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第一部
姉弟・上【1】
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「モニカ様、失礼します」
マキウスに魔法石をお願いしてから数日後の夕方。
モニカが音の鳴るおもちゃーー筒状の中に鈴が入っていた。を使ってニコラと遊んでいると、ティカがやって来たのだった。
「どうしたんですか? ティカさん」
「実は、旦那様にお客様がお見えになっているのですが、まだ帰宅されていなくて……」
「そうですか……。でも、いつもなら、ペルラさんかマキウス様の執事さんが、応対するんじゃないんですか?」
マキウスが不在時に来客があった場合、ペルラかマキウスの執事が対応をしていたはずだった。
けれども、ティカは「それが……」と言葉を濁したのだった。
「そのお客様がいつもとは違う方で、今回は旦那様よりも奥様であるモニカ様に用事があるということでしたので……」
「誰だろう? わかりました。すぐ行きます」
モニカはニコラをベビーベッドに寝かせると、ティカに続いて部屋を出たのだった。
(この世界に知り合いはいないし……。誰が来たんだろう?)
そんなことを考えながら、モニカがティカに案内されて応接間に行くと、中から話し声が聞こえてきた。
「そうですか。アガタも変わりがなくて安心しました」
「ええ。アガタは立派に我が家に仕えていますよ。ペルラやアマンテに、よろしくとのことでした」
「不甲斐ない娘ではありますが、これからもよろしくお願いします」
ティカは応接間の扉をノックすると、「失礼します」と声を掛けてから扉を開けたのだった。
「奥様を連れて来ました」
モニカもティカに続いて「失礼します」と言いながら入る。
すると、応接間には先日、騎士団本部で会ったマキウスの姉のヴィオーラと、ペルラが居たのだった。
「こんばんは、モニカさん」
仕事が終わってから直接来たのか、ヴィオーラは騎士団の制服のままだった。
椅子から立ち上がりながら、モニカに向かって挨拶をしてきたのだった。
「こんばんは、ヴィオーラ様」
ヴィオーラの向かいまでやってくると、ティカに椅子を引いてもらい、テーブルを挟んで対面に座ったのだった。
「こんな時間にすみません。ですが、急いでお渡した方がいいと思い、こちらをお持ちしました」
ヴィオーラはテーブルの上に置いていた白色の小箱をモニカに渡してきた。
それを両手で受け取ると、ヴィオーラを見ながら尋ねる。
「開けてもいいですか?」
ヴィオーラが頷くと、そっと小箱を開けたのだった。
「これは、指輪ですか?」
「ええ。魔法石の指輪です。マキウスに頼まれて、急ぎ用意しました」
小箱の中には、小さな青色の石がはまった銀色の指輪が入っていた。
青色の石は等間隔に並んでおり、石と石の間には何か文字が書いてあったのだった。
マキウスに魔法石をお願いしてから数日後の夕方。
モニカが音の鳴るおもちゃーー筒状の中に鈴が入っていた。を使ってニコラと遊んでいると、ティカがやって来たのだった。
「どうしたんですか? ティカさん」
「実は、旦那様にお客様がお見えになっているのですが、まだ帰宅されていなくて……」
「そうですか……。でも、いつもなら、ペルラさんかマキウス様の執事さんが、応対するんじゃないんですか?」
マキウスが不在時に来客があった場合、ペルラかマキウスの執事が対応をしていたはずだった。
けれども、ティカは「それが……」と言葉を濁したのだった。
「そのお客様がいつもとは違う方で、今回は旦那様よりも奥様であるモニカ様に用事があるということでしたので……」
「誰だろう? わかりました。すぐ行きます」
モニカはニコラをベビーベッドに寝かせると、ティカに続いて部屋を出たのだった。
(この世界に知り合いはいないし……。誰が来たんだろう?)
そんなことを考えながら、モニカがティカに案内されて応接間に行くと、中から話し声が聞こえてきた。
「そうですか。アガタも変わりがなくて安心しました」
「ええ。アガタは立派に我が家に仕えていますよ。ペルラやアマンテに、よろしくとのことでした」
「不甲斐ない娘ではありますが、これからもよろしくお願いします」
ティカは応接間の扉をノックすると、「失礼します」と声を掛けてから扉を開けたのだった。
「奥様を連れて来ました」
モニカもティカに続いて「失礼します」と言いながら入る。
すると、応接間には先日、騎士団本部で会ったマキウスの姉のヴィオーラと、ペルラが居たのだった。
「こんばんは、モニカさん」
仕事が終わってから直接来たのか、ヴィオーラは騎士団の制服のままだった。
椅子から立ち上がりながら、モニカに向かって挨拶をしてきたのだった。
「こんばんは、ヴィオーラ様」
ヴィオーラの向かいまでやってくると、ティカに椅子を引いてもらい、テーブルを挟んで対面に座ったのだった。
「こんな時間にすみません。ですが、急いでお渡した方がいいと思い、こちらをお持ちしました」
ヴィオーラはテーブルの上に置いていた白色の小箱をモニカに渡してきた。
それを両手で受け取ると、ヴィオーラを見ながら尋ねる。
「開けてもいいですか?」
ヴィオーラが頷くと、そっと小箱を開けたのだった。
「これは、指輪ですか?」
「ええ。魔法石の指輪です。マキウスに頼まれて、急ぎ用意しました」
小箱の中には、小さな青色の石がはまった銀色の指輪が入っていた。
青色の石は等間隔に並んでおり、石と石の間には何か文字が書いてあったのだった。
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