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動き出した運命
プロローグ
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きらびやかなネオンが夜の街を照らして仕事帰りのサラリーマンや、OL。カップルなどで賑わう繁華街。その裏側で人知れず一般市民の秩序を守るための命を懸けたやり取りが繰り広げられていた。
『…きこえるか?蒼、そのまま次の角で右に曲がれ』
天魔 蒼15歳 。一ヶ月前に高校生になったばかりの少女は、無線から聴こえてくる声を頼りにひたすら走った。
その右手には鞘に納められている刀が握られている。
「死ねぇ!!」
指示の通りに曲がれば突如として人影が雄叫びを上げながら刀を振り上げて襲い掛かってく来た。
蒼は動きを止めて反射的に目をつぶり身を固くした。目尻に涙がたまる。どうしてこんな目に合わなければならないのか。覚悟をなんてないままこの世界に関わった事を今更ながらに後悔していた。
「ヴぁぁぁ!」
瞬間辺りに響く断末魔に蒼が目を開けると自分の目を疑った。全身黒い服に身を包んだ目の前の人の身体が上下にズレた。バトル漫画ではよく見る光景だけど、実際に目の当たりにする日が来るとは思ってもみなかった。吹き出す血が容赦なく蒼にかかり、目の前の人物は真っ二つに割れて無惨に地面に崩れる。人は恐怖が最高潮に至ると声が出なくなる、とはどうやら本当の事らしい。蒼は足から崩れすようにその場に座り込んだ。
見たくもない転がった遺体に何故だか目が反らせないでいると耳に取り付けた無線機から安否の確認をする声が響く。
「…うるさいよ浦和。任務完了」
男を一刀両断した藤 久遠は自身の刀に付着した血痕を振り払いながらピクリとも動かない蒼を横目に自分の無線機の電源を入れて離れた処から指示をおくっていた浦和 和〈ウラワ カズ〉に答えた。
『いや、その心配はしてないよ。蒼は大丈夫か聞いてるの!』
無線機のから浦和の呆れたような声とかぶるように上から声が降ってくる。
「おーい!大丈夫!?」
藤は声がする方に顔を上げた。薄暗く見え難いものの手前の廃ビル、10階はあるその屋上から椎名 架〈シイナ カケル〉が落下してくる。落下の勢いのまま椎名が何事もなく着地すると、そのまま蒼に駆け寄った。
蒼はゆっくりと椎名を見た。目の前で信じられない事が立て続けに起こっている。人間離れした動きをする二人、非日常な死体。濃厚な血液の香りに蒼は胃から沸き上がるモノを抑えることが出来なかった。つい数時間前まで普通にじゃれあっていたはずの高校の同級生達。入学したばかりとはいえ同じ部活の仲間としてクラスメート達よりも仲良くしていた彼らが、恐怖でしかなかった。
「ぅーーぇーー」
恐怖心が極度まで達すると涙さえ出ないことを蒼は初めて知った。日常がどれだけ不安定の中にあるのかも今日十分すぎるほどに身に染みた。身体が勝手に震えだし、完全に正気では居られないはずなのに、頭だけは怖いぐらいに冷静だった。
「…椎名、やっぱり無理だよ天…この人置いていこう」
蒼を見下ろす藤の目には感情が感じられなかった。怖い、怖い。怖くて堪らなく逃げ出したい衝動に駆られる。しかし止まらない震えに、力の入らない体に、この場から逃げ出す事も出来ない。
「いやいや。駄目に決まってるでしょ。蒼、大丈夫?」
蒼にとって2人の行動一つ一つが恐怖そのモノでしかなく、一々身体が強張る。冷静な自分が藤も椎名も無線機で指示を出している浦和だって、今回の任務とは別の任務に着いているらしい他の2人だって味方なのも分かっているし、椎名と浦和が自分に向ける心配も本当だと理解している。蒼は残った気力を振絞り声にならない掠れた声で"大丈夫"とだけ言う。
「…取り敢えず任務完了したからアジトに帰ろう」
