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第4章 入学試験編
第4章ー㊵
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「はあ…はあ…、よしっ!」
火球により開通した新たな道に逃げ込む。
『はっ、そんなことよりパット、あいつ逃げるつもりだぞ!?』
「ッ?! しまった、私とした事が!?」
二人して唖然としているおかげですんなり入ることが出来た。向こうも慌てて追いかけようとしているが、太った方、パットと呼ばれている奴は機関銃を持ちながらこっちに向かってくるものの、流石に走っては来れなさそうだ。そりゃああんだけデカい機関銃を持ち歩いてるんだ。相当重いだろうし持ち運びには不便だろう。一体どうやって会場に運んできたのか気になる所だが、今はそれどころではない。
逃げ道と言いつつ、実際は四、五十メートルの穴を開けたに過ぎないただの袋小路だ。奴がここまで来てしまったら今度こそ蜂の巣にされるだろう。
『くそ、無駄な抵抗しやがって! 奴は俺が追いかける!!』
「待て! その中には入るな!!」
『ふえっ?!』
ロンドは自分を追跡しようとドローンを送り込もうとするが、それをパットに制止された。案外理解が早いようだな。
自分が居る場所は暗くて細い一本道。奴等が今居る場所と違い、動きが制限される。そんな中追いかけてこようものなら当然自分は撃ち落とすに決まってる。動きづらいこの道の中じゃあほぼ間違いなく撃墜出来る。つまり、不用意な追跡はこっちにとって好都合なのだ。
「ちっ、とことん小賢しい真似しやがるな、ゴミの分際で」
それにパットは気づき、舌打ちする声が聞こえた。悪いが自分の命に関わる事だ。小賢しかろうがなんだろうが最後まで醜く抗わさせてもらうぜ。
「…とはいえ、こっからどうするかだな」
しかし、状況は結局何も変わらない。あくまで時間稼ぎする為の策を強引に実行しただけだ。寧ろ自分から悪い方向に向かって行ったといっても過言ではない。
「はあ…はあ…、はっはっは、どうせ無駄な抵抗だ。お前はもう詰んでるんだ。少しばかり魔力が高いからってこの状況は打破できまい。だったら、大人しく出て来た方が身のためじゃないのか?」
『ぶへへっ。そうだそうだ! 大人しく出てくるなら命までは取らないぞー! だからとっとと出てこいよ!!』
「…」
奥の方へ向かっていると、外で二人がなにやらごちゃごちゃ言い始めている。ロンドの交渉に至っては十中八九嘘に決まっている。いくらなんでもその手に引っかかる程馬鹿ではないぞ。
「おい、出てこいゴミィ! 出てこないというなら容赦しないぞ!」
パットの方も威圧的に交渉してくるが、奴の言う事も嘘に決まっている。というか、容赦もなにもあんなので撃たれれば確実に無事ではすむまい。こういうのは無視だ無視。とにかく今は対策を練らなければ。
「…はっ、そうか。貴様がその態度というなら、今度は女の方がただでは済まなくなるぞ?」
「…」
そんななか、今度は彼女、ミオを交渉材料に出してくる。ここに居ない彼女を一体どうするつもりなんだ。
「貴様を殺して試験が終わった後、あの女を今度こそ連行して、私を怒らせた事を後悔させてやる!」
『ぶへへっ。そりゃあいいなー。どうやって後悔させてやろうか?』
「そりゃあ当然、裸にひん剥いてあんなことやこんなことを…」
『ぶへへへへっ! それは面白そうだな。想像するだけで興奮してきた!』
「…」
なるほど。エロガキが考えそうな事だ。そんなことしたら確実に捕まって監獄行きだ。貴族の名に更に泥を塗る気かよ。少しは考えて物言いやがれってんだ。
「はっはっはっはっは!」
『ぶへへへへへっ!』
こいつらのアホさ加減には付き合いきれん。それより、ここからの打開策を…
「はっはっはっはっは…」
「ぶへへへへへ…』
考えようとしているが、奴等の笑い声が耳障りで集中出来ない。
「はっはっはっはっ…」
『ぶへへへへ…』
五月蠅い。
「はっはっはっ…」
『ぶへへへ…』
五月蠅い。ああ、うるさい。
「はっはっ…」
『ぶへへ…』
うるせーんだよ。
「はっ…」
『ぶへ…』
