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第11章「異世界編、始まる」
第2話「家に帰ると」
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2016/10/15
その日は俺・有紗・梓・みのりの4人でショッピングから帰る頃だった。みのりはデパートで偶然会っただけだが。
「やっぱみんなでショッピングに行くの楽しーね!?」
「まあたまにはいいかもな」
「ええ。そうね」
「ふふ、私も楽しかったですよ!?」
帰り道、そんな他愛のない話をしながら家のすぐ近くまで来ていた。
「みのりさん。よかったらお夕飯一緒にどうですか? 今日いっぱい買っちゃったんで」
家の前まで来ると、梓がみのりにそう問いかけた。梓の両手には大量の食材が入った買い物袋を持っていた。ほんとうは買いだめのつもりだったのだろうが、今日はかなり機嫌がよさそうだから今日の晩めしは豪勢になるだろう。
「そうですね。では梓さんのお言葉に甘えさせていただきます」
梓のお誘いにみのりはすぐに了承した。ほんとうはそのつもりだったのかもしれない。
「それにしてもアンタ、服買いすぎじゃない?」
「もうだいぶ寒くなってきましたし、冬物を一気に買おうかなと思ってたら、止まらなくなっちゃいまして」
まあそれはいいとしてさっきから気になっていたのだが、有紗とみのりの様子がなんかおかしい。
いつもなら有紗の口調がケンカ腰になるのだが、そんな感じが全くしない。仲良くなったかと言われると微妙なところだが、とにかく険悪感がなくなったのはいいことだ。
「? なによ?」
「いや、別に」
2人のその光景を微笑ましく見守っていると有紗にそのことを感づかれそうになりそっぽを向いて適当にごまかした。
「お兄ちゃん、悪いんだけど、カギ開けてもらっていい?」
「ん? あ、ああ。わかった」
そんななか、梓は俺にカギを開けて欲しいと頼んできた。梓の両手が塞がっており、カギを取り出すことが困難になっている。俺もいちおう両手は塞がってはいるが、洋服とか軽いものばかりだからカギを取り出すことぐらいはできる。妹に重いもの持たせているのもどうかと思うが。
そう思いながらも俺はズボンのポケットに手を入れカギを取り出した。
「……」
「? みのりさん、どうかしましたか?」
「えっ? い、いえ。なんでもありません」
「?? そう、ですか?」
俺がカギを開けていると梓がみのりの様子に違和感を感じていたらしく、そのことをみのりに問いかけていたが、みのりはなんでもないと言っている。なにか考えごとでもしてたのだろうか?
「よし。開いた」
みのりのことも多少気になるなか、カギを開け扉を開けた。
「ふー。ようやくゆっくり出来…」
「っ!? お兄ちゃん?!」
「ん?」
扉を開け1番に入ろうとした途端、梓に呼び止められた。急にどうしたのだろうか?
「っ!? 和彦、早く下がって!?」
「?? なに言って…っ!?」
すると、有紗も俺を呼び止めてきた。だがしかし、俺はもう半歩ぐらい家の中に入っていた。
すると、妙な違和感を感じ前を見ると、そこには異様な光景が目に映った。
その日は俺・有紗・梓・みのりの4人でショッピングから帰る頃だった。みのりはデパートで偶然会っただけだが。
「やっぱみんなでショッピングに行くの楽しーね!?」
「まあたまにはいいかもな」
「ええ。そうね」
「ふふ、私も楽しかったですよ!?」
帰り道、そんな他愛のない話をしながら家のすぐ近くまで来ていた。
「みのりさん。よかったらお夕飯一緒にどうですか? 今日いっぱい買っちゃったんで」
家の前まで来ると、梓がみのりにそう問いかけた。梓の両手には大量の食材が入った買い物袋を持っていた。ほんとうは買いだめのつもりだったのだろうが、今日はかなり機嫌がよさそうだから今日の晩めしは豪勢になるだろう。
「そうですね。では梓さんのお言葉に甘えさせていただきます」
梓のお誘いにみのりはすぐに了承した。ほんとうはそのつもりだったのかもしれない。
「それにしてもアンタ、服買いすぎじゃない?」
「もうだいぶ寒くなってきましたし、冬物を一気に買おうかなと思ってたら、止まらなくなっちゃいまして」
まあそれはいいとしてさっきから気になっていたのだが、有紗とみのりの様子がなんかおかしい。
いつもなら有紗の口調がケンカ腰になるのだが、そんな感じが全くしない。仲良くなったかと言われると微妙なところだが、とにかく険悪感がなくなったのはいいことだ。
「? なによ?」
「いや、別に」
2人のその光景を微笑ましく見守っていると有紗にそのことを感づかれそうになりそっぽを向いて適当にごまかした。
「お兄ちゃん、悪いんだけど、カギ開けてもらっていい?」
「ん? あ、ああ。わかった」
そんななか、梓は俺にカギを開けて欲しいと頼んできた。梓の両手が塞がっており、カギを取り出すことが困難になっている。俺もいちおう両手は塞がってはいるが、洋服とか軽いものばかりだからカギを取り出すことぐらいはできる。妹に重いもの持たせているのもどうかと思うが。
そう思いながらも俺はズボンのポケットに手を入れカギを取り出した。
「……」
「? みのりさん、どうかしましたか?」
「えっ? い、いえ。なんでもありません」
「?? そう、ですか?」
俺がカギを開けていると梓がみのりの様子に違和感を感じていたらしく、そのことをみのりに問いかけていたが、みのりはなんでもないと言っている。なにか考えごとでもしてたのだろうか?
「よし。開いた」
みのりのことも多少気になるなか、カギを開け扉を開けた。
「ふー。ようやくゆっくり出来…」
「っ!? お兄ちゃん?!」
「ん?」
扉を開け1番に入ろうとした途端、梓に呼び止められた。急にどうしたのだろうか?
「っ!? 和彦、早く下がって!?」
「?? なに言って…っ!?」
すると、有紗も俺を呼び止めてきた。だがしかし、俺はもう半歩ぐらい家の中に入っていた。
すると、妙な違和感を感じ前を見ると、そこには異様な光景が目に映った。
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