椎名が蒼に向かって優しく微笑む。蒼は不安そうな表情で椎名を見た。椎名の何時もと変わらない優しい微笑みに少なからず安堵する。蒼が無言でコクンと頷けば椎名は座り込んでいる蒼の手を取って引っ張って立たせた。しかし尚も全く力の入らない蒼はそののまま立っていることが出来ずに椎名の胸に顔面からダイブする。再び座り込みそうになっていく蒼を椎名が今度はしっかりと支えた。
「おとっと…。大丈夫?蒼、腰抜けてるの?」
椎名は蒼の顔を覗き込んだ。判断すると蒼を抱きかかえた。突然の事に蒼は入らない力を振り絞り必死に抵抗する。
「いいから、どうせ力入んないんでしょ。そんな無意味な抵抗しなくて良いから…」
そんな蒼をあやす様に椎名が言うものの蒼は抵抗をやめなかった。同級生男子にお姫様抱っこしてもらっている事よりも、この任務にあたり2人が別人のような表情をして目の前で大量殺人を繰り広げて事に対しての恐怖からっだった。出来れば今すぐにでも一人になりたかった。
「お、落ち着いたら、帰るから…降ろして…」
蒼は懸命に声を上げながら精一椎名の胸を押しやった。
「…めんどくさいな」
少し離れた所で藤がタメ息を付いた。ゆっくりと歩いてくる藤に蒼の動きが止まり、まるで金縛りにあったかの様に固まった。
「ちょ、藤!あんまり圧力掛けないで。蒼、呼吸まで止まっちゃてるから!」
蒼は自分を担ごうとする椎名を震える手で止めた。とにかく一人になりたかった。頭は既に爆発寸前で、自分で決めて入隊した筈なのに自分の考えの甘さに後悔しかなかった。
「いや、でも…そんな様子じゃ一人で帰れないでしょ。それに、返り討血だっ浴びてるのに。一般人に見つかったらそれこそ大問題だよ」
椎名が言うも、蒼は頑なに首を横に振る。
「大丈夫、大丈夫だから、ね?」
だんだんと声が出てきた蒼は努めて笑顔を作った。心配そうに自分を見つめる椎名ですら信じる事が出来なかった。今ここに居るメンバーは確かに蒼にとって信頼できる部活の仲間達なのに慣れ親しんだ皆なのに、全く知らない人に見えた。
そして今回の隊長、浦和の指示は間違いなく自分が囮だった。
本当に死ぬかと思った。
「…もう、行こう。ここでどうなろうと蒼の勝手だし、朝月組の知った事じゃない」
藤はそう言うと、ビルの壁と壁の間を軽快に飛び移りながら数秒も経たない内に5階建てビルの屋上まで上り、さっさと行ってしまった。蒼は全ての感情を押し込めて椎名に笑顔を向けた。
「あはは、藤は清々しいほど素直だねぇ」
「……たく。」
椎名は藤の行動に不満を漏らしつつも尚座り込んだままでいる蒼に目線を合わせるべくしゃがみ込んだ。
「本当に、一人で帰れる?」
心配そうに自分を覗き込む椎名の事ですら恐怖に思ってしまう。それでも
「うん、大丈夫…」
蒼は精一杯笑顔で返した。
「もう、他の組の人達は居ないから大丈夫だと思うけど気を付けて帰ってきてね」
蒼のそ心情を知ってか知らずか椎名は困った様に笑いながら頭にポンと手を置いた。
「まぁ、その返り討血は、やばいから他の人には見えないように幻術掛けておくよ。だから気にしないで普通に帰っておいで」
椎名はそう言うと蒼の額に人差し指を付けて蒼に聴こえないぐらいか細い声で何かを唱える。
暖かく優しい光に身体が覆われているとふわりと身体も軽くなる。
「うん、大丈夫。怪我とかはしてないと思うけど少しだけ体力も回復しておいたからね。…気を付けて帰って来てね」
「うん。体が少し楽になったよ。おりがとう」
椎名は再びコクリと頷いてから立ち上がって藤と同様に軽々と屋上に登るとそのまま姿を消した。
椎名の姿も見えなくなると蒼はその場に倒れ混んだ。背中越しに感じる視線は先程藤によって斬られた同じ人間。もし藤が間に合わなかった場合ここに意識無く倒れているのが自分だったかもしれない。再び押しとどめていた恐怖が蒼を襲う。
「……ふっ……」
突如として背後の死体から声が漏れた。青葉反射的に振り替える。
