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3級商業簿記編
breaktime3 勘定科目 今昔物語①
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「むかしむかし、あるところに「勘定科目」という者がおりました」
「その者は、時の流れと共に、名を変え、形を変え、新しく生まれいずる者もあれば、流れに飲み込まれ、消えていったものもあるそうな」
「このコーナーでは、簿記を形作る「企業会計原則」等の会計基準の改正や新規制定等により、消滅したり名称が変更になった勘定科目について紹介します」
その① 『手形売却損』
「はいは~い!これは、銀行に「割引料」を支払って「受取手形」を引き取ってもらい、当座預金を増やした時の「割引料」の部分で~す!」
「美琴!その説明は、確かに間違ってはいないけど…」
「「手形を売って損した部分」という覚え方をしていたけど、確かに検定の問題でも「割引料を差し引かれた手取金額を当座預金とした」なんて書いてあるよなぁ…」
「そう。むかしむかし、今の「手形売却損」は「割引料」や「支払割引料」「支払利息割引料」という勘定科目を使っていたそうな…」
「先生!「割引料」と仕訳の問題にもある訳だから、「割引料」という勘定科目の方が間違いは少なそうですが、どうして「手形売却損」に代わってしまったんでしょうか?」
「平成13年3月期から「金融商品に係る会計基準」が適用され、それまで割引料は手形を担保とした「利息」と考えられていたものが、割引や裏書譲渡が「手形の売却」と位置づけられるようになった」
「そのため、利息の側面を持つ「割引料」「支払割引料」「支払利息割引料」といった呼び方ができなくなり「手形売却損」になった、ということです」
「勘定科目は「会計基準」が変更されたり、新規で追加されると、新たに追加されたり、名称が変更したりするんですね♪」
その② 『有価証券売却益』
「えっ!?これって、決算時点で所持している「売買目的有価証券」の値段を時価と比較して、高くなっている時に使われる勘定科目ですよね!?それって、当たり前なんじゃないんですか?」
「真琴君、それが「当たり前」じゃないんだよ。私が簿記の3級を勉強していたころに、そんな勘定科目は存在しなかった。というより、ルール上「使用禁止」になっていたんだ…」
「そのルールというのが「低価法」というもの。買った値段よりも時価が下がった場合は「評価損」を計上できるが、買った値段よりも時価が上がった場合は、買った値段のままにし「評価益」を計上しないというやり方だ」
「「低い方の価格に合わせる方法」だから「低価法」なんですね。でも、今は「評価益」を計上できますよね。これは「時価に合わせる方法」を採用しているからなんですよね?どうしてそうなったんですか?」
「これにも、先ほど出てきた「金融商品に係る会計基準」が絡んでいます。この会計基準では、有価証券をはじめとした「金融商品」を「時価会計」によって評価することをうたっているのです」
「「金融商品に係る会計基準」が適用される前は「企業会計原則」第三の貸借対照表原則で「貸借対照表に記載する資産の価額は、原則として、当該資産の取得原価を基礎として計上しなければならない」とする「取得原価主義」が適用され、有価証券を売却した時のみ、売却益か売却損といった「収益」「費用」を計上できるとしていた」
「そして、決算時に原価よりも時価が低くなっていた場合には「低価法」を適用し「評価損」を計上しても良いとしていたんだ」
「「評価損を計上しても良い…」つまり「低価法」を適用したくなければしなくてもいい、ということですよね…ということは…「知り合いの会社の株をわざと高く購入して、時価と比較して低くても「評価損」を計上せず、貸借対照表上では大きな利益があがっているように見せかける」ということが可能、ということですね…」
「その通りです。そんなことをしたら、会社の資産情報を株主に誤って報告することになりますよね。そこで「金融商品に係る会計基準」の適用で、有価証券は「時価」での評価が絶対となったわけです」
「会計基準を悪用して、株主に実態に合わない情報を流していた会社があった、という裏付けですね」
「そういうことだ。会計基準は、時代の流れで大きく変化していく。それに合わせて「簿記」も変化していくから、煉・真琴・美琴が今学習している「簿記」も、数年後には古い知識になってしまう可能性もある。簿記の学習は「検定合格がピリオドではない」ということを、よく覚えておくように!」
「分かりました!!」
「かしこまりました!」
「肝に銘じておきます!」
…See you next breaktime!
