577 / 676
577・絶対絶命の猫人族(ベルンside)
しおりを挟む
突如の出来事でそれを確認できた軍の誰もが空を見上げた。
『ギャギャギャアアアアア!!?』
何が起きたのかわからない悲鳴を上げ、ベルンを乗せたワイバーンは背中から真っ逆さまに落下していく。このまま墜落するのかと見上げた誰もが思っていたが、辛うじて体勢を整えたワイバーンは穴が開いた翼も懸命に広げて滑空を試みていた。激痛で悶えながらもベルンの指示を遂行しようとする点には彼の誇りを感じるようでもあった。
力なく地に堕ちた飛竜を待っていたの包囲しているダークエルフ族の部隊。中にはフィシャルマーやアーマーゴレムも混じっており、完全に孤立した形となってしまった。
「『ラピッド・ガンブレイズ』【ラピッド・ガンコルド】!!」
ワイバーンから降り立ったベルンはすぐさま魔導を発動させる。周囲にばらまくように炎と氷の弾を放ち、敵の行動を妨害する……が、それも長い事続くわけがない。
一番最初に躍り出てきたのは彼の【ラピッド】系魔導の軌道を学習したフィシャルマーだった。弾丸の雨を縫うように迫り、肉薄したきた際の斬撃一閃。近接戦闘を主軸に置いた学習をしてきたのか、常人では対応できない程の速度。魔導を主体とするベルンにとっては脅威でしかなかった。
「くぅぅっ……『プロテファイアシルド』【ドンナーデル】!」
フィシャルマーの振り下ろした斬撃は炎を纏った盾に防がれ、更に追撃を仕掛けようとするダークエルフ族に対して針のように細い雷を続々と撃ち出して更なる敵の足止めを行う。近接戦になれば勝ち目はない。今はファリスや他の兵士達が救援に来るのを信じて持ちこたえるしかなかった。ワイバーンも命の危機に闘争本能を刺激されたのか、口内に風の魔力を溜め、一つの塊として吐き出す。普段は空を飛ぶ際に使用している魔力を攻撃に用いることなど中々しない。逃げる事も避ける事も叶わない以上、ここで迎撃するしか手はないのだが……一発につき一方向。しかし敵は前後左右から攻めてくる関係上、あまりに悲しくなるほどの支援でしかなかった。
「『ガンレイズ・トルネ』【ブレイジングエトワール】!」
(一体いつまで続くのにゃ? このままじゃ……)
弾を一つの大きな群として構成し、巨大な風の塊と見紛う一撃が振るわれ、燃え盛る炎の星がワイバーンとベルンを中心に旋回する。時間稼ぎにも限界を感じながら、ベルンは徐々に焦りを覚える。防衛線であれば徐々に後退するのが間違いない。しかし彼は敵軍の真っただ中にいる。徐々に前線は近づいているものの、彼のところまでラインが押しあがるのは未だ遠い。そしてこの調子で魔導を連発していれば間違いなく消耗して倒れてしまう。もはや時間の問題だった。すぐさま解決策を見つけなければならないような切羽詰まった現状であっても、ベルンには上手い策を見つけられずにいた。
時間だけが無駄に消費されていく中、更なる絶望が襲い掛かる。突如として飛んできた鋭い光がベルンを貫く。
成すすべなく肩を貫かれ、焼けるような痛みに襲われるベルンだったが、それを歯を食いしばって喰らえる。今叫び声を上げて集中力が途切れば魔導も中途半端に着れてしまいなすすべなく敵の波にさらわれてしまう。
「くっ……ぐぅぅぅっ……『ラピッド・ガントルネ』【ガンレイズ・ブレイズ】ゥゥゥゥッッ!!」
半ば悲鳴。半ば己を鼓舞するように上げた雄叫びで放たれた魔導。周囲に風の弾が散らばり、炎の弾の塊が――
――ドゴォォォォォォンッッッ!!
