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しおりを挟む言質取ったので誰も文句は言わないでくれ。エイデン自ら俺と組んだほうが楽しいと言ってくれたんだ。そこは尊重してやろうよ!と、また一人心の中で壁打ちをしていた。
それから家に帰る前に、抽出したオイルを持ち帰るべくエイデンの家に寄った。オシャレな瓶を用意して、瓶二つ分くらい抽出できた。
「とても綺麗な青だね」
「だろ?ほら、一つやるよ」
独占は良くないという思いで、一つはエイデンに渡した。
「…くれるの?ありがとう」
嬉しそうに受け取ってくれたから作った甲斐があった。その笑顔を守りたいです!と誓うため、自分の胸に拳を当てる。それから満足して家に帰った。
それから翌日、学園にて。
「おい、ルアン待てよ。だから俺の婚約者になれって言っているだろ。なぜ拒む?」
「は?」
唐突に何言ってんだと思った。まだそんなことほざいてんのかこいつ。いい加減諦めてくれよ。目の前にいるこいつはダリル。見た目は成長し男らしい顔立ちになったが中身は10歳の頃から何も変わっていない。こちらはもうお手上げ状態だ。
「前からずっと言ってるけど、魔力もないのにこの学園にいる意味ないだろ?さっさと辞めちまえよ」
こいつ、うるさいな。公爵家相手するのって、本当面倒だ。ちょっとでも失礼なことをしたら何されるかわからないし。対応に毎回困っている。
「別に魔力がなくたって学ぶことはできる。そのために俺はここにいるから。…それもダメなのか?」
いい加減、俺の邪魔をしないでくれ。と切実に思う。
「ダ、ダメというか…そんな顔しても俺は騙されない。お前みたいな可哀想なやつ見てられないんだよ」
「騙してもいないし、可哀想でもないです」
こちとら日本語通じなくてカオス状態です。この時間だって、昨日習ったとこの復習にあてるつもりでいたのに無駄になっている。
「生意気に育ちやがって。お前そんなじゃ俺なしで生きていけないぞ。俺はな、騎士団長のもとで剣の訓練をしていてその騎士団長から素質ありまくりですぐに追い越されると言わしめたんだぞ」
「わー、それはすごーい」
適当に拍手した。棒読み過ぎたか?と一瞬焦るがバレてないようだ。だって褒められて少し照れているのがわかった。確かにダリルはもう時期、騎士団長のレベルを追い越す。魔力だけでなく、剣に関しては特に秀でている。すごいのはわかるがいちいち自慢してこないでほしい。
あと、なぜそんなに俺にこだわるのか聞いたら、『魔力のない貴族のルアン可哀想』らしい。最近はというか俺がルアンに転生してから悪さなんてしていないのに『危険人物』扱い。『だから俺がお前のこともらってあげる』となぜか上から目線で言われてる。
お前の正義感押し付けんなしと思ったね。
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