「その者は、時の流れと共に、名を変え、形を変え、新しく生まれいずる者もあれば、流れに飲み込まれ、消えていったものもあるそうな」
「このコーナーでは、簿記を形作る「企業会計原則」等の会計基準の改正や新規制定等により、消滅したり名称が変更になった勘定科目について紹介します」
その① 『手形売却損』
「はいは~い!これは、銀行に「割引料」を支払って「受取手形」を引き取ってもらい、当座預金を増やした時の「割引料」の部分で~す!」
「美琴!その説明は、確かに間違ってはいないけど…」
「「手形を売って損した部分」という覚え方をしていたけど、確かに検定の問題でも「割引料を差し引かれた手取金額を当座預金とした」なんて書いてあるよなぁ…」
「そう。むかしむかし、今の「手形売却損」は「割引料」や「支払割引料」「支払利息割引料」という勘定科目を使っていたそうな…」
「先生!「割引料」と仕訳の問題にもある訳だから、「割引料」という勘定科目の方が間違いは少なそうですが、どうして「手形売却損」に代わってしまったんでしょうか?」
「平成13年3月期から「金融商品に係る会計基準」が適用され、それまで割引料は手形を担保とした「利息」と考えられていたものが、割引や裏書譲渡が「手形の売却」と位置づけられるようになった」
「そのため、利息の側面を持つ「割引料」「支払割引料」「支払利息割引料」といった呼び方ができなくなり「手形売却損」になった、ということです」
「勘定科目は「会計基準」が変更されたり、新規で追加されると、新たに追加されたり、名称が変更したりするんですね♪」
その② 『有価証券売却益』
「えっ!?これって、決算時点で所持している「売買目的有価証券」の値段を時価と比較して、高くなっている時に使われる勘定科目ですよね!?それって、当たり前なんじゃないんですか?」
「真琴君、それが「当たり前」じゃないんだよ。私が簿記の3級を勉強していたころに、そんな勘定科目は存在しなかった。というより、ルール上「使用禁止」になっていたんだ…」
「そのルールというのが「低価法」というもの。買った値段よりも時価が下がった場合は「評価損」を計上できるが、買った値段よりも時価が上がった場合は、買った値段のままにし「評価益」を計上しないというやり方だ」
「「低い方の価格に合わせる方法」だから「低価法」なんですね。でも、今は「評価益」を計上できますよね。これは「時価に合わせる方法」を採用しているからなんですよね?どうしてそうなったんですか?」
「これにも、先ほど出てきた「金融商品に係る会計基準」が絡んでいます。この会計基準では、有価証券をはじめとした「金融商品」を「時価会計」によって評価することをうたっているのです」
「「金融商品に係る会計基準」が適用される前は「企業会計原則」第三の貸借対照表原則で「貸借対照表に記載する資産の価額は、原則として、当該資産の取得原価を基礎として計上しなければならない」とする「取得原価主義」が適用され、有価証券を売却した時のみ、売却益か売却損といった「収益」「費用」を計上できるとしていた」
「そして、決算時に原価よりも時価が低くなっていた場合には「低価法」を適用し「評価損」を計上しても良いとしていたんだ」
「「評価損を計上しても良い…」つまり「低価法」を適用したくなければしなくてもいい、ということですよね…ということは…「知り合いの会社の株をわざと高く購入して、時価と比較して低くても「評価損」を計上せず、貸借対照表上では大きな利益があがっているように見せかける」ということが可能、ということですね…」
「その通りです。そんなことをしたら、会社の資産情報を株主に誤って報告することになりますよね。そこで「金融商品に係る会計基準」の適用で、有価証券は「時価」での評価が絶対となったわけです」
「会計基準を悪用して、株主に実態に合わない情報を流していた会社があった、という裏付けですね」
「そういうことだ。会計基準は、時代の流れで大きく変化していく。それに合わせて「簿記」も変化していくから、煉・真琴・美琴が今学習している「簿記」も、数年後には古い知識になってしまう可能性もある。簿記の学習は「検定合格がピリオドではない」ということを、よく覚えておくように!」
「分かりました!!」
「かしこまりました!」
「肝に銘じておきます!」
…See you next breaktime!
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