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48話 封印
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聖女のお披露目からもうすぐ1年。
いよいよ魔王が復活するということで、ここ最近はその事ばかり考えている。
僕は魔王について情報収集するため、魔王の設定をコードの世界に確認しに行くことにした。
総合値を確認したところ、10万~50万とふり幅が広い。
あれ?というか、上限でも僕の総合値と同じくらいなのか?
上限に近くなければおそらく勝てるだろうけど、とにかくバグ認定されないように気を付けよう。
ちなみに、聖女、勇者、賢者の設定も上限は同じ値だった。
でも実際には鑑定したわけではないから、現状どのくらいの総合値かは分からないんだよな。
僕はベッドから起き上がり、リビングに向かう。
「おはようお父さん。」
「フランツ、おはよう。」
「お父さん、魔王ってどこで復活するかわかる?僕の知ってる限りでは、復活した後に王都に来て戦うことになったんだよね。」
「あぁ、それなら、王都を出て森の方に進んだところに前回魔王を封印したとされる場所があって、恐らく今回もそこからだと思うよ。」
「そんな場所があったんだね。それって簡単に行けるの?」
「普段は誰も立ち入らないように結界が張られているんだ。あとは、騎士団もその周辺を見回っているから、普通の人は行けないようになってるよ。」
「そうなんだ。僕その場所見てみたいんだけど、行っても大丈夫?」
「確かにみんなで一回行ってみた方がいいかもね。近いうちにその機会を作るようにするよ。」
「ありがとう。」
そうして数日後、お父さんの言っていた通り、勇者、賢者、聖女、を筆頭に、騎士団、魔法士団から数名で魔王が封印されている場所に向かうことになった。
その場所は思っていたより王都に近くて驚いた。
森の中のはずなのに、何故かその一帯は木が一本も生えておらず、その中心には僕より大きいくらいの背丈の岩がある。
おそらくここに魔王が封印されているんだろう。
僕らはその岩まで近づき足を止める。
その岩は至る所にひびが入っており、今にも割れそうだ。
「この岩が割れると同時に魔王が復活すると言われています。」
シリルさんがみんなに向かって説明する。
「なるほどな。この感じじゃ今にも復活しそうだな。むしろ今割っちゃうか?」
アルバートさんは岩をまじまじと見ながら冗談交じりで話す。
「冗談やめてよアルバート。できれば魔王を復活させたくないんだから。」
「セシリアの言う通りです。緊張感がなさすぎますよ。」
「わかってるよ。場を和ませようとしただけだろ?まったく。シリルは頭が固すぎるんだよ。」
アルバートさんの言う通り、みんな緊張しているから本当に場を和ませようとしたのかも。
いや、でもそれは考えすぎかな?今までのアルバートさんから推測するに魔王と戦いたさそうだし。
「本題に戻しますが、ここに来た目的は、復活を先延ばしにできないか。また復活したとしてもすぐに対処するためです。まだ封印が解けていない今、最大限思いつく対策はしたいと考えています。」
やっぱりシリルさんが仕切ると空気が一瞬でピリッとするな。
「で?実際にどうするって?」
逆にアルバートさんは緊張感がないというか、楽観的というか。
でもそれがいいバランスになっているんだよな。
「実際問題、復活を防ぐ方法はどの文献にも載っていませんでした。ですのでフレデリックさんと事前に話し合い、この岩の周辺に強力な結界を張ることで、復活したとしても外に出られないようにしたいと考えいます。」
「そういうことなら、俺の出番はもう少し先ってことだな。」
「そうですね。結界に関しては俺を中心に魔法士団の方々にお願いしたいと考えております。」
そうして僕らは、岩の周りに何重にも結界を張ることになった。
流石にこれだけ張れば、いくら魔王でもそれなりに苦戦すると思うし、破られたとしても相当魔力は削れるはず。
そして中心の結界が破られたとしても、その外側にも大きめの結界を張っているから、その中で僕らと戦って魔王を倒せれば万々歳だ。
「ひとまずはこれで大丈夫でしょう。」
「おっやっと張り終わったのか?」
「はい。後は、いつこの岩が割れるかですね。」
「やっぱりここでじっと待ってるんじゃなくて俺たちで割っちまった方がいいんじゃないか?」
確かにアルバートさんの言う通り、こちらのタイミングで壊せるのであればその方がいいのかもしれない。
「そうは言っても、特別な岩ですし外部からの力で割れることは無いと思いますが。」
「そんなのやってみなきゃわからないじゃないか。」
「それはそうですが。魔法士団の方々は今結界を張って魔力を使ったので、岩を割るとしても少し時間をおいてからにしましょう。」
「まぁそうだな。じゃ休憩ってことで。」
休憩と言いつつ、実際に魔王が復活したときどういった対応をするかをみんなで話し合うことになった。
基本的に魔王に対しては、勇者、賢者、聖女で対応し、他の魔物に関しては騎士団や魔法士団で対応することになった。
そんな話し合いの最中、突然岩の方から大きな音がした。
まるで岩が崩れたのかのような……。
僕らが一斉にそちらを見ると、案の定岩が崩れていた。
そして、岩の中心から光が漏れ出し、まぶしさで目を瞑った次の瞬間、黒いスーツのようなものを着た人物がその場にいた。
はたから見たら普通の人間みたいだが、あれは魔王だ。ゲームと同じ出来る大人といった見た目で普通にかっこいい。
僕らは臨戦態勢になり、魔王を警戒する。
ここからは何が起こるか分からない。
魔王は周辺を見渡している。
そして僕らが張った結界を認識し、そっと手をかざしたと思ったら、一瞬で結界が破られた。
え……。嘘……。あんな簡単に破れるはずが……。
いよいよ魔王が復活するということで、ここ最近はその事ばかり考えている。
僕は魔王について情報収集するため、魔王の設定をコードの世界に確認しに行くことにした。
総合値を確認したところ、10万~50万とふり幅が広い。
あれ?というか、上限でも僕の総合値と同じくらいなのか?
