不思議ちゃん

彩柚月

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かくりよ

1 山に居るモノ

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 山や海は「かくりよ」というものらしい。よくあるホラー話で、よくある格言みたいなものだと感じる。隔離かくりされた世界ってことかと、漠然と理解している。要するに異世界ってことなんかな?

 異世界だから、普段人が生きる場所とは違う、理解できないナニカが居て、いろんな怪異がある…ようだ。

 少なくとも怪談をする機会があったり、そういうスレ(わからない人は調べてね。)や番組、読み物には、山や海で遭遇した話がひとつふたつは必ずあるように思う。

 けどなー…
 なんか違う気がするんですよね。

 山っていうのはさ。基本持ち主が居るものなんです。国だか県だか市だか個人だか、はたまた寺社のような場合もあるかもしれない。わからないけれど、とにかく持ち主が居る。

 私の家系にも、祖父母にもなると、どうにも使えないけれど先祖伝来のものだから家のもの。って山がいくつかある。家の山には仕方ないから何度か足を踏み入れることもある。けど、特に何も感じたことはない。

 一般に公開されている、遊歩道の作ってある丘から続く森のような物があったり、、、地名に山って付いてるから山なんでしょう。近頃は場合によっては車道もついてるよね。ドライブデートとかできそうな、峠攻め屋(わからない人は調べてね)さんが走ってる道のある山とか?

 こういう山になると少し様相が変わってくる。寺社関係の山になると、さらにもう少し様相が変わる。

 普通に何か居たりする。

 何が?と言われても…何かとしか。

人の形状を保ってるいるモノから、カタチが崩れてるモノまで。霊的なナニカだと言われても、「そうなのか」としか思わないけれども、私の目にはヒトに見えないモノがチラホラ。いや、もうあれはモノでしょう。そういうナニカがチラホラ居るような気がする。あくまでも気がすると言い張る。

そんな感じのナニカ達なんだけれども。最近、一般知識が増えたおかげで、微妙に納得に行き着いた。

昔は(どのくらい昔かは知らない)人が死んだら、山に放置する風習は普通だったそうな。つまり山に捨てる。埋めてたのかどうかまでは知る機会がなかったのでわからないけれど、とにかく自然に返す感じなのかな。

山に捨てる本当の意図がどうだったかまでは私の知るところではないのであえて考えない。弔いの感情や尊厳的な話もちょっと置いておいておく。

こう言っては何だけど、山に捨てることで、それはいずれ自然に還る。ヒトと言えども自然の一部なので、捨てられたカラダはいずれ自然に還る。大いなる自然の循環を感じる。素敵、素晴らしいとさえ思うし、その風習自体は、生き物として、特におかしい選択ではないように思う。

極端な話、道端で還すよりは土のある所に、庭や畠よりは山で還す方が自然な気がする。

あー…つまり、あのナニカ達は、そうやって自然に還っただったモノなのかもしれない。

そう考えついた日は、ちょっと感動した。山に居る動物達がそうであるように、彼等の体は、山の循環の中に取り込まれたんだなーと感慨深い物がある。

…と、こんな感動すら覚える大いなる自然循環の話なのに、何故それが怪異に繋がるのかが、知った当時の私は、心の底から不思議に思いました。山は「かくりよ」とか、全然関係ないじゃん。とか思ってたんですけど。

近頃、さらに思考が進んで、個人的にこういうことなのかな。と自分の中で納得することにできる理由を思いついた。





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