弱小種族の冒険譚

わっしー

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第三章

36.現在のステータス

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それから数日間、王都に向けての旅は続いた。その途中、モンスターに襲われることもあったがそれを撃退し、素材や核を集めていた。
荷物も大分増えていった。
「今回は大量ね。」
ミネアさんがそう言って素材や核が入った麻袋を見る。大きな麻袋が二袋パンパンになるほどの荷物になっていた。
「まあ、それだけモンスターが襲って来たということですかね・・・。」
そう言いながら僕は久しぶりにスキルカードを見てみた。

「ポム
レベル18
守護属性 風 光
メインジョブ 格闘家
サブジョブ  僧侶
HP105 MP50 攻撃力78 防御力85 素早さ50 魔力54。
技 足払い 正拳突き 回し蹴り 光拳 
魔法 ウインド ライト エイド エアハンマー ウィスプ エクシズ ポイズンエイド
装備 武器 銅の槍
防具 鉄の胸当て 鉄の脛あて」

「銅の爪の分、ステータスは落ちたみたいだな・・・。」
僕は肩を落とす。しかし、最初に比べればだいぶ強くなったと思う。そんな様子を見ていたドロンさんが話しかけてくる。
「お!ポムは自分のステータスを見とるんか?」
「そうですよ。」
そう答えてからふと疑問に思って僕はドロンさんに聞いてみた。
「ドロンさんってどれくらい強さなんですか?」
「ワイか?どうだったかな・・・。そういうのあまり気にしてへんからな・・・。」
そう言ってドロンさんは荷物を探る。
「おっ!あった、あった!ほれ!俺のスキルカードや!」
そう言ってドロンさんはスキルカードを僕に放り投げる。僕はそれを受け取って見てみる。

「ドロン・ラスター
レベル 28
守護属性 火
メインジョブ 戦士
サブジョブ  なし
HP200 MP20 攻撃力145 防御力120 素早さ45 魔力20」

「凄いですね・・・。僕の倍近くのステータスじゃないですか・・・。」
「まあ、ワイはオーガやからな。力と体力には自信があるんや。」
「なになに!?何の話をしているの!?」
そこにエレナさんが入ってくる。
「ああ。ポムがステータスカードを見せて欲しいってことで見せてたところや。」
「そうなんだ・・・。あたしのも見る?」
「はい、是非。」
僕が頷くと、エレナさんは腰に付けたポーチからスキルカードを取り出す。
「はい。これがあたしのステータスだよ。」

「エレナ・ミューテレ
レベル 25
守護属性 土
メインジョブ ハンター
サブジョブ  なし
HP120 MP50 攻撃力100 防御力95 素早さ120 魔力60」

「凄い!素早さが僕の倍だ。」
「獣人はそれなりに力もあるんだけどそれよりも素早さの方が高いんだよね。他にも目や耳が良いから獣人はハンターになる人が多いんだ。」
「何を見てるんだ?」
そこにアランさんも入って来る。馬車は一時停止している。どうやら休憩中らしい。
「アラン。実はねポムがみんなのステータスを見たいって言っていて。」
「ほう・・・。確かに仲間の実力を知るのは良いことだな。なら、お嬢様にも声を掛けておこう。」
そう言ってアランさんはミネアさんに声を掛けた。そして二人はスキルカードを見せてくれた。

「ミネア・ランバルド
 レベル27
 守護属性 水
 メインジョブ 魔法使い
 サブジョブ  なし
 HP120 MP200 攻撃力85 防御力60 素早さ55 魔力210」

「アラン・グランツ
 レベル 29
 守護属性 水
 メインジョブ 剣士
サブジョブ  なし
HP190 MP35 攻撃力135 防御力160 素早さ61 魔力30」

「アランさん達はこの前見た時よりもレベルが上がってますね。」
「まあ、あのゴブリンの大群を討伐したことによって魔力を大量に得られたからな。」
「そうね・・・。ポムもそのおかげで大分レベル上がっているし。」
「そうですね。」

「しかし、皆強いですね。僕も頑張らないと。」
「まあ、ワイたちはポムよりも長く冒険者をしているんだから強いのは当たり前や。」
「そうそう。ポムは焦らなくていいんだよ。」
ドロンさんとエレナさんが僕の肩に手を置いてそう言ってくれる。
「でも、わたくし達もそろそろクラスチェンジが出来るかもしれないわね。」
「そうですね。その時は神殿に赴く必要がありますね。」
「クラスチェンジ?」
僕が首を傾げるとミネアさんが説明してくれる。
「今のわたくしたちのジョブは基本ジョブなのです。戦士・剣士・魔法使い・僧侶・格闘家・ハンターがそれにあたります。」
「その基本ジョブを一定数極めると次の上級ジョブにクラスチェンジが出来るんだ。」
アランさんも話に加わる。
「上級ジョブは、戦士なら重戦士、剣士なら騎士、魔法使いなら魔導士、僧侶なら僧兵、格闘家ならモンク、ハンターなら忍になるわね。」
「へえ・・・。」
「まあ、ポムさんはまだまだその域には達していないから修行あるのみね。」
そう言ってミネアさんは立ち上がる。
「さて、休憩はこれくらいにしてみんなそろそろ出発するわよ。」
こうして、王都への旅はもう少し続くのだった。
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