生きている筈がない、真っ二つの体からは血だけではなく、切り口から内蔵がずれ落ちた。死体は、わずかに顔だけを動かし確かに怯える蒼を睨み付けた。
「ひぃっ!!」
蒼は悲鳴を上げる。
死体は涙を流しそのまま力尽きたのか。ガクッと項垂れた。
蒼は涙を流しながら声にならない叫び声で泣き叫んだ。
『…きこえるか?蒼、そのまま次の角で右に曲がれ』
天魔 蒼15歳 。一ヶ月前に高校生になったばかりの少女は、無線から聴こえてくる声を頼りにひたすら走った。
その右手には鞘に納められている刀が握られている。
「死ねぇ!!」
指示の通りに曲がれば突如として人影が雄叫びを上げながら刀を振り上げて襲い掛かってく来た。
蒼は動きを止めて反射的に目をつぶり身を固くした。目尻に涙がたまる。どうしてこんな目に合わなければならないのか。覚悟をなんてないままこの世界に関わった事を今更ながらに後悔していた。
「ヴぁぁぁ!」
瞬間辺りに響く断末魔に蒼が目を開けると自分の目を疑った。全身黒い服に身を包んだ目の前の人の身体が上下にズレた。バトル漫画ではよく見る光景だけど、実際に目の当たりにする日が来るとは思ってもみなかった。吹き出す血が容赦なく蒼にかかり、目の前の人物は真っ二つに割れて無惨に地面に崩れる。人は恐怖が最高潮に至ると声が出なくなる、とはどうやら本当の事らしい。蒼は足から崩れすようにその場に座り込んだ。
見たくもない転がった遺体に何故だか目が反らせないでいると耳に取り付けた無線機から安否の確認をする声が響く。
「…うるさいよ浦和。任務完了」
男を一刀両断した藤 久遠は自身の刀に付着した血痕を振り払いながらピクリとも動かない蒼を横目に自分の無線機の電源を入れて離れた処から指示をおくっていた浦和 和〈ウラワ カズ〉に答えた。
『いや、その心配はしてないよ。蒼は大丈夫か聞いてるの!』
無線機のから浦和の呆れたような声とかぶるように上から声が降ってくる。
「おーい!大丈夫!?」
藤は声がする方に顔を上げた。薄暗く見え難いものの手前の廃ビル、10階はあるその屋上から椎名 架〈シイナ カケル〉が落下してくる。落下の勢いのまま椎名が何事もなく着地すると、そのまま蒼に駆け寄った。
蒼はゆっくりと椎名を見た。目の前で信じられない事が立て続けに起こっている。人間離れした動きをする二人、非日常な死体。濃厚な血液の香りに蒼は胃から沸き上がるモノを抑えることが出来なかった。つい数時間前まで普通にじゃれあっていたはずの高校の同級生達。入学したばかりとはいえ同じ部活の仲間としてクラスメート達よりも仲良くしていた彼らが、恐怖でしかなかった。
「ぅーーぇーー」
恐怖心が極度まで達すると涙さえ出ないことを蒼は初めて知った。日常がどれだけ不安定の中にあるのかも今日十分すぎるほどに身に染みた。身体が勝手に震えだし、完全に正気では居られないはずなのに、頭だけは怖いぐらいに冷静だった。
「…椎名、やっぱり無理だよ天…この人置いていこう」
蒼を見下ろす藤の目には感情が感じられなかった。怖い、怖い。怖くて堪らなく逃げ出したい衝動に駆られる。しかし止まらない震えに、力の入らない体に、この場から逃げ出す事も出来ない。
「いやいや。駄目に決まってるでしょ。蒼、大丈夫?」
蒼にとって2人の行動一つ一つが恐怖そのモノでしかなく、一々身体が強張る。冷静な自分が藤も椎名も無線機で指示を出している浦和だって、今回の任務とは別の任務に着いているらしい他の2人だって味方なのも分かっているし、椎名と浦和が自分に向ける心配も本当だと理解している。蒼は残った気力を振絞り声にならない掠れた声で"大丈夫"とだけ言う。
「…取り敢えず任務完了したからアジトに帰ろう」
椎名が蒼に向かって優しく微笑む。蒼は不安そうな表情で椎名を見た。椎名の何時もと変わらない優しい微笑みに少なからず安堵する。蒼が無言でコクンと頷けば椎名は座り込んでいる蒼の手を取って引っ張って立たせた。しかし尚も全く力の入らない蒼はそののまま立っていることが出来ずに椎名の胸に顔面からダイブする。再び座り込みそうになっていく蒼を椎名が今度はしっかりと支えた。
