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25 ディラン固まる

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 次の日、ディランさんと警備隊に行き昨日の事情を話した。隣の人の証言や以前から俺があいつ付きまとわれていたのを近所の人が見ていて、その方々からの証言もあり、被害者と認定してもらえ、家に帰ることが出来た。


「ディラン様、アラン様が来ています」 

「ありがとう、スコット」

ガチャ

「アラン、忙しいとこ来てもらって悪い」

「大丈夫だ。それで、どうした?怪我している様子はないが、そっちの落ち人の具合でも悪いのか?」

「いや、違う」

「ゼロです。その節は、お世話になりました」

「うん。やっぱり、きれいだね。俺と付き合わない?」

「おい」

「すみません、ディランさんのことが好きなので、付き合えません」

「ふーん、見た目だけかと思ったけど、けっこういい子じゃん。仕方ない。ディランが嫌になったら言ってね」

「お前なぁ」

 軽口を言い合っている二人を見て俺は、クスッと笑ってしまった。

「やっぱりきれいだな。さっきのけっこう本気だからね。いつでも待ってる」

 大人の流し目で言われるとドキっとしてしまう。

「やめてくれよ。アラン」

 ディランさんは、しおしおと耳としっぽが垂れて下がった犬のように見えてかわいい。

「俺、けっこう一途だと思うから、俺からディランさんを振ることはないよ」

「俺もない」

 ディランさんが一気に元気になり、しっぽをブンブン振るっているように見えた。

「はいはい。それで、何で呼ばれたの?」

「えっと、この世界でのセックスについてというか、セックス前の洗浄とか」

「その顔でセックス、セックス言われるのはちょっとびっくりするわ」

「そう?でも付き合うなら必要だよなぁ。ディランさん?」

「う うん」

 うわぁ、赤い、こっちまで赤くなりそうだ。

「ディランは免疫ないからな、仕方ない」

「それで、洗浄ってどうするの?あっちでは、シャワー浣とかだけど」

「シャワー浣はわからないけど、洗浄薬があるよ。お尻に入れるんだよ」

「そうなんだ。それ入れるときれいになるの?」

「なる。匂いもなくなるし、潤滑油の役割もなる」

「えっそんなものあるんだ。そうだってディランさん?」

 あっ、赤くなったまま固まってる。

「こいつは、あとで俺が教えるわ」

「お願いします」

「どこで手に入る?大きさは」

「薬局だね、大きさは3センチぐらいの棒状で太さは、君の小指ぐらいかな」

「それなら大丈夫だ」

「ディランまだ戻って来ないね」

「くっくく。かわいいなあ」

「えっ、これがかわいい。目大丈夫?」

「かわいいよ、大きな犬みたいだし、格好いい」

「そうか、ならいいけど」

「ディランさん、ディランさん」

「あっすまない。えっとどこまで話をしたんだ」

「もう俺が聞きたいことは聞けたから。じゃあ、アランさんありがとう」

「どうも。さぁディランは、ここから勉強だな」

「ディランさん頑張って」

「うっ、うん。ゼロのために頑張る」
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