嫌われ者の僕

おまけ

副会長

【副会長side】


あなたに出会えたことが私が生きてきた中でとても重要な出来事。


「苦しい…です」

会えないなんて、どうして。私はそっと自分の唇に触れてあの時のことを思い出す。




彼が私を好きにならないことをわかっていながら、彼の唇を奪ってしまった。

後悔なんてしていない。




…ただ、少しだけでも私を意識して欲しかった。まるで自分の行動が小学生のようだ。








彼に会いたい…会いたくてどうかなりそうだ。誰に聞いても居場所がわからない。急に学園から去るなんて…そんなの。私をこんな辛い気持ちにさせるのはやっぱりただ一人しかいない。







あおい。

あおい、あおいあおいあおい…。



「あおい…」



私を好きになってなんてそんな欲張り言わないから…また会いたい…。




そして、あなたが褒めてくれた私の笑顔をあなただけに見て欲しい。




今なら、ちゃんとあなたの前で上手く笑えるのに…遅すぎた。



あなたと笑って話しがしたかった。

ただ、隣にいてくれるだけでいい。






…もう。

それも叶わないんでしょうか。









今まであなたにしてきた酷いことを振り返ると謝って済む話ではない。



きっとあなたなら何事もなかったかのようにすぐ許してしまう。






あなたが優しいこと。

自分のことよりも相手のことを思うところ。

あなたなり人と話せるように努力してたこと。




全部知ってる。





なのに私はそんな彼に酷いことばかり…。





取り返しのつかないくらい怖い思いをさせてしまった。


自分勝手なプライドのせいでたくさんあなたを傷つけた。




私は馬鹿だ。

本当に馬鹿だ。








自分の手首を触れた。

お互いの腕が手錠で繋がっていた。


すぐ隣にいたはず。







近くにいた彼が今は遠い…。














もう、この学園にいる価値があるのでしょうか。





























あなたがいない今、見える世界が暗くなった。