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王立学校魔法科
その15
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ぶっちゅううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……。
ーーなげえっ!
しかも生気吸い出されてるからちょびっと身体がダルいような。
コレ、神の世界の効果でダンジョンマスターな頃に戻ってるからいいものの、でなかったら確実に干からびコースだろ!
「うっま。うまうま」
きゅぽんと音を立てて唇が離れたのを機に、俺は「なっちゃん」とかいう小娘を身体から引き剥がした。
ついでに。
ゴツン!と頭に拳骨を落とす。
丈夫だな。
地面カチ割るレベルの拳骨なんだが。
「あいたっ!」
とか言って頭押さえてやがる。
普通、頭潰れてるからね?
ま、大丈夫だろうと思ってたからやったんだけど。
人間じゃないし?
ーーしっかしなんつー格好だよ。
中二病か、コイツは。
身体にぴったり張り付いたレオタードにニー丈の編み上げブーツ。黒のマント。
ボンキュッボンなお姉様が着てくれてたら「うぉおー!」と萌えられるんだろうが。
うん。
ムリ!
だって幼児体形なんだもん。
むしろ痛々しいわ。
まな板過ぎて。
サキュバスなのに。
サキュバスなのに。
サキュバスなのに。
この絶望的な色気のなさ。
レティといいコイツといい何故似合いもしないものを着るのか。
ーー俺のサキュバスに対する憧れの気持ちを返せ!!
こんなの俺のイメージするサキュバスじゃないやい!
「なっちゃん、なんのつもりですか?引っ越し祝いとか言って喧嘩売りに来たんですか」
「なーんでそないなんねん。ほら、ちゃあんと土産物も持ってきたんやで!」
じゃーん!と言ってなっちゃんがどこからか取り出したのは。
「……肉?」
「そ、それは……すごい霜降り。ごっくん」
「超お高い肉やで!どうせレティちょっとばかし金が入ったところでオタク関連なものばっか買ってこういうとこには金かけとらんやろ?すき焼きの具も鍋まで買ってきたったんや!」
「ふ、ふーん。そうですかー?そんなもので私の機嫌がとれるとでも?ま、でもせっかくですからもらっておいてあげてもいいですけどー」
……おい、駄女神。
「ヨダレ垂れてんぞ」
「……はっ!」
「アハハ!さすがにそれはないやろ」
慌てて口許に手を当てた駄女神とそれを眺めて笑う堕天使。
「た、垂れてないじゃないですか!」
「アハハハハ!まあまあ、さっそく食べようや!ビールも持ってきたんやで」
「お、いいな」
「なんやあんちゃんイケる口か?」
昔は飲んでたよ。
今は年齢的にアウトだけど。
ちょっとなつかしいな。
今の世界だと酒といえばワインとエール酒か。
ワインやともかくエール酒は、地球のビールを知ってる身としてはあんまり美味くない。
俺たちはなっちゃんの土産をとりあえず美味しく頂いた。
まあ、無断で生気を吸いまくったことには文句もあるが、肉は旨かった。
しかし神と堕天使か。
コイツら仲良くメシ食ってるけど、普通敵なんじゃないの?
堕天使っていうと神を裏切った天使なイメージあるけど。
あ、もしかして。
「……実はレティって邪神?」
「は?……ってダメです!」
「は?」
なんだよ。
邪神様?
「ーー誰やって?」
ぞわっ!と全身に鳥肌がたった。
「あんた。今なんちゅーた?」
どす黒いオーラを纏って立ち上がるなっちゃん。
「邪神ゆーたか?」
「や、まあ……」
ん?背中から黒い羽が出てきたけど。
ささっとレティが俺の背後にやってきて、小声で「それ、禁句です」と囁いてくる。
「は?禁句?」
何が?邪神が?
知らんわそんなん!
長い紫の髪を宙に漂わせて赤い瞳を爛々と輝かせる様はなかなかの迫力がある。
つーか、周りの地面盛り上がってきてるけど、大丈夫かこれ?
世界崩壊?
「うちはなあ?邪神っつーやつらがいっちばんキライやねん。邪神なんつー言葉を聞いただけで腹立つんや!ああ、むかつく。どないしてくれんねん」
ーー知らんがな。
ーーなげえっ!
