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第3章 逆襲編
第3章ー㉞
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「俺みたいな勇者に?」
勇者が聞き返してきたので頷いて返答。こんなことを面と向かって言うのは恥ずかしいが、相手を圧倒する強さと自分達を助ける為に危険を顧みず戦う勇姿に憧れを抱いてしまったのだ。いい歳したおっさん(中身の話)が子供のような憧れを抱くなんてちゃんちゃら可笑しい話かもしれないが。
「貴方みたいな立派な勇者になりたいんです!」
だが、自分が弱かったせいで誰も助けられなかった。勇者が居なければ自分とミオも生きてはいない。もうそんな思いをするのは嫌だ。今ある自分の才能で誰かを守れるぐらい強くなりたい。そして、自分のような悲しい思いをする人を一人でも失くしたい。そう思ったら勇者から学べるものを一つでも学んでおきたい。
「…立派な勇者…ねぇ」
しかし、勇者は自分の問いかけに言い淀んでいた。それから少しの間なにかを考えている様子。なにか言いたげだが、何に困っているのかがわからない。
「この間、君達と同様に魔物に占領された村があった」
暫く考えていたあと、なにを口にするかと思ったら急に別の話をし始めた。占領された村というのは多分ドレーカ村に来る前の話だろう。たしか、グランドオーダーと言っていたか。十死怪の一人に占拠された所も含めて自分達と同じ惨劇があったのだろう。
「なんとか村を救って子供数人を救出したんだが、その時、君と同い年ぐらいの男の子にこう言われたんだよ」
『なんで早く助けに来てくれなかったの?』
「ってな」
「…」
物悲しそうに語る勇者。そんな勇者を見て切なさを感じてしまった。その子供の涙ぐむ姿が容易に想像出来たのも相まって余計に。
「後から知った話だが、その子の母親は自分が来る少し前に殺されてしまったらしい」
「ッ!?」
話の続きを聞かされて胸を締め付けられる。子供からしたら親というのは全て。その全てを奪われた子供はこれからどうしていけばよいのだろうか。自分もそう思ったからこそその子の気持ちはよく理解出来る。ただ、自分の場合はラエルやミオのように心強い支えがあったからなんとか保てたが。
しかし、勇者はまごうことなき人だ。いくら勇者でも救えない命だってある。自分はそれを知っているから勇者を攻めるようなことはしないどころか考えもしなかった。
だけど、子供からしたらそんな事情知った事ではないのだろう。とはいえ、子供の言い分も理解出来なくはない。失われた命は元には戻らないのだから。たらればも言いたくたくなるだろう。
「君が俺に対してどんな理想を抱いているのかは知らないけど、俺は立派なんかじゃないさ」
「…勇者さん」
勇者の言葉からは哀愁が漂っていた。
勇者が聞き返してきたので頷いて返答。こんなことを面と向かって言うのは恥ずかしいが、相手を圧倒する強さと自分達を助ける為に危険を顧みず戦う勇姿に憧れを抱いてしまったのだ。いい歳したおっさん(中身の話)が子供のような憧れを抱くなんてちゃんちゃら可笑しい話かもしれないが。
「貴方みたいな立派な勇者になりたいんです!」
だが、自分が弱かったせいで誰も助けられなかった。勇者が居なければ自分とミオも生きてはいない。もうそんな思いをするのは嫌だ。今ある自分の才能で誰かを守れるぐらい強くなりたい。そして、自分のような悲しい思いをする人を一人でも失くしたい。そう思ったら勇者から学べるものを一つでも学んでおきたい。
「…立派な勇者…ねぇ」
しかし、勇者は自分の問いかけに言い淀んでいた。それから少しの間なにかを考えている様子。なにか言いたげだが、何に困っているのかがわからない。
「この間、君達と同様に魔物に占領された村があった」
暫く考えていたあと、なにを口にするかと思ったら急に別の話をし始めた。占領された村というのは多分ドレーカ村に来る前の話だろう。たしか、グランドオーダーと言っていたか。十死怪の一人に占拠された所も含めて自分達と同じ惨劇があったのだろう。
「なんとか村を救って子供数人を救出したんだが、その時、君と同い年ぐらいの男の子にこう言われたんだよ」
『なんで早く助けに来てくれなかったの?』
「ってな」
「…」
物悲しそうに語る勇者。そんな勇者を見て切なさを感じてしまった。その子供の涙ぐむ姿が容易に想像出来たのも相まって余計に。
「後から知った話だが、その子の母親は自分が来る少し前に殺されてしまったらしい」
「ッ!?」
話の続きを聞かされて胸を締め付けられる。子供からしたら親というのは全て。その全てを奪われた子供はこれからどうしていけばよいのだろうか。自分もそう思ったからこそその子の気持ちはよく理解出来る。ただ、自分の場合はラエルやミオのように心強い支えがあったからなんとか保てたが。
しかし、勇者はまごうことなき人だ。いくら勇者でも救えない命だってある。自分はそれを知っているから勇者を攻めるようなことはしないどころか考えもしなかった。
だけど、子供からしたらそんな事情知った事ではないのだろう。とはいえ、子供の言い分も理解出来なくはない。失われた命は元には戻らないのだから。たらればも言いたくたくなるだろう。
「君が俺に対してどんな理想を抱いているのかは知らないけど、俺は立派なんかじゃないさ」
「…勇者さん」
勇者の言葉からは哀愁が漂っていた。
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