 結婚生活
8 ダカット金貨改鋳国債の見積り
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ローラン王国のダカット金貨改鋳国債を、ヘッジ王国のルートス国王に発行させる会議は暗礁に乗り上げた。
ショウは、ヘインズと呑気に視察旅行している父上がいてくれたら、大臣達の反対など歯牙にもかけないだろうと溜め息をつく。
「父上は、どこを彷徨いておられるのだろう?」
フラナガン宰相は、ショウの溜め息に、自分もどれほど同じことを嘆いただろうかと苦笑する。
ショウの提案に、フラナガン宰相とベスメル内務大臣は基本的に反対の立場をとったが、対応は真逆だ。
「ショウ王太子、何故、ローラン王国のダカット金貨改鋳国債などを、我が国が心配しなくてはいけないのでしょう」
ベスメル内務大臣は言葉は丁寧だが、ショウの提案に反対する態度を明らかにして、ぐいぐい攻め立てる。
「何故? う~ん、ダカット金貨は国際通貨として信用度が無いから、交易するのに不便だからかな。それと、ダカット金貨を使ってる限り、ローラン王国の経済は低迷するので、交易相手として困るし……」
厳しく追求されて、自国の利益になる理由を、ショウは考え込む。
「そうだ! レイテは今は金あまり状態で、良い投資先を求めている。ローラン王国の信用度は低いが、ヘッジ王国の金の管理は信用できるだろう? なにせ、あのケチなルートス国王だからさぁ……」
全員がルートス国王がケチなのは認めるが、だからといってローラン王国の為に一肌脱ぐのは、遠慮したいと肩を竦める。
フラナガン宰相は、ショウがベスメル内務大臣すら説得できないなら、この提案に反対しようと思っている。
「それにルートス国王にウォンビン島のことを忘れて欲しいから……」
ベスメル内務大臣は意図は汲むが、それは筋が通らないと理屈をこねだした。
「ウォンビン島には先住民がいるのだから、元々ヘッジ王国は所有権を主張できません。勿論、それは理論上であり、戦争で領地を広げたりもしますが、ウォンビン島の先住民に追い払われたのです。その上で、ウォンビン島の住民の意志で、東南諸島連合王国に加盟したのですから、ヘッジ王国が文句などつける筋合いは無いのです」
ベスメル内務大臣の言うことは正論だが、それだけでは済まされないから、ショウがルートス国王に儲け話を提案するのだと、フラナガン宰相は欠伸をかみ殺す。
「でもルートス国王には、そんな理屈は通じませんよ。それにイズマル島のことを知れば、ウォンビン島の所有権を絶対に主張してきます。旧帝国大陸からイズマル島に航海するには、ウォンビン島で補給する必要があります。あのケチなルートス国王が補給基地でボロ儲けするチャンスを、簡単に手放すわけがありません」
ベスメル内務大臣はそんなの理屈に合わないと、細かく一々反論し始めた。
「ベスメル内務大臣! この件で我が国は、何も損をしないのですよ。ローラン王国にも恩を売れるし、ヘッジ王国にも手数料が入ります。レイテの商人達が投資した金にも、利子がつくのです。上手くローラン王国と、ヘッジ王国に話を持っていけるように、国債の発行の見積書を作成して下さい」
おや? とフラナガン宰相は、年上の大臣に命令を下したショウに驚いた。
東南諸島連合王国の命令組織は、アスラン王、ショウ王太子、フラナガン宰相、ドーソン軍務大臣、ベスメル内務大臣、バッカス外務大臣となっている。しかし、年上の大臣達に今までは命令を下すことを、ショウはしなかった。
ベスメル内務大臣も命令されたのに驚いたが、ハッと拝命する。序列では命令されても当然の相手なのだし、自国の不利益にならないと指摘されて、納得したからだ。
「それで、誰がローラン王国やヘッジ王国に提案するのですか?」
ベスメル内務大臣が退室した後、フラナガン宰相はお茶を飲みながら質問する。
「それは……私が言い出したのだから……」
新婚なのに……と、助け舟を求めるショウの目を、バッカス外務大臣とフラナガン宰相はスルーして、ローラン王国とヘッジ王国にせいぜい恩を売って下さいねと笑う。まだまだ、古狐にはかなわないショウだった。
