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第2章 『竜夢』
9.螺旋細工 「大きく息して、私のために」(3)
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ああ、終わっちゃうんだな。
『カザルは俺と来るってよ』
隣に立ったトラスフィが肩を竦めて見せる。最終場面のとば口の台詞。思い出そうとしなくとも、夜じゅう続けた千夜一夜の夢は、舜の頭の中であっという間に絢爛豪華な巻物を広げる。カザルの台詞はないけれども、表情ひとつ、指先ひとつで、この瞬間の意味は何百通りにも分かれていく。ちらりと舜を見た禄の視線は疑問を含んでいる。ならばあれとこれとあっちの道筋は消えた。舜が見返すタイミングを少し早めるか遅らせるかで、次のトラスフィのことばの意味が変わる。
『センサー、外れてんだろ?』
この台詞より早く見返せば、カザルはオウライカの対応を測ろうとしている。この台詞より遅く見返せば、カザルが知りたいのはオウライカの心の動きだ。脚本には書かれていない小さな動きが、まるで迷った道を照らすカンテラのように灯されて行くのを感じるこの瞬間が、本当に好きだ。
『「塔京」がそれに気付かないとは思えねえ。すぐに次のやつが送り込まれてくるんじゃねえのか……いや、こいつの始末に何を送り込んでくるかってとこか』
ここでは脚本と違い、トラスフィは煙草を咥える設定は選ばれなかった。これ見よがしにライターは鳴らすが、音でオウライカの意識を惹きつけた、と言う動きだ。常ならオウライカがそんなことで気をそらされるはずもない、けれどもこの場面では、それだけ突然トラスフィと現れたカザルに違和感を抱き動揺している、そう教える。
「…っ」
次の瞬間、とろりと蕩けた禄の表情に、思わずぞくりとした。ここでオウライカはカザルと出会った頃を思い出している。甘やかな記憶は、その後に続いた寝物語の日々を呼び起こす。その日々に酔い痴れている、ような、危うい微笑。
『だからよ、こっから離れて俺と遠征隊に出るってよ』
『……カザル』
息しろ、俺。
舜は思わず自分を叱咤する。
大きく息をして、気持ちを持ってかれないように、ほら、禄の誘惑に飲み込まれるな。
『ここでは不安か』
同じ声音でいつかの夜に聞かれた、深く強く抱き込まれながら。熱く激しく揺さぶられながら。
ちっ、と思わず舌打ちしそうになる。一体いつの間に、そんな人の悪い揺さぶりを覚えたんだろう、この男は。
『……違うよ、オウライカさん』
違うよ、禄。そう言う場面じゃないでしょ。そう言う展開でもない。けれど、そんなことは百も承知だよね。この声やこの響きを使う場所じゃないのに使って見せて、本当に随分したたかに成長したんだよね。
『俺、行きたいところがあるんだ』
コートの懐から取り出したのは簪、蝶の飾りが付けられて、芝居の小道具だ、もちろん。けれど、舜はこれを際どい場所に当てて見たことがある。食いつくように見つめた禄の視線を思い出しながら、
『これ、返すね』
そろりと伸ばして机に触れた指に添わせ、撫で下ろすように滑らせて置く。
がちりと音がしたほど、禄が強く歯を食い縛るのが見えた。昨日はそんな風に扱わず、普通にオウライカの机の上に置いた。けれど今日、仕掛けて来たのは禄だから、落とし前はつけるべきだろう。
『トラスフィさんに聞いた。「斎京」から離れるとかなり場が不安定になるから、逆にこういうものが周囲を刺激しちゃう場合があるんだって。ない方が動きやすいらしいから』
『わかった』
歯噛みするように、不明瞭に響くオウライカの声。なおも重ねて、今度は二本の指を割るように、もう少し太くて無骨な、同じような金属の針を机の上に滑らせる。それを机に落とさず、少しだけ先を跳ね上げてみせた。客席からは見えないだろう、二本の指の間で微かにそそり立つ、その角度。わずかに目を見開いたオウライカの仕草は、別の意味を読み取ってのことだと、薄赤くなる頬が教えるが、舜は手を緩めない。
『これ、俺……が作ったんだ』
きわどいやり取りは、幾つも重ねた演技の果てのもの。
『初めてにしちゃいい出来だって褒められた』
誰に、をあえて飛ばして見せて、『初めての夜』を重ねる。鋭い観客は台詞の変化に気づくだろう。なぜわざわざ誰に褒められたかを曖昧にしたのかと読み解くだろう。そうして単純に、想像してくれるだろう、オウライカの嫉妬心を煽りたいのだと。別れに際しての、可愛らしい他愛ない煽り文句と。
