200 / 445
第6章「ようこそ愛ヶ咲島」
第16話「お風呂イベント(前編)」
しおりを挟む
---「…ふー」
少しくつろいだ後、俺達は相田さんオススメの露天風呂に入りに来ていた。
露天風呂は想像以上に広く男1人の俺だけでは物寂しさを感じた。どうやら他の人はいないようだ。
だが初めて露天風呂に入る為、この熱さに慣れるのに少し時間がかかった。温泉ってどこもこんなに熱いものなのか? 家の風呂よりも断然温度が高いのだが。
しかし身体がこの熱さに慣れてくると、すごく居心地が良くなっていた。思わず声が漏れてしまった。テレビとかでよく温泉に入って声を漏らす人がいるが、その気持ちが今身に染みて理解できた。
「あー、温泉って、いいなぁ」
俺はくつろぎながら1人でボソボソ呟いていた。たまには温泉に行くのも悪くないかな。帰ったら近くに温泉施設があるか調べてみるか。
「ーーー」
「ん?」
そんなことを考えていると、入り口の方から声が聞こえてきた。他の宿泊客が来たのだろうか? だが、女の人の声が聞こえたような気がするが。
「有紗ちゃん、温泉に入る時、バスタオル巻くのは禁止なんだよ」
「えっ? 温泉ってタオル巻いて入るものじゃないの?」
「アレはテレビとかだと規制とかの問題で巻いてるだけで、本来はタオルを巻くのは禁止なんですよ」
「……」
聞き覚えのある声が聞こえて俺は息を飲んだ。そしてとても嫌な予感がした。だがおかしい。ここは男風呂のはずだ。脱衣所のところでちゃんと確認したはずだし、間違っていないはずだ。
ガララッ
入り口の戸が開く音が聞こえ俺は慌てて隠れる場所を探した。なぜ俺が隠れなければいけないのかはわからんが、とにかく見つかるとマズイことになることは間違いないと思った。
すると近くに趣のある岩を見つけた。ちょうど人が隠れるにはいい大きさだった。
俺はすぐにその岩の後ろに隠れ様子を伺った。入り口までとの距離がけっこう離れている為、あっちからはすぐにはバレないだろう。
「うわー、広ーい!」
「本当ですね。想像してた以上に広いですね」
「これが、露天風呂…」
「……」
「ッ!?」
岩陰に隠れ様子を伺っていると、うっすらと立ち込める湯煙から梓達が恥ずかしげもなく生まれたままの姿で現れた。俺がいるとは思ってもいないのだろう。
まだまだ未発達な女の子達の生まれたままの姿を見てしまい、思わず変な声が出そうになり、慌てて口を抑えた。約1名、十分発達している子がいるが。
「……」
俺は岩陰で息を殺したまま思考を整理していた。
まずなぜ梓達がここにいるのだろうか? 脱衣所の方で別れたはずだ。なのになぜ同じ入り口から入って来たのか?
「ん? 入り口?」
俺はふとそのことに疑問を感じ、入り口の方を見つめた。
「ッ?! 入り口が、2つ?! まさか…」
入り口の方をよく見るととんでもないことに気がついてしまった。入り口の戸が2つ存在していたのだ。
その事実に気がつくと、俺は理解してしまった。なぜ梓達がここにいるのかが。
「ここの露天風呂、混浴なのか!」
少しくつろいだ後、俺達は相田さんオススメの露天風呂に入りに来ていた。
露天風呂は想像以上に広く男1人の俺だけでは物寂しさを感じた。どうやら他の人はいないようだ。
だが初めて露天風呂に入る為、この熱さに慣れるのに少し時間がかかった。温泉ってどこもこんなに熱いものなのか? 家の風呂よりも断然温度が高いのだが。
しかし身体がこの熱さに慣れてくると、すごく居心地が良くなっていた。思わず声が漏れてしまった。テレビとかでよく温泉に入って声を漏らす人がいるが、その気持ちが今身に染みて理解できた。
「あー、温泉って、いいなぁ」
俺はくつろぎながら1人でボソボソ呟いていた。たまには温泉に行くのも悪くないかな。帰ったら近くに温泉施設があるか調べてみるか。
「ーーー」
「ん?」
そんなことを考えていると、入り口の方から声が聞こえてきた。他の宿泊客が来たのだろうか? だが、女の人の声が聞こえたような気がするが。
「有紗ちゃん、温泉に入る時、バスタオル巻くのは禁止なんだよ」
「えっ? 温泉ってタオル巻いて入るものじゃないの?」
「アレはテレビとかだと規制とかの問題で巻いてるだけで、本来はタオルを巻くのは禁止なんですよ」
「……」
聞き覚えのある声が聞こえて俺は息を飲んだ。そしてとても嫌な予感がした。だがおかしい。ここは男風呂のはずだ。脱衣所のところでちゃんと確認したはずだし、間違っていないはずだ。
ガララッ
入り口の戸が開く音が聞こえ俺は慌てて隠れる場所を探した。なぜ俺が隠れなければいけないのかはわからんが、とにかく見つかるとマズイことになることは間違いないと思った。
すると近くに趣のある岩を見つけた。ちょうど人が隠れるにはいい大きさだった。
俺はすぐにその岩の後ろに隠れ様子を伺った。入り口までとの距離がけっこう離れている為、あっちからはすぐにはバレないだろう。
「うわー、広ーい!」
「本当ですね。想像してた以上に広いですね」
「これが、露天風呂…」
「……」
「ッ!?」
岩陰に隠れ様子を伺っていると、うっすらと立ち込める湯煙から梓達が恥ずかしげもなく生まれたままの姿で現れた。俺がいるとは思ってもいないのだろう。
まだまだ未発達な女の子達の生まれたままの姿を見てしまい、思わず変な声が出そうになり、慌てて口を抑えた。約1名、十分発達している子がいるが。
「……」
俺は岩陰で息を殺したまま思考を整理していた。
まずなぜ梓達がここにいるのだろうか? 脱衣所の方で別れたはずだ。なのになぜ同じ入り口から入って来たのか?
「ん? 入り口?」
俺はふとそのことに疑問を感じ、入り口の方を見つめた。
「ッ?! 入り口が、2つ?! まさか…」
入り口の方をよく見るととんでもないことに気がついてしまった。入り口の戸が2つ存在していたのだ。
その事実に気がつくと、俺は理解してしまった。なぜ梓達がここにいるのかが。
「ここの露天風呂、混浴なのか!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
訳あって学年の三大美少女達とメイドカフェで働くことになったら懐かれたようです。クラスメイトに言えない「秘密」も知ってしまいました。
亜瑠真白
青春
「このことは2人だけの秘密だよ?」彼女達は俺にそう言った―――
高校2年の鳥屋野亮太は従姉に「とあるバイト」を持ちかけられた。
従姉はメイドカフェを開店することになったらしい。
彼女は言った。
「亮太には美少女をスカウトしてきてほしいんだ。一人につき一万でどうだ?」
亮太は学年の三大美少女の一人である「一ノ瀬深恋」に思い切って声をかけた。2人で話している最中、明るくて社交的でクラスの人気者の彼女は、あることをきっかけに様子を変える。
赤くなった顔。ハの字になった眉。そして上目遣いで見上げる潤んだ瞳。
「ほ、本当の私を、か、かかか、可愛いって……!?」
彼女をスカウトしたことをきっかけに、なぜか「あざと系美少女」や「正体不明のクール系美少女」もメイドカフェで働くことに。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる