673 / 676
673・盛大なる式典
しおりを挟む
女王陛下との謁見も無事に終了して中央都市リティアは大勢の人でにぎわいを見せていた。
色々と準備をしていた戦勝の式典――それが今日だからだ。
普段以上に気合を入れた商人たちの声掛け。賑わう人々。中には迷子が現れて、兵士の言取りが側に付き添って泣きべそかいている子供を慰めている。館から鳥車に乗って登城している途中でもここまで活気が伝わってくる。
「すごい活気……というか熱気だよね」
感心するようにぽーっと賑わう人々を眺めながらぽつりとファリスは呟いていた。いつものリティアとは比べ物にならない。下手をしたら私達もはぐれて迷子になりかねない。
「見て回りたいのは山々だけど……今回は諦めるしかないわね」
今回の主役は私達と言っても過言ではない。そんな人物が呑気に町を見学している場合ではないだろう。
本来なら鳥車を降りてじっくり見て回りたいのをぐっとこらえつつ、私達は王城へと向かうのだった。
――
王城では慌ただしく準備をしている人達でこれまた騒がしい。兵士達の一糸乱れぬ行動と式典の警護の確認など別の意味で色んな事を話している。
「エールティア様! お待ちしておりました!」
速足でこちらに向かってきたのは壮年の男性。警備隊の服を着ているところからすると町の治安維持を担当している人のようだ。そんな人まで城に駆り出されているなんて余程忙しいのだろう。
「もうすぐ式典が始まります。城の広場で執り行われる予定ですのでそちらの方に向かってください」
「ええ。ありがとう」
指示に従って広場の方に向かうと既に会場は出来上がっていて、多種多様な種族の者達が一様に介していた。しかもそのままパーティーが行えるようにテーブルの上には料理が所狭しと並べられていって、取り皿が数多く積まれている。
「これは本当に大掛かりね……」
広場には上下段に分かれていて、植えの方にはガンドルグ王やマンヒュルド王もいる。他国の王族も呼ぶなんて全く聞いていない。だけど、それだけ大掛かりにしたいって事なのだろう。
「エールティア・リシュファス様! 並びにファリス様がいらっしゃいました!!」
大きな声で名前を呼ばれた途端視線がこっちに集中する。羨望や賞賛。様々な感情が混じった視線を一身に浴びて、とりあえず堂々と振舞う事にした。
「エールティア。待っていたぞ」
「お父様」
その中でも一番最初に出迎えてくれたのはやっぱりお父様だった。タキシード姿がしっかりと決まっていてよく似合っている。
「さあ、こちらへ来なさい。直に女王陛下もいらっしゃる」
「はい」
お父様に言われるままに案内され、上へと向かう。各国の王族達が一堂に会する場所。視線が一気にこちらに向いてくるせいでオルド達はかなり緊張しているようだ。それもそうだ。いくら護衛といえどこんなに位の高い人たちに囲まれるなんてそうそうない。しかも現場で戦っていた者からすれば尚の事。緊張するのも仕方のない事だった。
ファリスはまだそういうのに疎いからか特に何も感じていないようだ。私が各国の代表とも言うべき人達と話している時も特に興味を示すことがなかった。話しかけられても事前に誰かと打ち合わせていたのか最低限の失礼にならないように返事をする程度に留まっていた。
「ルティエル女王陛下、ご来場なさいました!!!」
大きな声が響き渡り、下段の扉が開く。全員がそちらの方に視線を移すと、女王陛下が厳かに入場していた。まさかわざわざそこからやってくるなんて思わなかったけれど、しんと静まった空間にたった一人上段への道を歩いて行く。誰もが見惚れていて、女王陛下が奥まって広い空間までいって振り向くまで静まり返っていた。
「此度はダークエルフ族に対し勝利を収め、戦いに幕を降ろした事を記念した式典を始めようと思って居る。思えば唐突に襲撃を仕掛けてきた彼らは数多くのゴーレムを扱い、我々を制圧しようと画策してきていた。幾つもの町が焼かれ、国が疲弊し、混沌と化した。しかしそれも終わりを迎えた。我が国の次期女王と名高き者――エールティア・リシュファスの手によって!!」
力説されたと同時に視線が私の方に集中する。いきなり一斉に見られることにあまり慣れてはいないものの、出来るだけ平静を装う事に努める。
「彼女の功績は非常に大きい。少数精鋭でダークエルフ族の本拠点に乗り込み、彼らがも古代兵器を破壊する偉業を成しえた。そして……」
私に向けられた視線はそのままファリスに。自分も同じようになるだろうと予想していたのか一瞬動揺した態度を取ったけどすぐに平静に戻った。