響き渡る爆発音と共にベルンの頭上で破裂し、火の粉が舞い、余波がベルンの身体を焼く。
「にゃが……かっ……」
肩で息をしていたベルンの喉が焼け、咄嗟に防いだ顔以外の身体全体が焼かれていく。【ガンズレイ・ブレイズ】が何かにぶち当たり、互いに相殺され、周囲に災禍を巻き起こした結果だった。
もちろんベルンを狙っていた敵も無事では済まず、中には砕けて残った炎の塊が当たって燃えていく者もいた。
「い、ったい……にゃ、に……がぁ……」
ごほごほとセキをしながら思わず口にしていたそれが焼かれた喉が更に痛む。しかしあまり事態を飲み込めない彼は眼だけはなんとか守りながら何も見えない状況の把握に努めるしかなかった。
やがて熱が拡散され、場が冷め始めた時。ベルンから見て前方からに奇妙な人影が姿を現す。それは一見して竜人族のように見えるが、翼が片方しか存在せず、赤黒く濁った両生類の瞳はどこか狂気を孕んでいた。翼とは非対称的に右腕は黒色の鱗で覆われており、鋭い爪が竜のそれだった。翼のある左下半身の足は同じように鱗に覆われ、尻尾が生えている。歪で、奇怪なその姿は通常の黒竜人族のそれとはかけ離れていた。
「がっ……あ、あ……」
まともな言葉すら喋れない有様ではあるが、その狂気は真っ直ぐにベルンに向いている。それだけはひしひしと伝わってきた。
(ぐっ……弱ったにゃ……。まさかこんな切り札があったなんて……)
既にワイバーンは瀕死。ベルン自身も満身創痍であり、ちぐはぐな黒竜人族は一切の無傷。魔導を相殺したのもその敵であることには間違いなく、この場に至って彼は絶体絶命。正真正銘の死を覚悟しなければならなかった。
『ギャギャギャアアアアア!!?』
何が起きたのかわからない悲鳴を上げ、ベルンを乗せたワイバーンは背中から真っ逆さまに落下していく。このまま墜落するのかと見上げた誰もが思っていたが、辛うじて体勢を整えたワイバーンは穴が開いた翼も懸命に広げて滑空を試みていた。激痛で悶えながらもベルンの指示を遂行しようとする点には彼の誇りを感じるようでもあった。
力なく地に堕ちた飛竜を待っていたの包囲しているダークエルフ族の部隊。中にはフィシャルマーやアーマーゴレムも混じっており、完全に孤立した形となってしまった。
「『ラピッド・ガンブレイズ』【ラピッド・ガンコルド】!!」
ワイバーンから降り立ったベルンはすぐさま魔導を発動させる。周囲にばらまくように炎と氷の弾を放ち、敵の行動を妨害する……が、それも長い事続くわけがない。
一番最初に躍り出てきたのは彼の【ラピッド】系魔導の軌道を学習したフィシャルマーだった。弾丸の雨を縫うように迫り、肉薄したきた際の斬撃一閃。近接戦闘を主軸に置いた学習をしてきたのか、常人では対応できない程の速度。魔導を主体とするベルンにとっては脅威でしかなかった。
「くぅぅっ……『プロテファイアシルド』【ドンナーデル】!」
フィシャルマーの振り下ろした斬撃は炎を纏った盾に防がれ、更に追撃を仕掛けようとするダークエルフ族に対して針のように細い雷を続々と撃ち出して更なる敵の足止めを行う。近接戦になれば勝ち目はない。今はファリスや他の兵士達が救援に来るのを信じて持ちこたえるしかなかった。ワイバーンも命の危機に闘争本能を刺激されたのか、口内に風の魔力を溜め、一つの塊として吐き出す。普段は空を飛ぶ際に使用している魔力を攻撃に用いることなど中々しない。逃げる事も避ける事も叶わない以上、ここで迎撃するしか手はないのだが……一発につき一方向。しかし敵は前後左右から攻めてくる関係上、あまりに悲しくなるほどの支援でしかなかった。
「『ガンレイズ・トルネ』【ブレイジングエトワール】!」
(一体いつまで続くのにゃ? このままじゃ……)
弾を一つの大きな群として構成し、巨大な風の塊と見紛う一撃が振るわれ、燃え盛る炎の星がワイバーンとベルンを中心に旋回する。時間稼ぎにも限界を感じながら、ベルンは徐々に焦りを覚える。防衛線であれば徐々に後退するのが間違いない。しかし彼は敵軍の真っただ中にいる。徐々に前線は近づいているものの、彼のところまでラインが押しあがるのは未だ遠い。そしてこの調子で魔導を連発していれば間違いなく消耗して倒れてしまう。もはや時間の問題だった。すぐさま解決策を見つけなければならないような切羽詰まった現状であっても、ベルンには上手い策を見つけられずにいた。
時間だけが無駄に消費されていく中、更なる絶望が襲い掛かる。突如として飛んできた鋭い光がベルンを貫く。
成すすべなく肩を貫かれ、焼けるような痛みに襲われるベルンだったが、それを歯を食いしばって喰らえる。今叫び声を上げて集中力が途切れば魔導も中途半端に着れてしまいなすすべなく敵の波にさらわれてしまう。
「くっ……ぐぅぅぅっ……『ラピッド・ガントルネ』【ガンレイズ・ブレイズ】ゥゥゥゥッッ!!」
半ば悲鳴。半ば己を鼓舞するように上げた雄叫びで放たれた魔導。周囲に風の弾が散らばり、炎の弾の塊が――
――ドゴォォォォォォンッッッ!!
