0(ゼロ)同士の恋愛  ほんとは愛されたい。【完結】

mamaマリナ

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9 タイプは?

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 はぁー。申し訳ないけど無理だよ。やっぱり、早く出て自立しなきゃ。はっきり言うと、ディランさんはめっちゃくちゃ好みだ。筋肉質な体に高い身長、ブルーの切れ長の目。でも、無理だ。あまりに釣り合わない。伯爵家の息子だぞ。俺は、底辺の中のど底辺だ。血統書付きの犬と野良猫、ぜってぇ無理。


「ねぇ、ゼロ?考え事?」

「まぁ。そうだな。無理なものは、無理ってね」

「あーそーなんだ。ねぇ、ゼロ、ねぇ、」

「ねぇ、ねぇ、って何だよ。はっきり言えって。」

「ゼロって恋人いた?」

「恋人?」

「そう、恋人。」

「ミランちゃん好きな人いるのか?」

「うーん、いないけど、恋人ってどんな感じかなって、私の好きなタイプってどんな人かなって」

「自分の好きなタイプぐらい分かるだろう。」

「よく分からなくて。ゼロは、恋人いた?どんな人がタイプ。」

「恋人は、いなかった。」

「タイプは?」

「優しい人」

「それだけ?」

「俺を必要としてくれ、愛してくれる人だな」

「えーもっと他にないの。」

「ミランちゃんはどうなんだ。」

「私も優しい人」

「同じだな。あとは?」

「かっこいい人」

「普通だな。」

「そうなんだよね、特にこれって言う好みないみたいで。」

「嫌いなタイプは?」

「嫌味なやつ」

「あーわかる」

「しつこいやつ」

「わかる。俺もしつこいやつとか無理だわ、気が付けよっ思う。こっちが避けてるのに。」

「そ、そうよね。」(ディラン兄様、無理かも)

「乱暴なやつも嫌いだな、あと約束守らないやつ」

「ゼロは、女の人と結婚したい?」

「俺?俺は、結婚しない。」

「えっ、男の人ならいいの?」

「いや、結婚自体しないと思う。」

「何で?」

「うーん。無理かな。怖いんだ。」

「何が?」

「内緒だ。」

「なら恋人は、欲しくないの?」

「恋人ね、欲しいけど、怖いね」

「怖いの?」

「そう。」

「もし恋人にするなら男の人?女の人?」

「俺は、ゲイだから、男の人がいいけどね。」

「そっかぁ」(まだ少し望みあるかも)

「この国は、何歳ぐらいが結婚適齢期なんだ?」

「女の子は、16歳から20歳 男の人は、18歳から23ぐらいかな。」

「やっぱり早いね。だから、聞いたのか?」

「まぁ、それもある。」

「ジーク兄上様は何歳?」

「26歳だよ。」

「結婚は、いつしたの?」

「24歳。マーガレットと8歳離れているから、マーガレットが16歳になった時にしたの。」

「そうなんだ。」

「そうなの。ディランお兄様は行き遅れ。」

「あーまあ、そういうこともあるよな。」

「ミランちゃんも早く結婚したいの?」

「うーんわかんないけど、ディランお兄様が心配で、お嫁に行けない。」

「そんなこと言っていると行き遅れるぞ。  あっ、じゃあな、ちょっと用あるから。また」

「えっ、待ってよ。もう」

 逃げられた。ディランお兄様なかなか難しいですよ。全然、外堀埋められなかった。
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