「このファリスこそ、シルケットにて目覚めた古の巨人の討伐に最も貢献した者だ。彼女なくしては今事各国の兵士達は蹂躙され、ダークエルフ族の支配下に陥る事になった国も出ていただろう。ファリス……そして彼女が率いる全ての者達もまた、偉業を成しえた素晴らしき人材だ。彼女達と今この時まで命を賭けて戦い抜いた全ての兵士に賞賛を!! そしてエールティア、ファリスの両名には聖魔勲章を授与する!!」
その瞬間に響き渡る拍手と喝采。私やファリスの名前が叫ばれる。なんだか恥ずかしいけれど……悪くない気分だ。
色々と準備をしていた戦勝の式典――それが今日だからだ。
普段以上に気合を入れた商人たちの声掛け。賑わう人々。中には迷子が現れて、兵士の言取りが側に付き添って泣きべそかいている子供を慰めている。館から鳥車に乗って登城している途中でもここまで活気が伝わってくる。
「すごい活気……というか熱気だよね」
感心するようにぽーっと賑わう人々を眺めながらぽつりとファリスは呟いていた。いつものリティアとは比べ物にならない。下手をしたら私達もはぐれて迷子になりかねない。
「見て回りたいのは山々だけど……今回は諦めるしかないわね」
今回の主役は私達と言っても過言ではない。そんな人物が呑気に町を見学している場合ではないだろう。
本来なら鳥車を降りてじっくり見て回りたいのをぐっとこらえつつ、私達は王城へと向かうのだった。
――
王城では慌ただしく準備をしている人達でこれまた騒がしい。兵士達の一糸乱れぬ行動と式典の警護の確認など別の意味で色んな事を話している。
「エールティア様! お待ちしておりました!」
速足でこちらに向かってきたのは壮年の男性。警備隊の服を着ているところからすると町の治安維持を担当している人のようだ。そんな人まで城に駆り出されているなんて余程忙しいのだろう。
「もうすぐ式典が始まります。城の広場で執り行われる予定ですのでそちらの方に向かってください」
「ええ。ありがとう」
指示に従って広場の方に向かうと既に会場は出来上がっていて、多種多様な種族の者達が一様に介していた。しかもそのままパーティーが行えるようにテーブルの上には料理が所狭しと並べられていって、取り皿が数多く積まれている。
「これは本当に大掛かりね……」
広場には上下段に分かれていて、植えの方にはガンドルグ王やマンヒュルド王もいる。他国の王族も呼ぶなんて全く聞いていない。だけど、それだけ大掛かりにしたいって事なのだろう。
「エールティア・リシュファス様! 並びにファリス様がいらっしゃいました!!」
大きな声で名前を呼ばれた途端視線がこっちに集中する。羨望や賞賛。様々な感情が混じった視線を一身に浴びて、とりあえず堂々と振舞う事にした。
「エールティア。待っていたぞ」
「お父様」
その中でも一番最初に出迎えてくれたのはやっぱりお父様だった。タキシード姿がしっかりと決まっていてよく似合っている。
「さあ、こちらへ来なさい。直に女王陛下もいらっしゃる」
「はい」
お父様に言われるままに案内され、上へと向かう。各国の王族達が一堂に会する場所。視線が一気にこちらに向いてくるせいでオルド達はかなり緊張しているようだ。それもそうだ。いくら護衛といえどこんなに位の高い人たちに囲まれるなんてそうそうない。しかも現場で戦っていた者からすれば尚の事。緊張するのも仕方のない事だった。
ファリスはまだそういうのに疎いからか特に何も感じていないようだ。私が各国の代表とも言うべき人達と話している時も特に興味を示すことがなかった。話しかけられても事前に誰かと打ち合わせていたのか最低限の失礼にならないように返事をする程度に留まっていた。
「ルティエル女王陛下、ご来場なさいました!!!」
大きな声が響き渡り、下段の扉が開く。全員がそちらの方に視線を移すと、女王陛下が厳かに入場していた。まさかわざわざそこからやってくるなんて思わなかったけれど、しんと静まった空間にたった一人上段への道を歩いて行く。誰もが見惚れていて、女王陛下が奥まって広い空間までいって振り向くまで静まり返っていた。
「此度はダークエルフ族に対し勝利を収め、戦いに幕を降ろした事を記念した式典を始めようと思って居る。思えば唐突に襲撃を仕掛けてきた彼らは数多くのゴーレムを扱い、我々を制圧しようと画策してきていた。幾つもの町が焼かれ、国が疲弊し、混沌と化した。しかしそれも終わりを迎えた。我が国の次期女王と名高き者――エールティア・リシュファスの手によって!!」
力説されたと同時に視線が私の方に集中する。いきなり一斉に見られることにあまり慣れてはいないものの、出来るだけ平静を装う事に努める。
「彼女の功績は非常に大きい。少数精鋭でダークエルフ族の本拠点に乗り込み、彼らがも古代兵器を破壊する偉業を成しえた。そして……」