しかも生気吸い出されてるからちょびっと身体がダルいような。
コレ、神の世界の効果でダンジョンマスターな頃に戻ってるからいいものの、でなかったら確実に干からびコースだろ!
「うっま。うまうま」
きゅぽんと音を立てて唇が離れたのを機に、俺は「なっちゃん」とかいう小娘を身体から引き剥がした。
ついでに。
ゴツン!と頭に拳骨を落とす。
丈夫だな。
地面カチ割るレベルの拳骨なんだが。
「あいたっ!」
とか言って頭押さえてやがる。
普通、頭潰れてるからね?
ま、大丈夫だろうと思ってたからやったんだけど。
人間じゃないし?
ーーしっかしなんつー格好だよ。
中二病か、コイツは。
身体にぴったり張り付いたレオタードにニー丈の編み上げブーツ。黒のマント。
ボンキュッボンなお姉様が着てくれてたら「うぉおー!」と萌えられるんだろうが。
うん。
ムリ!
だって幼児体形なんだもん。
むしろ痛々しいわ。
まな板過ぎて。
サキュバスなのに。
サキュバスなのに。
サキュバスなのに。
この絶望的な色気のなさ。
レティといいコイツといい何故似合いもしないものを着るのか。
ーー俺のサキュバスに対する憧れの気持ちを返せ!!
こんなの俺のイメージするサキュバスじゃないやい!
「なっちゃん、なんのつもりですか?引っ越し祝いとか言って喧嘩売りに来たんですか」
「なーんでそないなんねん。ほら、ちゃあんと土産物も持ってきたんやで!」
じゃーん!と言ってなっちゃんがどこからか取り出したのは。
「……肉?」
「そ、それは……すごい霜降り。ごっくん」
「超お高い肉やで!どうせレティちょっとばかし金が入ったところでオタク関連なものばっか買ってこういうとこには金かけとらんやろ?すき焼きの具も鍋まで買ってきたったんや!」
「ふ、ふーん。そうですかー?そんなもので私の機嫌がとれるとでも?ま、でもせっかくですからもらっておいてあげてもいいですけどー」
……おい、駄女神。
「ヨダレ垂れてんぞ」
「……はっ!」
「アハハ!さすがにそれはないやろ」
慌てて口許に手を当てた駄女神とそれを眺めて笑う堕天使。
「た、垂れてないじゃないですか!」
「アハハハハ!まあまあ、さっそく食べようや!ビールも持ってきたんやで」
「お、いいな」
「なんやあんちゃんイケる口か?」
昔は飲んでたよ。
今は年齢的にアウトだけど。
ちょっとなつかしいな。
今の世界だと酒といえばワインとエール酒か。
ワインやともかくエール酒は、地球のビールを知ってる身としてはあんまり美味くない。
俺たちはなっちゃんの土産をとりあえず美味しく頂いた。
まあ、無断で生気を吸いまくったことには文句もあるが、肉は旨かった。
しかし神と堕天使か。
コイツら仲良くメシ食ってるけど、普通敵なんじゃないの?
堕天使っていうと神を裏切った天使なイメージあるけど。
あ、もしかして。
「……実はレティって邪神?」
「は?……ってダメです!」
「は?」
なんだよ。
邪神様?
「ーー誰やって?」
ぞわっ!と全身に鳥肌がたった。
「あんた。今なんちゅーた?」
どす黒いオーラを纏って立ち上がるなっちゃん。
「邪神ゆーたか?」
「や、まあ……」
ん?背中から黒い羽が出てきたけど。
ささっとレティが俺の背後にやってきて、小声で「それ、禁句です」と囁いてくる。
「は?禁句?」
何が?邪神が?
知らんわそんなん!
長い紫の髪を宙に漂わせて赤い瞳を爛々と輝かせる様はなかなかの迫力がある。
つーか、周りの地面盛り上がってきてるけど、大丈夫かこれ?
世界崩壊?
「うちはなあ?邪神っつーやつらがいっちばんキライやねん。邪神なんつー言葉を聞いただけで腹立つんや!ああ、むかつく。どないしてくれんねん」
ーー知らんがな。
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