婚約破棄のおかげで魔法研究者になれます、ありがとう皇子様!

アミ100

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何かと不穏です

第63話 救出までの経緯①(エリオット視点)

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時はエリオットがシェルシェーレを救出した前日、エリオットがクラウゼ領の遠征から帰ってきたときまで遡る。

――――

日が暮れようとしている頃、俺たち調査団は帝都の駐屯所に到着した。

「それじゃあ、今回の調査の事後処理は明後日からやるから、今日明日は自由に休んでくれ!」
「「「はっっ!!」」」

調査団に解散の指示を出すと、俺は魔法研究所へと向かった。

彼らにはこれから武器の解析でお世話になるし、帰ってきたことを伝えておいてもいいだろうと思ったからだ。

…決して、今までならきっかり3日後に返ってきていたシェリーからの手紙が5日経っても返ってこなかったからじゃない。

魔法研究所の捜査課の仕事場に着くと、ジョセフが1人作業をしていた。

「よお、ジョセフ。」
「…?あ、エリオットさん!お久しぶりです、いつ頃帰って来たんですか?」
「ついさっきな。」
「調査の方はどうでしたか?」
「問題なく終わったよ。押収した魔道具は明後日ここに持ってくる予定だ。」
「分かりました、課長に伝えておきますね。」
「ああ、頼む。…ところで、エリーゼさんとシェリーはいないのか?」
「課長は今日は部屋に戻られました。…それでその、シェルシェーレさんは…」

ジョセフが急に声を詰まらせる。

「…何かあったのか?」
「いえ!そんなことは無い、と思うのですが…実は5日ほど研究所に戻って来ていなくて…」

シェリーが5日も留守に…?

「どういうことだ?」
「それが、ご友人の家にある魔道具の修理を頼まれたらしいのですが、随分大量にあるらしく、時間がかかっているようで…」
「いくら大量だからって、5日もかかるか?シェリーの仕事が遅いとは思えねえし、本当にそんな大量なら何人か雇ってやらせるだろ?」
「はい、私もそこは怪しいなと思ったのです。シェルシェーレさん本人の口から聞いた訳でも無いですし…」
「じゃあ誰から聞いたんだよ?」
「魔道具修理を依頼したご友人です。5日前と4日前に計2回いらっしゃったのですが、"シェリーちゃんは忙しいから私が代わりに来た" "まだかかりそうだけど私のためだから許して欲しい"の一点張りで、シェルシェーレさんの所在を聞いても教えて下さらなくて…」
「……」

その"ご友人"はシェリーのこと"シェリーちゃん"って呼んでるのか?

けどシェリーの友達って魔法研究所のやつ以外は大体貴族だろ?魔法研究所のやつならジョセフが知ってるか向こうがそう名乗るかするだろうし、貴族なら侯爵令嬢を"シェリーちゃん"なんて馴れ馴れしく呼ばないはずだ。…いや男爵でシェリーって呼んでる俺も大概だが。

…とすると考えられるのは…

"へぇ…よろしくね、シェリーちゃん!"
"じゃあ、今私忙しいからまたね、エリオット、シェリーちゃん!"

「…セレナ、か…?」
「え?」
「おい、そいつの特徴分かるか!?髪色とか、身長とか!」
「えーと確か…髪は巻かれたブロンドの髪で、目の色は青色、身長はシェルシェーレさんより少し低いくらいかと…」

セレナの特徴と一致する!

「…早くシェリー探しに行くぞ」
「え、何か分かったんですか?」
「その"ご友人"に心当たりがある…もし俺の考えが正しけりゃ、シェリーは今頃何か事件に巻き込まれてるかも知れねえ…」
「え!?…そうですね、すぐ探しましょう!」
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