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「この子に一番似合うメイクをしてあげてください!」
キャンペーンでフルメイクがしてもらえるというコスメショップに私を連れてきた優日は、開口一番店員さんにそう言った。店員さんはにっこりと笑って、『こちらにどうぞ』と私を鏡の前に座らせる。
「かっこいい彼氏さんですね。仲が良くて、うらやましいです」
ニコニコしながら、店員さんが話しかけてきた。
「あはは……」
優日は彼氏じゃないし、特別仲が良くもない。だけどわざわざ否定するのもどうかと思うので、笑ってごまかしておく。
「お好きな色や使用したい色はございますか?」
「いえ、特には」
「では、私のおまかせでメイクさせて頂きますね。お客様は顔立ちも整っていらっしゃるし、お肌もお綺麗だから、メイクのしがいがあります~」
「……ありがとうございます」
店員さんはシートで私のメイクを落としながら、お世辞を言う。まあ、私はお客だし、そう言うよね。
「そうですよね! 和葉ちゃん、絶対メイクが映える顔してると思うんです」
「ふふ、はい。彼女さんのこと、大好きなんですね」
もう。面倒だから、優日は黙っててほしい。メイクされる私よりも優日の方が張り切ってて恥ずかしいし、店員さんに笑われちゃったじゃない。
「やっぱりお肌がお綺麗だから、ベースメイクは薄めの方が良いですね。その分ポイントメイクをしっかりしましょうか」
店員さんは普段のメイクのアドバイスをしながら、私の顔をどんどん作っていく。ベースメイク、ハイライト、コーラルピンクのチーク。
「目元がすっきりしていらっしゃるから、アイメイク濃くしても派手になり過ぎないですよ~」
そんなにくっきり描いても大丈夫なのかなって心配になるくらいに太くアイラインを引かれ、まぶたにはナチュラルブラウンのアイシャドウをのせられた。それから、まつげもしっかりとホットビューラーで上げられ、最後にチークと同系統のコーラルピンクのリップを塗られる。
なんかだいぶ濃くメイクされてた気がするし、鏡を見るのが怖い。彩羽の好きなピンクは普段なら絶対使わない色だし、私には似合わないのに。
「とってもお綺麗ですよ」
視線を上げられずにいたら、店員さんはそんな私に穏やかに声をかけてくれた。
本当? おそるおそる視線を向けたら、鏡の中の私は思ったよりも悪くなかった。というよりも、けっこう……いい、かも?
いつもよりもたくさんカラーを使っているのに、派手になるどころか、透明感が増して見える。顔色も明るくなって、肌艶も良くなったような?
優日の反応が気になって、後ろを振り返る。
目が合った瞬間、優日はハッとしたように息をのんだ。
「変、かな」
何で黙ってるんだろう。少し不安になって、つい口から溢れる。間髪入れず、優日は大げさに首を横に振った。
キャンペーンでフルメイクがしてもらえるというコスメショップに私を連れてきた優日は、開口一番店員さんにそう言った。店員さんはにっこりと笑って、『こちらにどうぞ』と私を鏡の前に座らせる。
「かっこいい彼氏さんですね。仲が良くて、うらやましいです」
ニコニコしながら、店員さんが話しかけてきた。
「あはは……」
優日は彼氏じゃないし、特別仲が良くもない。だけどわざわざ否定するのもどうかと思うので、笑ってごまかしておく。
「お好きな色や使用したい色はございますか?」
「いえ、特には」
「では、私のおまかせでメイクさせて頂きますね。お客様は顔立ちも整っていらっしゃるし、お肌もお綺麗だから、メイクのしがいがあります~」
「……ありがとうございます」
店員さんはシートで私のメイクを落としながら、お世辞を言う。まあ、私はお客だし、そう言うよね。
「そうですよね! 和葉ちゃん、絶対メイクが映える顔してると思うんです」
「ふふ、はい。彼女さんのこと、大好きなんですね」
もう。面倒だから、優日は黙っててほしい。メイクされる私よりも優日の方が張り切ってて恥ずかしいし、店員さんに笑われちゃったじゃない。
「やっぱりお肌がお綺麗だから、ベースメイクは薄めの方が良いですね。その分ポイントメイクをしっかりしましょうか」
店員さんは普段のメイクのアドバイスをしながら、私の顔をどんどん作っていく。ベースメイク、ハイライト、コーラルピンクのチーク。
「目元がすっきりしていらっしゃるから、アイメイク濃くしても派手になり過ぎないですよ~」
そんなにくっきり描いても大丈夫なのかなって心配になるくらいに太くアイラインを引かれ、まぶたにはナチュラルブラウンのアイシャドウをのせられた。それから、まつげもしっかりとホットビューラーで上げられ、最後にチークと同系統のコーラルピンクのリップを塗られる。
なんかだいぶ濃くメイクされてた気がするし、鏡を見るのが怖い。彩羽の好きなピンクは普段なら絶対使わない色だし、私には似合わないのに。
「とってもお綺麗ですよ」
視線を上げられずにいたら、店員さんはそんな私に穏やかに声をかけてくれた。
本当? おそるおそる視線を向けたら、鏡の中の私は思ったよりも悪くなかった。というよりも、けっこう……いい、かも?
いつもよりもたくさんカラーを使っているのに、派手になるどころか、透明感が増して見える。顔色も明るくなって、肌艶も良くなったような?
優日の反応が気になって、後ろを振り返る。
目が合った瞬間、優日はハッとしたように息をのんだ。
「変、かな」
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