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29.『子どものように食らうなかれ』(2)
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「まだ、ついてんの?」
「ああ」
「……どこ」
「唇の上んとこ」
「………手、離してよ」
「なんで」
「なんでって……飯粒、取りたい」
「取ってやろう」
「い、いらないっ」
「なんで」
手を握られたままの押し問答、気がつけばオウライカが猫足膳を回り込み、カザルの斜め前まで移動している。それに気づいたとたん、ずきりととんでもないところに熱が走った。
「なんでって、あんた、恥ずかしい取り方するから!」
「じゃあ違う取り方してやろう」
「いいのっ、俺が自分で取るからっっ」
「鏡がないから見えないだろ?」
「見えなくても取れるのっ、子どもじゃないし!」
「人の親切は受けるものだ」
「そ、そんな親切、親切って言わな……っ」
ふい、と近づいてきたオウライカの顔と同時に握られた手が引き降ろされて、こともあろうに熱を帯びた部分にひたりと当てられる。あ、と小さく声を上げると、その開いた口を伸びてきたオウライカの舌がゆっくりと舐めた。
「…ウライ…っ」
「熱くなってるぞ」
「は…っ」
やんわりと握られた自分の両手を操られ、その甲で自慰のように撫でられて、体が震える。
「め、飯粒は、どうなったんだよっ」
「今取る」
「っ、それ……っ…っん」
それは違う、そう言いかけた舌を忍び込んできた舌が絡め取って、カザルは目を閉じた。体が見る見る熱くなって、その熱が手の触れている場所に集められていく。
「あん…た……何…しに……っ」
きたんだよ、少し離された口からそう蕩けた声で抗議するのと同時に膳を遠ざけ押し倒されて、あっさり乱れた裾の上、のしかかられて視界が眩む。喘ぎながら、また降りてきた口を自分も必死に吸い返した。
「決まってるだろ」
「っ…は……ん」
何度か繰り返し舌を吸われて味わわれた後、濡れた音をたてて離されて、静かに覗き込まれる。
「飯を食いに来たんだ」
「ひでえ……」
「ちゃんと箱膳に用意されてると思ったら、こんなとこに」
「……っあ」
また柔らかく擦り上げられ、襦袢を割ったものが震える。
「誰でも食って下さいと言わんばかりに並べられてる」
「だ……だって……っん」
オウライカの指が忍び込むままに足を開きながら、離された手で相手の首を抱き寄せた。
「俺のせいじゃ……な……っぁあ」
「………そこが問題だ」
「……オウライカさん……?」
愛撫の手を止められて、カザルは滲みかけた視界を瞬きして見上げた。相手が微かに眉を寄せているのに不安になる。
「………どうしたもんだかな」
「………いいよ?」
「ん?」
「……俺……ずっとここに居ても」
ちょっと切なかったが、思い切って言ってみた。
「ときどき飯食いに来てくれんなら」
「………私が来ないときは?」
「そりゃ」
リヤンさんが遊ばせておくとは思わないしね、でも、とそっとことばを継ぐ。
「刺客を側に置いてられるほど……気楽な身分じゃないもんね」
「……ふぅ」
「……っ、あ、ああっ」
小さくため息をついたオウライカがふいに勃ち上がったものに指を絡めて動かし始め、カザルは小さく悲鳴を上げた。確かに御無沙汰だったけれど、まるで自分でするように、いやそれ以上に的確に鋭く追い上げられ、堪えかねて首を振る。
「っあ、もっ、い……っ、いっちゃ……っ」
「来い」
「っん、う、うんっっ!」
ふわりと襦袢で覆われて、けれど追い詰められた峰は予想以上に高くて、カザルは仰け反りながらオウライカを引き寄せ弾け飛んだ。
「ああ」
「……どこ」
「唇の上んとこ」
「………手、離してよ」
「なんで」
「なんでって……飯粒、取りたい」
「取ってやろう」
「い、いらないっ」
「なんで」
手を握られたままの押し問答、気がつけばオウライカが猫足膳を回り込み、カザルの斜め前まで移動している。それに気づいたとたん、ずきりととんでもないところに熱が走った。
「なんでって、あんた、恥ずかしい取り方するから!」
「じゃあ違う取り方してやろう」
「いいのっ、俺が自分で取るからっっ」
「鏡がないから見えないだろ?」
「見えなくても取れるのっ、子どもじゃないし!」
「人の親切は受けるものだ」
「そ、そんな親切、親切って言わな……っ」
ふい、と近づいてきたオウライカの顔と同時に握られた手が引き降ろされて、こともあろうに熱を帯びた部分にひたりと当てられる。あ、と小さく声を上げると、その開いた口を伸びてきたオウライカの舌がゆっくりと舐めた。
「…ウライ…っ」
「熱くなってるぞ」
「は…っ」
やんわりと握られた自分の両手を操られ、その甲で自慰のように撫でられて、体が震える。
「め、飯粒は、どうなったんだよっ」
「今取る」
「っ、それ……っ…っん」
それは違う、そう言いかけた舌を忍び込んできた舌が絡め取って、カザルは目を閉じた。体が見る見る熱くなって、その熱が手の触れている場所に集められていく。
「あん…た……何…しに……っ」
きたんだよ、少し離された口からそう蕩けた声で抗議するのと同時に膳を遠ざけ押し倒されて、あっさり乱れた裾の上、のしかかられて視界が眩む。喘ぎながら、また降りてきた口を自分も必死に吸い返した。
「決まってるだろ」
「っ…は……ん」
何度か繰り返し舌を吸われて味わわれた後、濡れた音をたてて離されて、静かに覗き込まれる。
「飯を食いに来たんだ」
「ひでえ……」
「ちゃんと箱膳に用意されてると思ったら、こんなとこに」
「……っあ」
また柔らかく擦り上げられ、襦袢を割ったものが震える。
「誰でも食って下さいと言わんばかりに並べられてる」
「だ……だって……っん」
オウライカの指が忍び込むままに足を開きながら、離された手で相手の首を抱き寄せた。
「俺のせいじゃ……な……っぁあ」
「………そこが問題だ」
「……オウライカさん……?」
愛撫の手を止められて、カザルは滲みかけた視界を瞬きして見上げた。相手が微かに眉を寄せているのに不安になる。
「………どうしたもんだかな」
「………いいよ?」
「ん?」
「……俺……ずっとここに居ても」
ちょっと切なかったが、思い切って言ってみた。
「ときどき飯食いに来てくれんなら」
「………私が来ないときは?」
「そりゃ」
リヤンさんが遊ばせておくとは思わないしね、でも、とそっとことばを継ぐ。
「刺客を側に置いてられるほど……気楽な身分じゃないもんね」
「……ふぅ」
「……っ、あ、ああっ」
小さくため息をついたオウライカがふいに勃ち上がったものに指を絡めて動かし始め、カザルは小さく悲鳴を上げた。確かに御無沙汰だったけれど、まるで自分でするように、いやそれ以上に的確に鋭く追い上げられ、堪えかねて首を振る。
「っあ、もっ、い……っ、いっちゃ……っ」
「来い」
「っん、う、うんっっ!」
ふわりと襦袢で覆われて、けれど追い詰められた峰は予想以上に高くて、カザルは仰け反りながらオウライカを引き寄せ弾け飛んだ。
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