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39 ミランちゃんのお膳立て

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 少しイチャイチャした次の日、ディランさんは俺を見るだけで赤くなって回れ右をしそうになっていた。ここで繰り返したら前と同じになってしまうから、俺は、グイグイと行くことにした。慣れてもらうしかなといと思った。

「ディランさん避けないで。悲しい。俺は、嬉しかった。ディランさんは?」

「す すまん。また繰り返しそうになった」

「そうだよ、もう嫌だからね」

「そうだな。ありがとう、レイ」

「レイ?今、レイって聞こえたけど?」

「あっミランちゃん、実は・・・」

 みんな簡単に名前について話した。今さらだけど、レイって呼んでもらうようにお願いもした。

「レイって名前も素敵ね」

 母上様がにっこりしながら言い、みんなもレイって呼んでくれるようになった。


「レイ、そういえばあの商会とは違うところで商品を卸してみないか?」

 父上様が他の商会を紹介してくれ、また俺は、シュシュなどを卸すことが出来るようになった。やっぱり働かざるもの食うべからずが日本人として染み付いているから仕事が出来るのがとても嬉しい。



 コンコン

 部屋で仕事をしたいたら、ミランちゃんが訪ねてきた。

「ゼロ、あっ間違えたレイだ」

「ゼロでもいいよ」

「レイって呼ぶ」

「どうしたの?」

「ディランお兄様と進展あったの?」

 うっ、ここは報告すべきか、しかし、はぐらかすべきか。

「はぐらかしてはダメよ」

「はい。少し進展ありました」

「正直でよろしい。レイって始めよりほんとに柔らかくなったよね。トゲトゲしていて張りつめていた野良猫みたいだったのに、かなり柔らかくなった。言葉も柔らかくなったし」

「そうだな、野良猫から飼い猫?になったかもな」

「うんうん。それでどこまで進展したの?」

「えっ話を戻すなよ」

「まぁ、進展はちょこっとな」

「そうよね、ヘタレディランお兄様だからね」

「そんなことないと思うけど」

 そんなことないよな、少しだけヘタレだけど。

「そんな二人にこれをプレゼント」

 ミランちゃんが何かのチラシをくれた。何々、シマジ領で布市場開催。

「これって?」

「隣の領で布市場があるんだって、二人で行ってきたら?レイは、他の布とか布製品とか興味あるみたいだし。1週間開催されるから旅行がてらどう?」

「行きたい。でも、ディランさん仕事あるし」

「大丈夫だよ。今まで仕事しかして来なかったから休みと金はたんまりとあるよ。というか、ディランお兄様にも話して乗り気だったよ」

「そうなのか、なら嬉しいけど」

「そうそう(初体験を家でなんてやりにくいだろうし、ここは、妹の私がね。頑張りましたよ。だれかこの頑張り認めて)初めては大切だからね」

「うん。旅行初めて」

「うんうん。(お兄様頑張れ)」





数時間前

「ディランお兄様、はい、これ」

「なんだ、これ?」

「旅行にでも連れて行ってあげたら?そして、めくるめくる夜をうふふ」

「おっお前、ありがとう」

「なんて優しい妹なのかしら、お兄様お土産は、シマジ領の宝石でお願いね」

「ちゃっかりしてるな」

「何?お膳立てしないとダメなヘタレな癖に」

「なっなんで」

「分かるわよ、ヘタレというより家ではさすがにと思うしね。頑張ってね」

「ありがとう。いつもすまんな」

「いいってことよ。二人が幸せなら私も嬉しいから
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