ベスメル内務大臣は、キチンとしたダカット金貨改鋳国債の見積書を作成してくれたし、バッカス外務大臣はローラン王国へ話の持っていき方や、ヘッジ王国のルートス国王を説得する時の注意点などをアドバイスしてくれた。
ショウは自分から言い出したことだけど、何となく罠に掛かった気分になる。フラナガン宰相とバッカス外務大臣は、何だか怪しい! まさか、ミーシャ姫と内々に縁談でも進めているのではないだろうなぁと疑いの目を向ける。
エスメラルダが許嫁に増えて、妻や許嫁が七人になったので、本当に無理だとショウは困惑する。今でも、妊娠中のレティシィアと、新婚のララ、もうすぐ結婚するロジーナで、ショウは手一杯だと愚痴りたい気分だ。
ヘッジ王国とローラン王国に行くのはまだしも、ミーシャ姫との縁談だけは拒否したいとショウは内心で愚痴る。
「まぁ、父上が帰国されてからのことだけどね……それにしても、何処にいるのかな? 早く帰って貰わないと、ルートス国王がイズマル島の大きさと、ウァンビン島の補給基地としての可能性に気づいてしまうよ……」
ショウが溜め息をついていると、その噂の主が現れた。
「私の留守に、好き勝手しているな」
父上! とショウは驚いて立ち上がり、東南諸島の裕福な商人二人組の格好に驚く。
「父上、お帰りなさい。ヘインズさん、その格好で視察されたのですか?」
東南諸島は世界中に交易にいくので、旧帝国大陸出身の妻を娶る場合もある。イズマル島の先住民と混血したヘインズは、旧帝国大陸とのハーフに見えるので、東南諸島の服を着ても違和感はない。
「ショウ王太子、旧帝国三国をざっと案内して頂きました。とても有意義な旅でしたよ」
真面目な印象だったヘインズ村長代理が、ちょいワル風に笑うのを『朱に染まれば赤くなる』と、ショウは将来の舅なのにと、溜め息をつきたくなる。
ショウと話があるだろうと、ヘインズ村長代理はルルブの様子を見に行った。
「父上、好き勝手なんてしてませんよ。それは父上の専売特許でしょう」
竜での単独飛行や、商船での航海を禁じられているショウは、ぶつぶつ文句をつける。
「ふん、ララの祖父を怒鳴りつけて、こき使ったと聞いたぞ。何か夫婦喧嘩でもして、当たり散らしたのか? おお! そうか、レティシィアに子どもができたので、喧嘩したのかな? そんな私怨で、ベスメル内務大臣に偉そうな態度を取ったのか?」
ショウは真っ赤になって、ララと喧嘩などしてないし、ベスメル内務大臣に偉そうな態度など取ってないと抗議する。自分から言い出したのに、そんなことはどうでも良いと話を切り上げて、ローラン王国のダカット金貨改鋳国債の件を説明しろと命じる。
アスランは、ショウが大臣達をこき使える日は、いつ来るのかなと溜め息を押し殺す。そうなれば退位して、気儘な生活ができるのだが、まだまだ甘いボンヤリには任せられない。
アスランは真剣に説明しているショウの話をお茶を飲みながら聞いていたが、ミヤのお茶の方が美味しいなと呟くと、勝手にしろと席を立った。
酷い! 相変わらずの唯我独尊ぶりに、ショウもカチンときた。
「勝手にしろと言われたのだから、勝手にさせて貰います!」
執務室から顔を出して、ミヤの部屋に向かう父上の背中に怒鳴った。アスランは遅い反抗期かと苦笑して、勝手にすれば良いと手をひらひらさせて相手にしない。
ショウは父上の許可が出たのだからと、ヘッジ王国とローラン王国行きを急ぐことにする。
「そうだ! 今ならカドフェル号がレイテに帰港しているんだ」
ドーソン軍務大臣に、カドフェル号の出航を命じて貰いに、ショウは急いだ。
「おやおや、ショウ王太子は、何か良からぬことを考えているみたいですね」
フラナガン宰相は隣の執務室で、バッカス外務大臣とお茶を飲みながら苦笑する。
「サンズと先行しようと、考えておられるのでしょう。カドフェル号を指名されたのは、ピップスを同行されるのつもりか……少し護衛には頼りないですわねぇ」
そう呟くと、いそいそと立ち上がったバッカス外務大臣に、フラナガン宰相はお出かけ好きだなぁと苦笑する。
「やれやれ、私は留守番ばかりですなぁ」
そう呟きながら、ミヤがアスラン王に孫娘の縁談を上手く伝えてくれているかなぁと、王宮の古狐はほくそ笑んだ。