上限に近くなければおそらく勝てるだろうけど、とにかくバグ認定されないように気を付けよう。
ちなみに、聖女、勇者、賢者の設定も上限は同じ値だった。
でも実際には鑑定したわけではないから、現状どのくらいの総合値かは分からないんだよな。
僕はベッドから起き上がり、リビングに向かう。
「おはようお父さん。」
「フランツ、おはよう。」
「お父さん、魔王ってどこで復活するかわかる?僕の知ってる限りでは、復活した後に王都に来て戦うことになったんだよね。」
「あぁ、それなら、王都を出て森の方に進んだところに前回魔王を封印したとされる場所があって、恐らく今回もそこからだと思うよ。」
「そんな場所があったんだね。それって簡単に行けるの?」
「普段は誰も立ち入らないように結界が張られているんだ。あとは、騎士団もその周辺を見回っているから、普通の人は行けないようになってるよ。」
「そうなんだ。僕その場所見てみたいんだけど、行っても大丈夫?」
「確かにみんなで一回行ってみた方がいいかもね。近いうちにその機会を作るようにするよ。」
「ありがとう。」
そうして数日後、お父さんの言っていた通り、勇者、賢者、聖女、を筆頭に、騎士団、魔法士団から数名で魔王が封印されている場所に向かうことになった。
その場所は思っていたより王都に近くて驚いた。
森の中のはずなのに、何故かその一帯は木が一本も生えておらず、その中心には僕より大きいくらいの背丈の岩がある。
おそらくここに魔王が封印されているんだろう。
僕らはその岩まで近づき足を止める。
その岩は至る所にひびが入っており、今にも割れそうだ。
「この岩が割れると同時に魔王が復活すると言われています。」
シリルさんがみんなに向かって説明する。
「なるほどな。この感じじゃ今にも復活しそうだな。むしろ今割っちゃうか?」
アルバートさんは岩をまじまじと見ながら冗談交じりで話す。
「冗談やめてよアルバート。できれば魔王を復活させたくないんだから。」
「セシリアの言う通りです。緊張感がなさすぎますよ。」
「わかってるよ。場を和ませようとしただけだろ?まったく。シリルは頭が固すぎるんだよ。」
アルバートさんの言う通り、みんな緊張しているから本当に場を和ませようとしたのかも。
いや、でもそれは考えすぎかな?今までのアルバートさんから推測するに魔王と戦いたさそうだし。
「本題に戻しますが、ここに来た目的は、復活を先延ばしにできないか。また復活したとしてもすぐに対処するためです。まだ封印が解けていない今、最大限思いつく対策はしたいと考えています。」
やっぱりシリルさんが仕切ると空気が一瞬でピリッとするな。
「で?実際にどうするって?」
逆にアルバートさんは緊張感がないというか、楽観的というか。
でもそれがいいバランスになっているんだよな。
「実際問題、復活を防ぐ方法はどの文献にも載っていませんでした。ですのでフレデリックさんと事前に話し合い、この岩の周辺に強力な結界を張ることで、復活したとしても外に出られないようにしたいと考えいます。」
「そういうことなら、俺の出番はもう少し先ってことだな。」
「そうですね。結界に関しては俺を中心に魔法士団の方々にお願いしたいと考えております。」
そうして僕らは、岩の周りに何重にも結界を張ることになった。
流石にこれだけ張れば、いくら魔王でもそれなりに苦戦すると思うし、破られたとしても相当魔力は削れるはず。
そして中心の結界が破られたとしても、その外側にも大きめの結界を張っているから、その中で僕らと戦って魔王を倒せれば万々歳だ。
「ひとまずはこれで大丈夫でしょう。」
「おっやっと張り終わったのか?」
「はい。後は、いつこの岩が割れるかですね。」
「やっぱりここでじっと待ってるんじゃなくて俺たちで割っちまった方がいいんじゃないか?」
確かにアルバートさんの言う通り、こちらのタイミングで壊せるのであればその方がいいのかもしれない。
「そうは言っても、特別な岩ですし外部からの力で割れることは無いと思いますが。」
「そんなのやってみなきゃわからないじゃないか。」
「それはそうですが。魔法士団の方々は今結界を張って魔力を使ったので、岩を割るとしても少し時間をおいてからにしましょう。」
「まぁそうだな。じゃ休憩ってことで。」
休憩と言いつつ、実際に魔王が復活したときどういった対応をするかをみんなで話し合うことになった。
基本的に魔王に対しては、勇者、賢者、聖女で対応し、他の魔物に関しては騎士団や魔法士団で対応することになった。
そんな話し合いの最中、突然岩の方から大きな音がした。
まるで岩が崩れたのかのような……。
僕らが一斉にそちらを見ると、案の定岩が崩れていた。
そして、岩の中心から光が漏れ出し、まぶしさで目を瞑った次の瞬間、黒いスーツのようなものを着た人物がその場にいた。
はたから見たら普通の人間みたいだが、あれは魔王だ。ゲームと同じ出来る大人といった見た目で普通にかっこいい。
僕らは臨戦態勢になり、魔王を警戒する。
ここからは何が起こるか分からない。
魔王は周辺を見渡している。
そして僕らが張った結界を認識し、そっと手をかざしたと思ったら、一瞬で結界が破られた。
え……。嘘……。あんな簡単に破れるはずが……。
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