一つの演技で、中身の違う二つの意味を同時に動かすなんてことが、自分にできるとは思わなかった。
『……俺、ほんとはここで暮らしたい、あんたの側で、細工物とか作っちゃって』
きっとこの演技の技術は、禄と出会い、禄に導かれ、禄と離れたからこそ辿り着けたもの、足りないものを何としてでも補おうとする願いが生み出したもの。
『…なら』
『でも、無理なんだ……俺、そういうふうには生きられない』
気づいてしまった、気づきたくなかった、それでもだから、今ここで。
もっと大きく息をして。俺は今、俺のために芝居に向き合って行くんだから。
『とっさの時、ぎりぎりの時、俺は容赦なく牙を剥く、たぶんあんたにだって』
『しかし…それなら殺されてやってもいいんだが』
『っ』
予想はしていた、けれどその声が、本当に、本当の本当に、舜を抱きしめる禄そのものの声音にしか聞こえなくて。
あんな酷い目にあった生活から、ようやく人並みの幸福を手に入れて、ただご飯が美味しいことを目を細めて喜ぶような禄なのに、舜のためなら殺されてもいいなんて台詞まで口に出せる、本当の、本気で。
この完成度まで、届いてしまうのか。
『……あんたが……大事だ』
涙が溢れて止まらない。
『俺、あんたが大事です』
昨日はまっすぐ禄に向かって誓った。
でも今日は、かけがえなさすぎて、正視できない。俯いて、続ける、続けるしかない。
『だから、あんたを失いたくない……どんな無茶してでも、失いたくないんだ』
『竜は街に居る』が終わったら、禄はどうする気なんだろう。
これほどの逸材、他の劇団もきっと目をつけてくる。初めは客演、ちょっと人手が足りなくて、と禄を誘い、その実じりじりと主だった役に食い込ませて、この舞台が限界でしかない舜など、いつか忘れ去られてしまうだろう。でも、だからこそ。
『だから、俺は俺の、できることを』
くぐもった声が切なく響いた。
『俺が俺として一番有能なことを、する』
禄が役者として、この後の人生を生きるなら、舜は禄の恋人を諦めて、禄の役者に殉じる。禄に必要な影となり、禄を支える一人に埋もれ、風柳舜と言う役者を踏み台にして、雷牙禄を押し上げて見せる。
『オウライカさん』
『なんだ』
『キスして』
舞台を照らすライトが初めてすごく眩しくて、舜は触れぬか触れないかの禄とのキスに必死に意識を溶け込ませた。
『カザルは俺と来るってよ』
隣に立ったトラスフィが肩を竦めて見せる。最終場面のとば口の台詞。思い出そうとしなくとも、夜じゅう続けた千夜一夜の夢は、舜の頭の中であっという間に絢爛豪華な巻物を広げる。カザルの台詞はないけれども、表情ひとつ、指先ひとつで、この瞬間の意味は何百通りにも分かれていく。ちらりと舜を見た禄の視線は疑問を含んでいる。ならばあれとこれとあっちの道筋は消えた。舜が見返すタイミングを少し早めるか遅らせるかで、次のトラスフィのことばの意味が変わる。
『センサー、外れてんだろ?』
この台詞より早く見返せば、カザルはオウライカの対応を測ろうとしている。この台詞より遅く見返せば、カザルが知りたいのはオウライカの心の動きだ。脚本には書かれていない小さな動きが、まるで迷った道を照らすカンテラのように灯されて行くのを感じるこの瞬間が、本当に好きだ。
『「塔京」がそれに気付かないとは思えねえ。すぐに次のやつが送り込まれてくるんじゃねえのか……いや、こいつの始末に何を送り込んでくるかってとこか』
ここでは脚本と違い、トラスフィは煙草を咥える設定は選ばれなかった。これ見よがしにライターは鳴らすが、音でオウライカの意識を惹きつけた、と言う動きだ。常ならオウライカがそんなことで気をそらされるはずもない、けれどもこの場面では、それだけ突然トラスフィと現れたカザルに違和感を抱き動揺している、そう教える。
「…っ」
次の瞬間、とろりと蕩けた禄の表情に、思わずぞくりとした。ここでオウライカはカザルと出会った頃を思い出している。甘やかな記憶は、その後に続いた寝物語の日々を呼び起こす。その日々に酔い痴れている、ような、危うい微笑。
『だからよ、こっから離れて俺と遠征隊に出るってよ』
『……カザル』
息しろ、俺。
舜は思わず自分を叱咤する。
大きく息をして、気持ちを持ってかれないように、ほら、禄の誘惑に飲み込まれるな。
『ここでは不安か』
同じ声音でいつかの夜に聞かれた、深く強く抱き込まれながら。熱く激しく揺さぶられながら。
