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第2章 脱出編
第2章ー⑩
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「おいお前、こんなところでなにやってんだ」
「…」
声を掛けられ後ろを振り返る。聞き覚えのある声。振り返った先には、いつも必要以上に暴力を振るうあの魔物二人組が居た。最悪だ。最悪なタイミングで鉢合わせてしまった。よりにもよってなんで最後にこいつらと出くわしてしまったのか。そもそもここは巡回経路ではないはずだが。
「ヒハハハハハッ! まさかこんなところで出くわすとはな。けど、ここはテメーらが来るような場所じゃねーはずだが?」
「ケハハハハハッ! もしかしてサボりか? そいつはいけねーな」
「ッ!?」
自分が魔障結界の中に入ろうとしている事に対して気づいているのかはわからないが、作業を抜け出している事は事実。こいつらにとって憂さ晴らしするには都合のいい状況だ。そう考えているのが透けて見えるようにゲラゲラと笑っている。ヤバイ。こいつらに捕まるのだけは…
「こっちに、こいっ!!」
「う゛っ?!」
後退りするように魔障結界の中に入ろうとしたが、その前に腕を掴まれ引っ張られる。抵抗する力などなく魔障結界から引き離されていく。くそ、最悪だ。もうちょっとで楽にならたかもしれないのに。
「ヒハハハハハッ! 俺達はサボる奴にゃあ容赦しねーからな! 覚悟しとけよ!!」
「ケハハハハハッ! 俺らもサボってたけどな」
「オラ! もっと声出せよ!! ヒハハハハハッ!」
「ケハハハハハッ! そんなペースで殴ってたら声出す間もねーんじゃねーの? どうでもいいけどっ!!」
「ぶっ!?」
それから、近くの小さな小屋に監禁された自分は縄で手足を拘束され、何度も何度も殴られ、何度も何度も蹴られた。視界がぼやける。声も呻き声以外上手く出せない。顔も身体もそこら中痛い。ここまでされて死ねていないのが不思議だ。本当に最悪だ。いっそのこと殺してくれればいいのに。
「なあお前、本当は死のうとか考えてたろ?」
「ッ?!」
そう思っていた矢先、髪を乱暴に掴まれながら自分の図星を突いていく。おかしいとは思った。憂さ晴らしだけが目的ならいつも通りに外でもよかった。わざわざ逃がさないようにしているのは、自分が死ないようにするため。縄をほどいたところで、今の自分にはこいつらから逃げきれる余力は残ってない。絶望的だ。
「折角いいモン見つかったんだ。他のガキは一発殴っただけで簡単に逝っちまうぐらい脆弱だ。簡単には死なせーよ、ヒハハハハハッ!」
「…」
「お前が死ぬときはこの村の存在価値が無くなった時だ。そんときはお友達と仲良く苦しみながら殺してやるよ、ヒハハハハハッ!」
「なあ、折角いいサンドバッグ見つけたんだ。こいつは生かしておいてもいいんじゃねーか?」
「馬鹿! そんなんあの人が許してくれる訳ねーだろ!?」
二人は自分を前にしながら自分の生殺与奪の権で言い争っている。殺してくれるなら気が変わる前に殺して欲しいところだが、奴等にとってはこっちの気分なんて知った事ではないのだろう。
「それより、そろそろ巡回もどんねーとサボってたのバレちまうぞ!?」
「ヒハハハハハッ! サボってんじゃなくて逃げようとした奴を懲らしめてたんだろ?」
「ケハハハハハッ! あながち間違ってねー」
「けど、流石にもどんねーとあの人に怒られちまう。いこーぜ…っと、その前に…」
「ん゛っ?!」
巡回に戻ろうとしていると、思い出したかのように猿轡を噛ませる。舌を噛ませない為か。まあ、舌を噛んで死ぬのは中々高難易度な芸当だということを先刻身をもって知ったからそんなことはしないが、万が一声で存在を知られる可能性も考慮しているのだろう。見かけによらず慎重な連中だ。