ショウは、ヘインズと呑気に視察旅行している父上がいてくれたら、大臣達の反対など歯牙にもかけないだろうと溜め息をつく。
「父上は、どこを彷徨いておられるのだろう?」
フラナガン宰相は、ショウの溜め息に、自分もどれほど同じことを嘆いただろうかと苦笑する。
ショウの提案に、フラナガン宰相とベスメル内務大臣は基本的に反対の立場をとったが、対応は真逆だ。
「ショウ王太子、何故、ローラン王国のダカット金貨改鋳国債などを、我が国が心配しなくてはいけないのでしょう」
ベスメル内務大臣は言葉は丁寧だが、ショウの提案に反対する態度を明らかにして、ぐいぐい攻め立てる。
「何故? う~ん、ダカット金貨は国際通貨として信用度が無いから、交易するのに不便だからかな。それと、ダカット金貨を使ってる限り、ローラン王国の経済は低迷するので、交易相手として困るし……」
厳しく追求されて、自国の利益になる理由を、ショウは考え込む。
「そうだ! レイテは今は金あまり状態で、良い投資先を求めている。ローラン王国の信用度は低いが、ヘッジ王国の金の管理は信用できるだろう? なにせ、あのケチなルートス国王だからさぁ……」
全員がルートス国王がケチなのは認めるが、だからといってローラン王国の為に一肌脱ぐのは、遠慮したいと肩を竦める。
フラナガン宰相は、ショウがベスメル内務大臣すら説得できないなら、この提案に反対しようと思っている。
「それにルートス国王にウォンビン島のことを忘れて欲しいから……」
ベスメル内務大臣は意図は汲むが、それは筋が通らないと理屈をこねだした。
「ウォンビン島には先住民がいるのだから、元々ヘッジ王国は所有権を主張できません。勿論、それは理論上であり、戦争で領地を広げたりもしますが、ウォンビン島の先住民に追い払われたのです。その上で、ウォンビン島の住民の意志で、東南諸島連合王国に加盟したのですから、ヘッジ王国が文句などつける筋合いは無いのです」
ベスメル内務大臣の言うことは正論だが、それだけでは済まされないから、ショウがルートス国王に儲け話を提案するのだと、フラナガン宰相は欠伸をかみ殺す。
「でもルートス国王には、そんな理屈は通じませんよ。それにイズマル島のことを知れば、ウォンビン島の所有権を絶対に主張してきます。旧帝国大陸からイズマル島に航海するには、ウォンビン島で補給する必要があります。あのケチなルートス国王が補給基地でボロ儲けするチャンスを、簡単に手放すわけがありません」
ベスメル内務大臣はそんなの理屈に合わないと、細かく一々反論し始めた。
「ベスメル内務大臣! この件で我が国は、何も損をしないのですよ。ローラン王国にも恩を売れるし、ヘッジ王国にも手数料が入ります。レイテの商人達が投資した金にも、利子がつくのです。上手くローラン王国と、ヘッジ王国に話を持っていけるように、国債の発行の見積書を作成して下さい」
おや? とフラナガン宰相は、年上の大臣に命令を下したショウに驚いた。
東南諸島連合王国の命令組織は、アスラン王、ショウ王太子、フラナガン宰相、ドーソン軍務大臣、ベスメル内務大臣、バッカス外務大臣となっている。しかし、年上の大臣達に今までは命令を下すことを、ショウはしなかった。
ベスメル内務大臣も命令されたのに驚いたが、ハッと拝命する。序列では命令されても当然の相手なのだし、自国の不利益にならないと指摘されて、納得したからだ。
「それで、誰がローラン王国やヘッジ王国に提案するのですか?」
ベスメル内務大臣が退室した後、フラナガン宰相はお茶を飲みながら質問する。
「それは……私が言い出したのだから……」
新婚なのに……と、助け舟を求めるショウの目を、バッカス外務大臣とフラナガン宰相はスルーして、ローラン王国とヘッジ王国にせいぜい恩を売って下さいねと笑う。まだまだ、古狐にはかなわないショウだった。
ベスメル内務大臣は、キチンとしたダカット金貨改鋳国債の見積書を作成してくれたし、バッカス外務大臣はローラン王国へ話の持っていき方や、ヘッジ王国のルートス国王を説得する時の注意点などをアドバイスしてくれた。