ちっ、と思わず舌打ちしそうになる。一体いつの間に、そんな人の悪い揺さぶりを覚えたんだろう、この男は。
『……違うよ、オウライカさん』
違うよ、禄。そう言う場面じゃないでしょ。そう言う展開でもない。けれど、そんなことは百も承知だよね。この声やこの響きを使う場所じゃないのに使って見せて、本当に随分したたかに成長したんだよね。
『俺、行きたいところがあるんだ』
コートの懐から取り出したのは簪、蝶の飾りが付けられて、芝居の小道具だ、もちろん。けれど、舜はこれを際どい場所に当てて見たことがある。食いつくように見つめた禄の視線を思い出しながら、
『これ、返すね』
そろりと伸ばして机に触れた指に添わせ、撫で下ろすように滑らせて置く。
がちりと音がしたほど、禄が強く歯を食い縛るのが見えた。昨日はそんな風に扱わず、普通にオウライカの机の上に置いた。けれど今日、仕掛けて来たのは禄だから、落とし前はつけるべきだろう。
『トラスフィさんに聞いた。「斎京」から離れるとかなり場が不安定になるから、逆にこういうものが周囲を刺激しちゃう場合があるんだって。ない方が動きやすいらしいから』
『わかった』
歯噛みするように、不明瞭に響くオウライカの声。なおも重ねて、今度は二本の指を割るように、もう少し太くて無骨な、同じような金属の針を机の上に滑らせる。それを机に落とさず、少しだけ先を跳ね上げてみせた。客席からは見えないだろう、二本の指の間で微かにそそり立つ、その角度。わずかに目を見開いたオウライカの仕草は、別の意味を読み取ってのことだと、薄赤くなる頬が教えるが、舜は手を緩めない。
『これ、俺……が作ったんだ』
きわどいやり取りは、幾つも重ねた演技の果てのもの。
『初めてにしちゃいい出来だって褒められた』
誰に、をあえて飛ばして見せて、『初めての夜』を重ねる。鋭い観客は台詞の変化に気づくだろう。なぜわざわざ誰に褒められたかを曖昧にしたのかと読み解くだろう。そうして単純に、想像してくれるだろう、オウライカの嫉妬心を煽りたいのだと。別れに際しての、可愛らしい他愛ない煽り文句と。
一つの演技で、中身の違う二つの意味を同時に動かすなんてことが、自分にできるとは思わなかった。
『……俺、ほんとはここで暮らしたい、あんたの側で、細工物とか作っちゃって』
きっとこの演技の技術は、禄と出会い、禄に導かれ、禄と離れたからこそ辿り着けたもの、足りないものを何としてでも補おうとする願いが生み出したもの。
『…なら』
『でも、無理なんだ……俺、そういうふうには生きられない』
気づいてしまった、気づきたくなかった、それでもだから、今ここで。
もっと大きく息をして。俺は今、俺のために芝居に向き合って行くんだから。
『とっさの時、ぎりぎりの時、俺は容赦なく牙を剥く、たぶんあんたにだって』
『しかし…それなら殺されてやってもいいんだが』
『っ』
予想はしていた、けれどその声が、本当に、本当の本当に、舜を抱きしめる禄そのものの声音にしか聞こえなくて。
あんな酷い目にあった生活から、ようやく人並みの幸福を手に入れて、ただご飯が美味しいことを目を細めて喜ぶような禄なのに、舜のためなら殺されてもいいなんて台詞まで口に出せる、本当の、本気で。
この完成度まで、届いてしまうのか。
『……あんたが……大事だ』
涙が溢れて止まらない。
『俺、あんたが大事です』
昨日はまっすぐ禄に向かって誓った。
でも今日は、かけがえなさすぎて、正視できない。俯いて、続ける、続けるしかない。
『だから、あんたを失いたくない……どんな無茶してでも、失いたくないんだ』
『竜は街に居る』が終わったら、禄はどうする気なんだろう。
これほどの逸材、他の劇団もきっと目をつけてくる。初めは客演、ちょっと人手が足りなくて、と禄を誘い、その実じりじりと主だった役に食い込ませて、この舞台が限界でしかない舜など、いつか忘れ去られてしまうだろう。でも、だからこそ。
『だから、俺は俺の、できることを』
くぐもった声が切なく響いた。
『俺が俺として一番有能なことを、する』
禄が役者として、この後の人生を生きるなら、舜は禄の恋人を諦めて、禄の役者に殉じる。禄に必要な影となり、禄を支える一人に埋もれ、風柳舜と言う役者を踏み台にして、雷牙禄を押し上げて見せる。
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『なんだ』
『キスして』
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