「そんじゃ、また後でたっぷり可愛がってやるからよ」
最後にそう言い残して、二人は小屋を出て行くのだった。
「…」
声を掛けられ後ろを振り返る。聞き覚えのある声。振り返った先には、いつも必要以上に暴力を振るうあの魔物二人組が居た。最悪だ。最悪なタイミングで鉢合わせてしまった。よりにもよってなんで最後にこいつらと出くわしてしまったのか。そもそもここは巡回経路ではないはずだが。
「ヒハハハハハッ! まさかこんなところで出くわすとはな。けど、ここはテメーらが来るような場所じゃねーはずだが?」
「ケハハハハハッ! もしかしてサボりか? そいつはいけねーな」
「ッ!?」
自分が魔障結界の中に入ろうとしている事に対して気づいているのかはわからないが、作業を抜け出している事は事実。こいつらにとって憂さ晴らしするには都合のいい状況だ。そう考えているのが透けて見えるようにゲラゲラと笑っている。ヤバイ。こいつらに捕まるのだけは…
「こっちに、こいっ!!」
「う゛っ?!」
後退りするように魔障結界の中に入ろうとしたが、その前に腕を掴まれ引っ張られる。抵抗する力などなく魔障結界から引き離されていく。くそ、最悪だ。もうちょっとで楽にならたかもしれないのに。
「ヒハハハハハッ! 俺達はサボる奴にゃあ容赦しねーからな! 覚悟しとけよ!!」
「ケハハハハハッ! 俺らもサボってたけどな」
「オラ! もっと声出せよ!! ヒハハハハハッ!」
「ケハハハハハッ! そんなペースで殴ってたら声出す間もねーんじゃねーの? どうでもいいけどっ!!」
「ぶっ!?」
それから、近くの小さな小屋に監禁された自分は縄で手足を拘束され、何度も何度も殴られ、何度も何度も蹴られた。視界がぼやける。声も呻き声以外上手く出せない。顔も身体もそこら中痛い。ここまでされて死ねていないのが不思議だ。本当に最悪だ。いっそのこと殺してくれればいいのに。
「なあお前、本当は死のうとか考えてたろ?」
「ッ?!」
そう思っていた矢先、髪を乱暴に掴まれながら自分の図星を突いていく。おかしいとは思った。憂さ晴らしだけが目的ならいつも通りに外でもよかった。わざわざ逃がさないようにしているのは、自分が死ないようにするため。縄をほどいたところで、今の自分にはこいつらから逃げきれる余力は残ってない。絶望的だ。
「折角いいモン見つかったんだ。他のガキは一発殴っただけで簡単に逝っちまうぐらい脆弱だ。簡単には死なせーよ、ヒハハハハハッ!」
「…」
「お前が死ぬときはこの村の存在価値が無くなった時だ。そんときはお友達と仲良く苦しみながら殺してやるよ、ヒハハハハハッ!」
「なあ、折角いいサンドバッグ見つけたんだ。こいつは生かしておいてもいいんじゃねーか?」
「馬鹿! そんなんあの人が許してくれる訳ねーだろ!?」
二人は自分を前にしながら自分の生殺与奪の権で言い争っている。殺してくれるなら気が変わる前に殺して欲しいところだが、奴等にとってはこっちの気分なんて知った事ではないのだろう。
「それより、そろそろ巡回もどんねーとサボってたのバレちまうぞ!?」
「ヒハハハハハッ! サボってんじゃなくて逃げようとした奴を懲らしめてたんだろ?」
「ケハハハハハッ! あながち間違ってねー」
「けど、流石にもどんねーとあの人に怒られちまう。いこーぜ…っと、その前に…」
「ん゛っ?!」
巡回に戻ろうとしていると、思い出したかのように猿轡を噛ませる。舌を噛ませない為か。まあ、舌を噛んで死ぬのは中々高難易度な芸当だということを先刻身をもって知ったからそんなことはしないが、万が一声で存在を知られる可能性も考慮しているのだろう。見かけによらず慎重な連中だ。
「そんじゃ、また後でたっぷり可愛がってやるからよ」
最後にそう言い残して、二人は小屋を出て行くのだった。
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