「おとっと…。大丈夫?蒼、腰抜けてるの?」
椎名は蒼の顔を覗き込んだ。判断すると蒼を抱きかかえた。突然の事に蒼は入らない力を振り絞り必死に抵抗する。
「いいから、どうせ力入んないんでしょ。そんな無意味な抵抗しなくて良いから…」
そんな蒼をあやす様に椎名が言うものの蒼は抵抗をやめなかった。同級生男子にお姫様抱っこしてもらっている事よりも、この任務にあたり2人が別人のような表情をして目の前で大量殺人を繰り広げて事に対しての恐怖からっだった。出来れば今すぐにでも一人になりたかった。
「お、落ち着いたら、帰るから…降ろして…」
蒼は懸命に声を上げながら精一椎名の胸を押しやった。
「…めんどくさいな」
少し離れた所で藤がタメ息を付いた。ゆっくりと歩いてくる藤に蒼の動きが止まり、まるで金縛りにあったかの様に固まった。
「ちょ、藤!あんまり圧力掛けないで。蒼、呼吸まで止まっちゃてるから!」
蒼は自分を担ごうとする椎名を震える手で止めた。とにかく一人になりたかった。頭は既に爆発寸前で、自分で決めて入隊した筈なのに自分の考えの甘さに後悔しかなかった。
「いや、でも…そんな様子じゃ一人で帰れないでしょ。それに、返り討血だっ浴びてるのに。一般人に見つかったらそれこそ大問題だよ」
椎名が言うも、蒼は頑なに首を横に振る。
「大丈夫、大丈夫だから、ね?」
だんだんと声が出てきた蒼は努めて笑顔を作った。心配そうに自分を見つめる椎名ですら信じる事が出来なかった。今ここに居るメンバーは確かに蒼にとって信頼できる部活の仲間達なのに慣れ親しんだ皆なのに、全く知らない人に見えた。
そして今回の隊長、浦和の指示は間違いなく自分が囮だった。
本当に死ぬかと思った。
「…もう、行こう。ここでどうなろうと蒼の勝手だし、朝月組の知った事じゃない」
藤はそう言うと、ビルの壁と壁の間を軽快に飛び移りながら数秒も経たない内に5階建てビルの屋上まで上り、さっさと行ってしまった。蒼は全ての感情を押し込めて椎名に笑顔を向けた。
「あはは、藤は清々しいほど素直だねぇ」
「……たく。」
椎名は藤の行動に不満を漏らしつつも尚座り込んだままでいる蒼に目線を合わせるべくしゃがみ込んだ。
「本当に、一人で帰れる?」
心配そうに自分を覗き込む椎名の事ですら恐怖に思ってしまう。それでも
「うん、大丈夫…」
蒼は精一杯笑顔で返した。
「もう、他の組の人達は居ないから大丈夫だと思うけど気を付けて帰ってきてね」
蒼のそ心情を知ってか知らずか椎名は困った様に笑いながら頭にポンと手を置いた。
「まぁ、その返り討血は、やばいから他の人には見えないように幻術掛けておくよ。だから気にしないで普通に帰っておいで」
椎名はそう言うと蒼の額に人差し指を付けて蒼に聴こえないぐらいか細い声で何かを唱える。
暖かく優しい光に身体が覆われているとふわりと身体も軽くなる。
「うん、大丈夫。怪我とかはしてないと思うけど少しだけ体力も回復しておいたからね。…気を付けて帰って来てね」
「うん。体が少し楽になったよ。おりがとう」
椎名は再びコクリと頷いてから立ち上がって藤と同様に軽々と屋上に登るとそのまま姿を消した。
椎名の姿も見えなくなると蒼はその場に倒れ混んだ。背中越しに感じる視線は先程藤によって斬られた同じ人間。もし藤が間に合わなかった場合ここに意識無く倒れているのが自分だったかもしれない。再び押しとどめていた恐怖が蒼を襲う。
「……ふっ……」
突如として背後の死体から声が漏れた。青葉反射的に振り替える。
生きている筈がない、真っ二つの体からは血だけではなく、切り口から内蔵がずれ落ちた。死体は、わずかに顔だけを動かし確かに怯える蒼を睨み付けた。
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