転生勇者が死ぬまで10000日

慶名 安

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第6章 初任務編

第6章ー㊽

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 その後、男を他の者達の所まで担いでいき、その辺の木に幾つかにまとめて縛っておいた。一応念の為に衣服を全て剥いで危険な物は回収しておくことにした。ついでに、サダメが奪われた応援要請の魔道具も取返し、フィー殿から言われてすぐさま応援を要請しておいたでござる。

 「これでよしっと」

 『マヒロちゃん、怪我してるんだから私に任せておけばよかったのに』

 「怪我のことなら問題ござらん。痛みにもだいぶ慣れてきたし、多少動く分にはなんともないでござるよ」

 『いや、怪我が悪化したら大変だから! やっぱ私がやっておくよ。マヒロちゃんは馬車の方で休んでて!』

 「うーむ。そこまでフィー殿が仰るならそうさせてもらうでござる」

 もう少しで全員縛り終わろうとする中、拙者の身を案じるフィー殿から休息を取るよう言われてしまった。あの時受けた痛みにだいぶ慣れてきたから問題ないと思ったのだが、たしかに下手に動いて折れた肋骨が内臓に刺さってしまうのも問題ではござるな。というわけで、フィー殿の言葉に甘え馬車に乗って仰向けになる。座って待つのも暇であるし、ここは少しでも身体を休めておいた方がよさそうでござるな。

 『あー。こうなるならもう少しミオを待たせておくべきだったかなー?』

 「…」

 フィー殿は拙者の身を案じるあまり、ミオを向こうに行かせてしまったことに若干後悔しているようだった。こればっかりはしょうがないでござるな。

 御者の男と魔導馬を治癒した後、ミオはサダメの手伝いをしてくるといいこの場を去った。御者の男も魔導馬も助かったとはいえ、動けるようになるまで時間が掛かるそうだ。それ故、馬車で向かうことは難しく、ミオは一人レルトへ向かったという経緯でござる。

 ミオは治癒魔法が使える故、集落に怪我人が居た際に必要になってくる。そういった理由もあり彼女の意見に拙者とフィー殿は賛同。フィー殿は引き続き結界で馬車を守る役、拙者は近づけさせないように敵を無力化する役、ギリスケ殿は…就寝中故、同行は困難だと判断した。

 「…ミオとサダメは大丈夫でござるだろうか?」

 しかし、二人だけで集落の人達を避難させるのは少々厳しい気もする。状況はわからぬが、なんとなく不安でござる。可能なら拙者も向かいたかったでござるが、今の身体では足手まといになりかねん。ミオに余計な負担を掛けてしまうのも申し訳ござらんし。それならいっそのこと応援に任せた方がよいでござるな。

 「二人共、あとは任せたでござる…よ」

 仰向けになりながら二人の心配している最中、急に眠気に襲われ意識を失った。
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