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教育実習2週目
俺は、お前を好きにならない
しおりを挟む放課後、学校を出ると、先週と同じ場所に、蓮はいた。
「伊織先生」
パッと顔を輝かせ、俺に駆け寄る蓮。
「……また待ってたのかよ」
「うん!一緒に帰りたくて」
俺の顔を覗き込むように首を傾け、美しい金髪をサラリと揺らす。
今日は俺は、文化祭準備には顔を出さなかった。準備の後、また、ずっと待ってたんだろうな。
俺は、バス停に向かって歩き出す。
今日は、蓮と歩いて帰るつもりは、ない。
「伊織先生、スマホ、直ったよ」
「…良かったな」
「データは無事だったから、連絡先も、写真も残ってた。嬉しい」
「……」
「響輝たちが、クラスの、文化祭の宣伝用のアカウント作ったんだ。先生も、フォローして」
「……そうだな」
蓮の顔が、見れない。
あのキラキラの笑顔が自分に向けられると、また、絆されそうになる気がした。
ちゃんと、拒まねぇと。
「先生?…元気、ない?」
俺の前に立ち塞がり、腕を掴む。
綺麗な顔が、心配そうに俺を覗き込んだ。
「……蓮」
「うん?」
「悪い。やっぱり、お前の気持ちには応えられない」
「…え……」
俺の腕を掴む手が、小さく震えた。
「何で…?きっと、認めてくれるって…」
「蓮。俺が悪かった。でもやっぱ、お前はまだ高校生だ」
「それのどこがダメなの?俺は、本当に、本当に伊織さんのことが──、」
「蓮」
蓮の手を、静かに引き剥がす。
「お前の言う『好き』って、本当に『好き』なのか?」
「っそうだよ!俺はずっと、2年前に会ったあの日から、ずっと、伊織さんが…!」
「年上への憧れとか、その……、親、代わり、とか…。そういうものと、間違えてねぇか?」
「…っ、」
蓮の家庭の問題にまで言及していいか迷った。
迷った末に、口にした。
「それにな。俺は実習生でしかねぇけど、それでも、実習先の生徒と、その…個人的な、…恋愛関係とか…、そういうことがあるって知れたら、…いろんな人に、迷惑かけんだよ」
「でも、伊織さんが実習に来る前から俺は…!」
「そんなの、関係ねぇんだよ」
思ったより、冷たい声が出た。
「そういうことが分からないのが、子供だって、言ってんだよ」
「い、おり…さん……」
泣き出しそうな蓮の顔。
そんな表情さえ、美しい。
「お前がどれだけ俺に…、好き、って、言ったとしても」
ハッキリと、口にする。
「俺は、お前を好きにならない」
「……っ」
「もう、やめろ。恋愛ごっこは、これで終わりだ」
「………」
立ち尽くし、目から涙をこぼす蓮を置いて、その場から足早に去る。
遠くから、バスの走行音が聞こえる。
振り返ると、美しい金髪は、その場で項垂れたまま動かない。
街灯の光に、蓮の左耳のピアスが鈍く光って見えた。
──蓮に頼まれて、俺が開けた、ピアス。
「傷、つけちまって、ごめんな」
誰にも聞こえないくらい小さな声は、バスの停車音に掻き消される。
俺は胸の奥がキリキリする痛みを見てみぬふりして、バスに乗り込んだ。
翌日から、蓮は学校に来なくなった。
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あくまで個人の予想ですが、蓮ってもしかして塾で教えてた生徒ですか⁉︎そうだったらめちゃくちゃ連の行動力凄すぎます!!他のメンバーも多分伊織のことが好きだし!!最後の圭太の抱き枕の部分絶対に嫉妬してわざとですよね!!続きめっちゃ楽しみです!頑張ってください
wara様、感想ありがとうございます〜!さすがの読みです🤭✨圭太の嫉妬まで読み取っていただいて嬉しいです♡続きも頑張りますので、また書けたらぜひぜひ読んでみてください!