私に向けられた視線はそのままファリスに。自分も同じようになるだろうと予想していたのか一瞬動揺した態度を取ったけどすぐに平静に戻った。
「このファリスこそ、シルケットにて目覚めた古の巨人の討伐に最も貢献した者だ。彼女なくしては今事各国の兵士達は蹂躙され、ダークエルフ族の支配下に陥る事になった国も出ていただろう。ファリス……そして彼女が率いる全ての者達もまた、偉業を成しえた素晴らしき人材だ。彼女達と今この時まで命を賭けて戦い抜いた全ての兵士に賞賛を!! そしてエールティア、ファリスの両名には聖魔勲章を授与する!!」
その瞬間に響き渡る拍手と喝采。私やファリスの名前が叫ばれる。なんだか恥ずかしいけれど……悪くない気分だ。
0
あなたにおすすめの小説
薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜
仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。
森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。
その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。
これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語
今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ!
競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。
まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!
犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。
そして夢をみた。
日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。
その顔を見て目が覚めた。
なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。
数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。
幼少期、最初はツラい状況が続きます。
作者都合のゆるふわご都合設定です。
日曜日以外、1日1話更新目指してます。
エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。
お楽しみ頂けたら幸いです。
***************
2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます!
100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!!
2024年9月9日 お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます!
200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!!
2025年1月6日 お気に入り登録300人達成 感涙に咽び泣いております!
ここまで見捨てずに読んで下さった皆様、頑張って書ききる所存でございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします!
2025年3月17日 お気に入り登録400人達成 驚愕し若干焦っております!
こんなにも多くの方に呼んでいただけるとか、本当に感謝感謝でございます。こんなにも長くなった物語でも、ここまで見捨てずに居てくださる皆様、ありがとうございます!!
2025年6月10日 お気に入り登録500人達成 ひょえぇぇ?!
なんですと?!完結してからも登録してくださる方が?!ありがとうございます、ありがとうございます!!
こんなに多くの方にお読み頂けて幸せでございます。
どうしよう、欲が出て来た?
…ショートショートとか書いてみようかな?
2025年7月8日 お気に入り登録600人達成?! うそぉん?!
欲が…欲が…ック!……うん。減った…皆様ごめんなさい、欲は出しちゃいけないらしい…
2025年9月21日 お気に入り登録700人達成?!
どうしよう、どうしよう、何をどう感謝してお返ししたら良いのだろう…
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる