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第7章 期末試験編
第7章ーおまけ2
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期末試験が終わってもう一週間が過ぎていた。筆記も実技も無事全員合格し、あとは夏休みを待つのみ。
「はあ。皆試験受かって良かったねー?」
「ああ。そうだな」
「私、海って初めてだから今から凄いわくわくしてるんだよねー!」
「うん。そうだな」
今日の授業が終わり、サダメと一緒に帰宅しながら夏休みの話で盛り上がっていた。正確には盛り上がってるのは私一人だけど。サダメはどっちかというと私の聞き手役に徹してくれていた。
「…なあ、ミオ」
「ん?」
そんなサダメは私の会話を遮り、何か聞きたそうな様子。さっきからずっと真剣な面持ちでいるから真面目な話なのかな?
もしかして私に告白? いや、それはないだろうな。サダメからすれば私は家族みたいなもの。異性としてはあまり見てくれていない気がする。プラスな捉え方をするならサダメにとって私は特別な存在だと言えないこともないのだけれども。
けど、なんだか複雑な気持ち。私達は血は繋がっていない。なのに、家族としてか見てもらえていないんだもの。本心を言うならもう少し異性として見て欲しいのだけれども。
「…前に聞きそびれたんだけどさ」
「…」
そんなことを頭の片隅で考えながら話を聞いていると、サダメはどこか気恥ずかしそうに頬を赤らめ、言葉を選んでいた。顔を赤らめるサダメは珍しい。小さい頃にエリカさんと接していた頃以来かな。サダメはきっと大人の女性が好みなんだろうなと当時思った記憶がある。まあ、エリカさんが美人なのは事実だし、私も憧れていたもの。
でも、サダメも年頃の男の子。同い年ぐらいの子に興味を持ち始めたとしてもおかしくはな…
「…アラガと、何かあったのか?」
「…へ?」
い。だけど、私の妄想とはちょっと違う話を持ち出してきた。アラガと? そういえば、あの時の事まだ話していなかったっけ。
ひょっとして、サダメはずっとその事を気にしていた? けど、あれから時間も経ってるから聞くに聞きづらかった、という事なのだろうか。
「…はあ」
「?」
ほんの僅かに期待していた私が馬鹿だった。分かってはいたけど、もしかしたらという可能性だってゼロという訳じゃないし、ワンチャンあり得たかもしれないじゃない。しかし、見事に裏切られてガッカリする私の口からため息が零れ出る。
「ほんっと大した話なんてないよ。サダメ、ちょっと気にし過ぎだよ!?」
「ッ!? いや、なんかあったら後々面倒だろうし、嫌な事とかされてるんだったら俺に相談してくれ…」
「だから本当に大丈夫だって! もう、しつこい!!」
「そんなキレる?!」
心配そうに問い詰めてくるサダメに嫌気が差した私は足早に帰路に着いていった。サダメはちょっと過保護がすぎる気がする。お母さんじゃないんだから。
「…」
それに、サダメにだけはあまり話したくない事もあるしね。
「はあ。皆試験受かって良かったねー?」
「ああ。そうだな」
「私、海って初めてだから今から凄いわくわくしてるんだよねー!」
「うん。そうだな」
今日の授業が終わり、サダメと一緒に帰宅しながら夏休みの話で盛り上がっていた。正確には盛り上がってるのは私一人だけど。サダメはどっちかというと私の聞き手役に徹してくれていた。
「…なあ、ミオ」
「ん?」
そんなサダメは私の会話を遮り、何か聞きたそうな様子。さっきからずっと真剣な面持ちでいるから真面目な話なのかな?
もしかして私に告白? いや、それはないだろうな。サダメからすれば私は家族みたいなもの。異性としてはあまり見てくれていない気がする。プラスな捉え方をするならサダメにとって私は特別な存在だと言えないこともないのだけれども。
けど、なんだか複雑な気持ち。私達は血は繋がっていない。なのに、家族としてか見てもらえていないんだもの。本心を言うならもう少し異性として見て欲しいのだけれども。
「…前に聞きそびれたんだけどさ」
「…」
そんなことを頭の片隅で考えながら話を聞いていると、サダメはどこか気恥ずかしそうに頬を赤らめ、言葉を選んでいた。顔を赤らめるサダメは珍しい。小さい頃にエリカさんと接していた頃以来かな。サダメはきっと大人の女性が好みなんだろうなと当時思った記憶がある。まあ、エリカさんが美人なのは事実だし、私も憧れていたもの。
でも、サダメも年頃の男の子。同い年ぐらいの子に興味を持ち始めたとしてもおかしくはな…
「…アラガと、何かあったのか?」
「…へ?」
い。だけど、私の妄想とはちょっと違う話を持ち出してきた。アラガと? そういえば、あの時の事まだ話していなかったっけ。
ひょっとして、サダメはずっとその事を気にしていた? けど、あれから時間も経ってるから聞くに聞きづらかった、という事なのだろうか。
「…はあ」
「?」
ほんの僅かに期待していた私が馬鹿だった。分かってはいたけど、もしかしたらという可能性だってゼロという訳じゃないし、ワンチャンあり得たかもしれないじゃない。しかし、見事に裏切られてガッカリする私の口からため息が零れ出る。
「ほんっと大した話なんてないよ。サダメ、ちょっと気にし過ぎだよ!?」
「ッ!? いや、なんかあったら後々面倒だろうし、嫌な事とかされてるんだったら俺に相談してくれ…」
「だから本当に大丈夫だって! もう、しつこい!!」
「そんなキレる?!」
心配そうに問い詰めてくるサダメに嫌気が差した私は足早に帰路に着いていった。サダメはちょっと過保護がすぎる気がする。お母さんじゃないんだから。
「…」
それに、サダメにだけはあまり話したくない事もあるしね。
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