「…クソ野郎がっ!!」
気が付けば奥歯を噛みしめ、力強く握り拳を作る自分がいた。
火球により開通した新たな道に逃げ込む。
『はっ、そんなことよりパット、あいつ逃げるつもりだぞ!?』
「ッ?! しまった、私とした事が!?」
二人して唖然としているおかげですんなり入ることが出来た。向こうも慌てて追いかけようとしているが、太った方、パットと呼ばれている奴は機関銃を持ちながらこっちに向かってくるものの、流石に走っては来れなさそうだ。そりゃああんだけデカい機関銃を持ち歩いてるんだ。相当重いだろうし持ち運びには不便だろう。一体どうやって会場に運んできたのか気になる所だが、今はそれどころではない。
逃げ道と言いつつ、実際は四、五十メートルの穴を開けたに過ぎないただの袋小路だ。奴がここまで来てしまったら今度こそ蜂の巣にされるだろう。
『くそ、無駄な抵抗しやがって! 奴は俺が追いかける!!』
「待て! その中には入るな!!」
『ふえっ?!』
ロンドは自分を追跡しようとドローンを送り込もうとするが、それをパットに制止された。案外理解が早いようだな。
自分が居る場所は暗くて細い一本道。奴等が今居る場所と違い、動きが制限される。そんな中追いかけてこようものなら当然自分は撃ち落とすに決まってる。動きづらいこの道の中じゃあほぼ間違いなく撃墜出来る。つまり、不用意な追跡はこっちにとって好都合なのだ。
「ちっ、とことん小賢しい真似しやがるな、ゴミの分際で」
それにパットは気づき、舌打ちする声が聞こえた。悪いが自分の命に関わる事だ。小賢しかろうがなんだろうが最後まで醜く抗わさせてもらうぜ。
「…とはいえ、こっからどうするかだな」
しかし、状況は結局何も変わらない。あくまで時間稼ぎする為の策を強引に実行しただけだ。寧ろ自分から悪い方向に向かって行ったといっても過言ではない。
「はあ…はあ…、はっはっは、どうせ無駄な抵抗だ。お前はもう詰んでるんだ。少しばかり魔力が高いからってこの状況は打破できまい。だったら、大人しく出て来た方が身のためじゃないのか?」
『ぶへへっ。そうだそうだ! 大人しく出てくるなら命までは取らないぞー! だからとっとと出てこいよ!!』
「…」
奥の方へ向かっていると、外で二人がなにやらごちゃごちゃ言い始めている。ロンドの交渉に至っては十中八九嘘に決まっている。いくらなんでもその手に引っかかる程馬鹿ではないぞ。
「おい、出てこいゴミィ! 出てこないというなら容赦しないぞ!」
パットの方も威圧的に交渉してくるが、奴の言う事も嘘に決まっている。というか、容赦もなにもあんなので撃たれれば確実に無事ではすむまい。こういうのは無視だ無視。とにかく今は対策を練らなければ。
「…はっ、そうか。貴様がその態度というなら、今度は女の方がただでは済まなくなるぞ?」
「…」
そんななか、今度は彼女、ミオを交渉材料に出してくる。ここに居ない彼女を一体どうするつもりなんだ。
「貴様を殺して試験が終わった後、あの女を今度こそ連行して、私を怒らせた事を後悔させてやる!」
『ぶへへっ。そりゃあいいなー。どうやって後悔させてやろうか?』
「そりゃあ当然、裸にひん剥いてあんなことやこんなことを…」
『ぶへへへへっ! それは面白そうだな。想像するだけで興奮してきた!』
「…」
なるほど。エロガキが考えそうな事だ。そんなことしたら確実に捕まって監獄行きだ。貴族の名に更に泥を塗る気かよ。少しは考えて物言いやがれってんだ。
「はっはっはっはっは!」
『ぶへへへへへっ!』
こいつらのアホさ加減には付き合いきれん。それより、ここからの打開策を…
「はっはっはっはっは…」
「ぶへへへへへ…』
考えようとしているが、奴等の笑い声が耳障りで集中出来ない。
「はっはっはっはっ…」
『ぶへへへへ…』
五月蠅い。
「はっはっはっ…」
『ぶへへへ…』
五月蠅い。ああ、うるさい。
「はっはっ…」
『ぶへへ…』
うるせーんだよ。
「はっ…」
『ぶへ…』
「…クソ野郎がっ!!」
気が付けば奥歯を噛みしめ、力強く握り拳を作る自分がいた。
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