ショウは自分から言い出したことだけど、何となく罠に掛かった気分になる。フラナガン宰相とバッカス外務大臣は、何だか怪しい! まさか、ミーシャ姫と内々に縁談でも進めているのではないだろうなぁと疑いの目を向ける。
エスメラルダが許嫁に増えて、妻や許嫁が七人になったので、本当に無理だとショウは困惑する。今でも、妊娠中のレティシィアと、新婚のララ、もうすぐ結婚するロジーナで、ショウは手一杯だと愚痴りたい気分だ。
ヘッジ王国とローラン王国に行くのはまだしも、ミーシャ姫との縁談だけは拒否したいとショウは内心で愚痴る。
「まぁ、父上が帰国されてからのことだけどね……それにしても、何処にいるのかな? 早く帰って貰わないと、ルートス国王がイズマル島の大きさと、ウァンビン島の補給基地としての可能性に気づいてしまうよ……」
ショウが溜め息をついていると、その噂の主が現れた。
「私の留守に、好き勝手しているな」
父上! とショウは驚いて立ち上がり、東南諸島の裕福な商人二人組の格好に驚く。
「父上、お帰りなさい。ヘインズさん、その格好で視察されたのですか?」
東南諸島は世界中に交易にいくので、旧帝国大陸出身の妻を娶る場合もある。イズマル島の先住民と混血したヘインズは、旧帝国大陸とのハーフに見えるので、東南諸島の服を着ても違和感はない。
「ショウ王太子、旧帝国三国をざっと案内して頂きました。とても有意義な旅でしたよ」
真面目な印象だったヘインズ村長代理が、ちょいワル風に笑うのを『朱に染まれば赤くなる』と、ショウは将来の舅なのにと、溜め息をつきたくなる。
ショウと話があるだろうと、ヘインズ村長代理はルルブの様子を見に行った。
「父上、好き勝手なんてしてませんよ。それは父上の専売特許でしょう」
竜での単独飛行や、商船での航海を禁じられているショウは、ぶつぶつ文句をつける。
「ふん、ララの祖父を怒鳴りつけて、こき使ったと聞いたぞ。何か夫婦喧嘩でもして、当たり散らしたのか? おお! そうか、レティシィアに子どもができたので、喧嘩したのかな? そんな私怨で、ベスメル内務大臣に偉そうな態度を取ったのか?」
ショウは真っ赤になって、ララと喧嘩などしてないし、ベスメル内務大臣に偉そうな態度など取ってないと抗議する。自分から言い出したのに、そんなことはどうでも良いと話を切り上げて、ローラン王国のダカット金貨改鋳国債の件を説明しろと命じる。
アスランは、ショウが大臣達をこき使える日は、いつ来るのかなと溜め息を押し殺す。そうなれば退位して、気儘な生活ができるのだが、まだまだ甘いボンヤリには任せられない。
アスランは真剣に説明しているショウの話をお茶を飲みながら聞いていたが、ミヤのお茶の方が美味しいなと呟くと、勝手にしろと席を立った。
酷い! 相変わらずの唯我独尊ぶりに、ショウもカチンときた。
「勝手にしろと言われたのだから、勝手にさせて貰います!」
執務室から顔を出して、ミヤの部屋に向かう父上の背中に怒鳴った。アスランは遅い反抗期かと苦笑して、勝手にすれば良いと手をひらひらさせて相手にしない。
ショウは父上の許可が出たのだからと、ヘッジ王国とローラン王国行きを急ぐことにする。
「そうだ! 今ならカドフェル号がレイテに帰港しているんだ」
ドーソン軍務大臣に、カドフェル号の出航を命じて貰いに、ショウは急いだ。
「おやおや、ショウ王太子は、何か良からぬことを考えているみたいですね」
フラナガン宰相は隣の執務室で、バッカス外務大臣とお茶を飲みながら苦笑する。
「サンズと先行しようと、考えておられるのでしょう。カドフェル号を指名されたのは、ピップスを同行されるのつもりか……少し護衛には頼りないですわねぇ」
そう呟くと、いそいそと立ち上がったバッカス外務大臣に、フラナガン宰相はお出かけ好きだなぁと苦笑する。
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そう呟きながら、ミヤがアスラン王に孫娘の縁談を上手く伝えてくれているかなぁと、王宮の古狐はほくそ笑んだ。
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