響き渡る爆発音と共にベルンの頭上で破裂し、火の粉が舞い、余波がベルンの身体を焼く。
「にゃが……かっ……」
肩で息をしていたベルンの喉が焼け、咄嗟に防いだ顔以外の身体全体が焼かれていく。【ガンズレイ・ブレイズ】が何かにぶち当たり、互いに相殺され、周囲に災禍を巻き起こした結果だった。
もちろんベルンを狙っていた敵も無事では済まず、中には砕けて残った炎の塊が当たって燃えていく者もいた。
「い、ったい……にゃ、に……がぁ……」
ごほごほとセキをしながら思わず口にしていたそれが焼かれた喉が更に痛む。しかしあまり事態を飲み込めない彼は眼だけはなんとか守りながら何も見えない状況の把握に努めるしかなかった。
やがて熱が拡散され、場が冷め始めた時。ベルンから見て前方からに奇妙な人影が姿を現す。それは一見して竜人族のように見えるが、翼が片方しか存在せず、赤黒く濁った両生類の瞳はどこか狂気を孕んでいた。翼とは非対称的に右腕は黒色の鱗で覆われており、鋭い爪が竜のそれだった。翼のある左下半身の足は同じように鱗に覆われ、尻尾が生えている。歪で、奇怪なその姿は通常の黒竜人族のそれとはかけ離れていた。
「がっ……あ、あ……」
まともな言葉すら喋れない有様ではあるが、その狂気は真っ直ぐにベルンに向いている。それだけはひしひしと伝わってきた。
(ぐっ……弱ったにゃ……。まさかこんな切り札があったなんて……)
既にワイバーンは瀕死。ベルン自身も満身創痍であり、ちぐはぐな黒竜人族は一切の無傷。魔導を相殺したのもその敵であることには間違いなく、この場に至って彼は絶体絶命。正真正銘の死を覚悟しなければならなかった。
0
あなたにおすすめの小説
薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜
仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。
森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。
その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。
これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語
今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ!
競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。
まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!
犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。
そして夢をみた。
日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。
その顔を見て目が覚めた。
なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。
数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。
幼少期、最初はツラい状況が続きます。
作者都合のゆるふわご都合設定です。
日曜日以外、1日1話更新目指してます。
エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。
お楽しみ頂けたら幸いです。
***************
2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます!
100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!!
2024年9月9日 お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます!
200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!!
2025年1月6日 お気に入り登録300人達成 感涙に咽び泣いております!
ここまで見捨てずに読んで下さった皆様、頑張って書ききる所存でございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします!
2025年3月17日 お気に入り登録400人達成 驚愕し若干焦っております!
こんなにも多くの方に呼んでいただけるとか、本当に感謝感謝でございます。こんなにも長くなった物語でも、ここまで見捨てずに居てくださる皆様、ありがとうございます!!
2025年6月10日 お気に入り登録500人達成 ひょえぇぇ?!
なんですと?!完結してからも登録してくださる方が?!ありがとうございます、ありがとうございます!!
こんなに多くの方にお読み頂けて幸せでございます。
どうしよう、欲が出て来た?
…ショートショートとか書いてみようかな?
2025年7月8日 お気に入り登録600人達成?! うそぉん?!
欲が…欲が…ック!……うん。減った…皆様ごめんなさい、欲は出しちゃいけないらしい…
2025年9月21日 お気に入り登録700人達成?!
どうしよう、どうしよう、何をどう感謝してお返ししたら良いのだろう…
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる