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『花』
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「頼んでおいたもの、準備できてる?」
明日がホワイトデーという日、京介は会社帰りに『村野』に寄った。
入り口近くのガラスケースを覗き込んでいると、京介の声に村野が奥から出てきた。
「いつもありがとうございます。苺ババロア12個、でしたよね」
村野は少し苦笑する。
「明日朝受け取っていくよ」
「御用意いたしておきます………もてますね」
「義理チョコでしょう」
京介は微かに笑みを返す。
「でも、僕を覚えててくれたんだから、それなりには」
京介は、バレンタインデーには毎年かなりの数のチョコレートを受け取る。会社や営業先、出入りの運送会社や宅配関係、本当の義理チョコを合わせると20個は下らない。
明日ホワイトデーとして返すのは、その中でもメッセージやカードの付いていた『特別』のもので、その他の相手にはクッキーの小袋を準備してあった。
「本命の方には何を贈られるんですか」
村野が軽口を叩きながら、ミニケーキやババロア、春先を意識してゼリーなどが並んでいるケースを覗き込む京介に尋ねる。ちら、と視線をあげると、僅かに細めた眼にいたわりを感じた。
「……お菓子じゃ納得しないだろうね」
相子は『イブキ』を殺してから、一層京介の言動にぴりぴりしている。今も部屋で待っているかもしれないから、京介はまっすぐマンションに戻らない。仕事だと言い訳してネットカフェで夜を過ごすことも増えてきた。
「バレンタインには『かけがえのないもの』をくれようとしたぐらいだから」
準備されていたのは派手なネクタイ、真紅に黄色と緑のラインが乱れ飛んでいる代物で、京介の服にはとても合いそうになかったから戸惑っていると、何ならこれで縛ってもいい、などと迫られてさすがに呆気に取られた。
どこの誰からそんな知恵をつけられたのか、性的に問題がある恋人は刺激的な状況を作ってやると興奮してその気になりやすい、だから自分がその嗜好を受け止めてもいい、と言い出すに至って、熟年夫婦の倦怠期じゃあるまいしとうんざりしたものの、そういう趣味はないから、と部屋から追い出した。
「じゃあ、ホワイトデーにはかなり期待されているんでしょうね」
「そうだよね」
のろけに聞こえちゃったのかな、と溜め息をつきながらケースを眺めていて、端の方にあるオレンジ色のババロアに気付いた。薄く削いだホワイトチョコが花のように飾られていて、花弁には薄紅のジャムが滴り、黄色のゼリーが散っている。
「これ…」
「綺麗でしょう?」
実は売り物じゃないんですよ。
村野は微笑んだ。
ちらりと視線を流してみせる。
店の一番奥の席、透けたつい立ての向こうに一組のカップルが座っている。
女の方は深い紺色のワンピース、男の方は春先の淡い色のスーツ、顔はちょうどつい立ての模様に遮られて見えないが、京介の目を引いたのはテーブルに載せられた女の手を、男が静かに握っていることで。
まるでこの上ない宝物であるかのように。
世界にただ一つの命綱のように。
握りしめることが既に快感でもあるように、男は弾んだ声で笑っている。
「今度御結婚されるんですが、そのお祝の席にということでオリジナルを作らせて頂きました」
「へえ」
それは好きとか嫌いとかいう結果ってことだよね、馬鹿馬鹿しい、そう冷笑したつもりだったのに、すがりつくような男の手を、ゆっくり重なった女の手が柔らかく指先でなぞるのを見たとたん。
「…っ」
ぞくっ、として慌てて顔を背けた。
「真崎さん? 何か?」
「いや…」
口を押さえて漏れそうになった吐息をごまかす。
気持ちいいんだ。
頭の中で弾けた声にどぎまぎする。
すごく、気持ちいいって、言ってる。
女の指先に男の手が震えるのがわかった。まるで愛撫を受けているように微かに跳ねるその動きに、明らかな快感を感じ取ってしまって混乱する。湿った息を零すように一瞬途切れた男の声が、まるで男の中にあった何かのスイッチを押したような華やかさを漂わせた気がして。
「じゃあ、よろしく頼みます」
居畳まれなくて店を出た。
何だろう。
あれは何だったんだろう。
駅のホームで込み合ってくる人込みに押されて電車に乗りながら、京介は慌ただしく打つ胸に戸惑っている。
あんなカップルの気配は見たことがない。男が女を探っているというのは時々見るけれど、女の動きに男があんなふうに反応するのは知らない。
それは京介の身体の奥にあるものを揺り動かす。痛みと快感の入り混じったそれが、とっくに忘れ切っていたはずのもの、思い出しても苦痛だけだったはずのものを思い出させるとわかって、微かに青ざめた。
そうだ、あれは、男が喜びを受け取っている感覚だ。それも、男としてというよりは、もっと開かれ暴かれていく類、実家で大輔が繰り返し京介に押し付けてきた感覚だ。
でも、相手は女性なのに?
揺れた車内に危うく体をもっていかれそうになって、慌てて脚を踏み締めた矢先、背後にどすん、と誰かがぶつかった。
「ごめ…なさい」
小さな声が謝る。
「いえ、こちらこそ、すみません」
次々に乗り込んでくる客に押されて振り返ることができないまま京介も謝った。
「今日は凄いですね」
妙なことを考えていた気恥ずかしさも手伝って、さりげなくことばを続ける。
「これだけいっぱいだったら無理ないですよ」
「お祭だから」
「ああ、なるほど」
そういえば、この近くで春祭りがあったな、と思い出す。
背中にあたった体は温かかった。京介より小柄な女性、向こうも背中があたっているのだろう、細い骨組みの体が窮屈そうに動くのを感じる。
「動くのは無理だから、よければこのままで」
女性が京介にもたれてきているのを何とかしようとしているとわかって、苦笑しながら背中越しに伝えた。
「すみません」
優しい声で謝られて、どんな人だろうと視線を落として視界に入った紺色のワンピースにどきりとする。
これ、ひょっとして、さっきの。
男の手を撫でていた細い指先の動きを思い出した。震えながらそれを受け止めていた男の手と、その持ち主が感じただろう快感が、京介の腰の奥に繋がって顔が熱くなる。
ごく、と思わず唾を呑み込んで。
降ろしていた手をそっとさり気なく伸ばしていく。
触りたいんじゃない、触ってほしい、それだけだ。
彼女が触れていた男と同じものを、京介も感じてみたい。
霞がかかった頭で指を伸ばしていくと、熱の放射を感じた。斜め下の視界に入ってくる、白い手首、細い指先、後もう少し。
「……」
触れた。
ぴくりと相手が動きを止める。偶然だろうか、故意だろうか、そういぶかるようなためらいが広がっている、その間に指を伸ばして彼女の手を握り込もうとした、次の瞬間。
「っっ」
がたんっ、と大きく揺れた電車が駅に止まって、一気に乗客を吐き出していく。
すぐ側にあった熱があっという間に離れていく、それを思わず振り返った京介の視界に、今まさにドアを抜けていこうとする紺色のワンピースの女性と、その腰を引き寄せ攫っていくような連れの男が飛び込む。
「君…っ」
追い掛けた京介の目の前でぱん、とドアが閉まった。
その向こうではっとしたように振り返る女性、その前に立ちはだかるような男の顔がアップになり、京介は息を呑む。
それは、京介自身。
「え…っ!」
鋭く息を吐いて、京介は跳ね起きた。
「夢……?」
枕元で携帯が鳴っていて、慌てて取り上げながら立ち上がった。
「もしもし……ああ…おはよう」
部屋を横切っていこうとして、隅のハンガーにかかっているスーツに手を伸ばす。
春ものの淡い色合い、夢の中で紺色のワンピースを着ていた女性に愛されていた男そのものの。
ごくん、と唾を呑んだ。
「うん、じゃあ、夕方『村野』で食事しよう」
美並の声は夢で聞いたよりも落ち着いていた。
「デザートのデザイン? ……ああ、なんか、僕、知ってるかも」
ひょっとして、それはオレンジババロアで、ホワイトチョコレートの花が飾られていて。
「……美並」
思い出すと胸が切なくなって、京介は声を低める。
「今日……抱いて」
どうしたんですか? 何かあったの?
電車の中に置き去られた自分が幻だと信じたい。
美並と一緒に結婚の準備を進めている、この現実が確かなものだと感じたい。
最近、そういうことでは不安定にならなかった京介の訴えに、美並が静かに笑う。
『じゃあ、京介が満足するまで』
抱いてあげます。
「……うん……」
安堵と微かな興奮と。
甘い吐息をつきながら、京介は携帯を閉じて微笑んだ。
明日がホワイトデーという日、京介は会社帰りに『村野』に寄った。
入り口近くのガラスケースを覗き込んでいると、京介の声に村野が奥から出てきた。
「いつもありがとうございます。苺ババロア12個、でしたよね」
村野は少し苦笑する。
「明日朝受け取っていくよ」
「御用意いたしておきます………もてますね」
「義理チョコでしょう」
京介は微かに笑みを返す。
「でも、僕を覚えててくれたんだから、それなりには」
京介は、バレンタインデーには毎年かなりの数のチョコレートを受け取る。会社や営業先、出入りの運送会社や宅配関係、本当の義理チョコを合わせると20個は下らない。
明日ホワイトデーとして返すのは、その中でもメッセージやカードの付いていた『特別』のもので、その他の相手にはクッキーの小袋を準備してあった。
「本命の方には何を贈られるんですか」
村野が軽口を叩きながら、ミニケーキやババロア、春先を意識してゼリーなどが並んでいるケースを覗き込む京介に尋ねる。ちら、と視線をあげると、僅かに細めた眼にいたわりを感じた。
「……お菓子じゃ納得しないだろうね」
相子は『イブキ』を殺してから、一層京介の言動にぴりぴりしている。今も部屋で待っているかもしれないから、京介はまっすぐマンションに戻らない。仕事だと言い訳してネットカフェで夜を過ごすことも増えてきた。
「バレンタインには『かけがえのないもの』をくれようとしたぐらいだから」
準備されていたのは派手なネクタイ、真紅に黄色と緑のラインが乱れ飛んでいる代物で、京介の服にはとても合いそうになかったから戸惑っていると、何ならこれで縛ってもいい、などと迫られてさすがに呆気に取られた。
どこの誰からそんな知恵をつけられたのか、性的に問題がある恋人は刺激的な状況を作ってやると興奮してその気になりやすい、だから自分がその嗜好を受け止めてもいい、と言い出すに至って、熟年夫婦の倦怠期じゃあるまいしとうんざりしたものの、そういう趣味はないから、と部屋から追い出した。
「じゃあ、ホワイトデーにはかなり期待されているんでしょうね」
「そうだよね」
のろけに聞こえちゃったのかな、と溜め息をつきながらケースを眺めていて、端の方にあるオレンジ色のババロアに気付いた。薄く削いだホワイトチョコが花のように飾られていて、花弁には薄紅のジャムが滴り、黄色のゼリーが散っている。
「これ…」
「綺麗でしょう?」
実は売り物じゃないんですよ。
村野は微笑んだ。
ちらりと視線を流してみせる。
店の一番奥の席、透けたつい立ての向こうに一組のカップルが座っている。
女の方は深い紺色のワンピース、男の方は春先の淡い色のスーツ、顔はちょうどつい立ての模様に遮られて見えないが、京介の目を引いたのはテーブルに載せられた女の手を、男が静かに握っていることで。
まるでこの上ない宝物であるかのように。
世界にただ一つの命綱のように。
握りしめることが既に快感でもあるように、男は弾んだ声で笑っている。
「今度御結婚されるんですが、そのお祝の席にということでオリジナルを作らせて頂きました」
「へえ」
それは好きとか嫌いとかいう結果ってことだよね、馬鹿馬鹿しい、そう冷笑したつもりだったのに、すがりつくような男の手を、ゆっくり重なった女の手が柔らかく指先でなぞるのを見たとたん。
「…っ」
ぞくっ、として慌てて顔を背けた。
「真崎さん? 何か?」
「いや…」
口を押さえて漏れそうになった吐息をごまかす。
気持ちいいんだ。
頭の中で弾けた声にどぎまぎする。
すごく、気持ちいいって、言ってる。
女の指先に男の手が震えるのがわかった。まるで愛撫を受けているように微かに跳ねるその動きに、明らかな快感を感じ取ってしまって混乱する。湿った息を零すように一瞬途切れた男の声が、まるで男の中にあった何かのスイッチを押したような華やかさを漂わせた気がして。
「じゃあ、よろしく頼みます」
居畳まれなくて店を出た。
何だろう。
あれは何だったんだろう。
駅のホームで込み合ってくる人込みに押されて電車に乗りながら、京介は慌ただしく打つ胸に戸惑っている。
あんなカップルの気配は見たことがない。男が女を探っているというのは時々見るけれど、女の動きに男があんなふうに反応するのは知らない。
それは京介の身体の奥にあるものを揺り動かす。痛みと快感の入り混じったそれが、とっくに忘れ切っていたはずのもの、思い出しても苦痛だけだったはずのものを思い出させるとわかって、微かに青ざめた。
そうだ、あれは、男が喜びを受け取っている感覚だ。それも、男としてというよりは、もっと開かれ暴かれていく類、実家で大輔が繰り返し京介に押し付けてきた感覚だ。
でも、相手は女性なのに?
揺れた車内に危うく体をもっていかれそうになって、慌てて脚を踏み締めた矢先、背後にどすん、と誰かがぶつかった。
「ごめ…なさい」
小さな声が謝る。
「いえ、こちらこそ、すみません」
次々に乗り込んでくる客に押されて振り返ることができないまま京介も謝った。
「今日は凄いですね」
妙なことを考えていた気恥ずかしさも手伝って、さりげなくことばを続ける。
「これだけいっぱいだったら無理ないですよ」
「お祭だから」
「ああ、なるほど」
そういえば、この近くで春祭りがあったな、と思い出す。
背中にあたった体は温かかった。京介より小柄な女性、向こうも背中があたっているのだろう、細い骨組みの体が窮屈そうに動くのを感じる。
「動くのは無理だから、よければこのままで」
女性が京介にもたれてきているのを何とかしようとしているとわかって、苦笑しながら背中越しに伝えた。
「すみません」
優しい声で謝られて、どんな人だろうと視線を落として視界に入った紺色のワンピースにどきりとする。
これ、ひょっとして、さっきの。
男の手を撫でていた細い指先の動きを思い出した。震えながらそれを受け止めていた男の手と、その持ち主が感じただろう快感が、京介の腰の奥に繋がって顔が熱くなる。
ごく、と思わず唾を呑み込んで。
降ろしていた手をそっとさり気なく伸ばしていく。
触りたいんじゃない、触ってほしい、それだけだ。
彼女が触れていた男と同じものを、京介も感じてみたい。
霞がかかった頭で指を伸ばしていくと、熱の放射を感じた。斜め下の視界に入ってくる、白い手首、細い指先、後もう少し。
「……」
触れた。
ぴくりと相手が動きを止める。偶然だろうか、故意だろうか、そういぶかるようなためらいが広がっている、その間に指を伸ばして彼女の手を握り込もうとした、次の瞬間。
「っっ」
がたんっ、と大きく揺れた電車が駅に止まって、一気に乗客を吐き出していく。
すぐ側にあった熱があっという間に離れていく、それを思わず振り返った京介の視界に、今まさにドアを抜けていこうとする紺色のワンピースの女性と、その腰を引き寄せ攫っていくような連れの男が飛び込む。
「君…っ」
追い掛けた京介の目の前でぱん、とドアが閉まった。
その向こうではっとしたように振り返る女性、その前に立ちはだかるような男の顔がアップになり、京介は息を呑む。
それは、京介自身。
「え…っ!」
鋭く息を吐いて、京介は跳ね起きた。
「夢……?」
枕元で携帯が鳴っていて、慌てて取り上げながら立ち上がった。
「もしもし……ああ…おはよう」
部屋を横切っていこうとして、隅のハンガーにかかっているスーツに手を伸ばす。
春ものの淡い色合い、夢の中で紺色のワンピースを着ていた女性に愛されていた男そのものの。
ごくん、と唾を呑んだ。
「うん、じゃあ、夕方『村野』で食事しよう」
美並の声は夢で聞いたよりも落ち着いていた。
「デザートのデザイン? ……ああ、なんか、僕、知ってるかも」
ひょっとして、それはオレンジババロアで、ホワイトチョコレートの花が飾られていて。
「……美並」
思い出すと胸が切なくなって、京介は声を低める。
「今日……抱いて」
どうしたんですか? 何かあったの?
電車の中に置き去られた自分が幻だと信じたい。
美並と一緒に結婚の準備を進めている、この現実が確かなものだと感じたい。
最近、そういうことでは不安定にならなかった京介の訴えに、美並が静かに笑う。
『じゃあ、京介が満足するまで』
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「……うん……」
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