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第三章
51話
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「・・・終わったのか?」
僕は黒焦げたゴブリンキングを見つめる。
「・・・ああ、終わったな。」
アルスはゴブリンキングの首に大剣を振り下ろし、首を落とす。
「他のゴブリンは逃げたみたいですね・・・。」
ソーニャが森の奥を見つめる。
「・・・どうするんだ、ショウマ?」
「この奥は魔王の領土だ。下手に追いかけて魔族を刺激したらそれこそ大きな被害になる。」
「そうだな・・・。」
僕はナイフを鞘に納めると皆を見渡す。
「本陣に戻ろう。被害状況を確認したい。」
「わかった。お前たちも動けるか?」
アルスが受験者に声をかける。
「・・・大丈夫だ。」
受験者の代表が答える。
僕達は本陣に向けて歩き出す。
「今回のゴブリン襲撃による被害は最低限にとどまりました。」
本陣に戻るとソーマさんが説明してくれる。
ゴブリンの襲撃による被害は受験者と監督を務めていた冒険者共に出てはいないということだ。
ただ、負傷者は多数出ているとのことだ。
「さらに、今回のゴブリンの襲撃を受けたことにより受験者の中には今回の試験を辞退したいという者たちが出てきています。」
「それは仕方ないよね・・・。」
今回の襲撃は受験者たちにトラウマを植え付ける結果となってしまった。
「わかった・・・。辞退したいという受験者の申し出は受け入れよう。そして、残った人たちで試験を再開。」
「・・・わかりました。」
しかし、試験が行われることはなかった。
理由は単純で多くの辞退者が出たためだ。
そして、残ったのは25名の受験者のみだった。
「まずは、残ってくれたことに感謝をします。」
受験者の前で僕は言う。
「さて、今回のゴブリンの襲撃を受けて君達は生き残った。しかし、冒険者を続けて行くにあたって今回のような危険なことがこれから何度もあるだろう。」
僕の言葉を受けて数名の受験者から緊張した空気を感じる。
「だけど、君達はこれからの半年で強くなる。僕は君達に期待している。」
受験者から拍手が聞こえてくる。
こうして、訓練校第一期生25名の入学が決まったのだった。
「・・・しかし、今回のゴブリンたちの襲撃は妙でしたね。」
「そうだね。」
今回のゴブリンの大群は突然湧いてきたとのことだった。
「あの森の中には小さなゴブリンの群れしかいなかったはずだったのですが・・・。」
試験場となっていた森には5匹~10匹程度の群れが10グループ程度ほどしか確認されていなかった。
しかし、襲撃してきたゴブリンの群れは少なく見積もっても300匹はいた。
しかも、それを率いていたゴブリンキングが普通ではない。
「ゴブリンメイジが進化したゴブリンキングかもしれない。」
「それにしては魔力が強すぎた。」
ゴブリンは他種族の雌から生まれる。
その雌から魔力を受け継いだゴブリンが時間をかけてゴブリンメイジに進化する。
しかし、ゴブリンメイジの魔力は成長したとしても下級魔法使い程度にしか成長しない。
それは、ゴブリンキングも同じだ。
「あのゴブリンキングの魔力は少なくてもアルスの魔力よりも強かったことになる。」
「彼も俺ぐらいには魔力が高かったですからね。」
アルスの魔力は普通の獣人に比べるとかなり高い。
少なくても彼の一撃を受けて無傷なのはおかしい。
「・・・これは思ったよりも根が深い問題なのかもしれないな・・・。」
「ええ・・・。女王様に報告した方がよろしいかもしれません。」
今回の騒動の背後には何かある・・・そう思い僕は警戒するのだった。
僕は黒焦げたゴブリンキングを見つめる。
「・・・ああ、終わったな。」
アルスはゴブリンキングの首に大剣を振り下ろし、首を落とす。
「他のゴブリンは逃げたみたいですね・・・。」
ソーニャが森の奥を見つめる。
「・・・どうするんだ、ショウマ?」
「この奥は魔王の領土だ。下手に追いかけて魔族を刺激したらそれこそ大きな被害になる。」
「そうだな・・・。」
僕はナイフを鞘に納めると皆を見渡す。
「本陣に戻ろう。被害状況を確認したい。」
「わかった。お前たちも動けるか?」
アルスが受験者に声をかける。
「・・・大丈夫だ。」
受験者の代表が答える。
僕達は本陣に向けて歩き出す。
「今回のゴブリン襲撃による被害は最低限にとどまりました。」
本陣に戻るとソーマさんが説明してくれる。
ゴブリンの襲撃による被害は受験者と監督を務めていた冒険者共に出てはいないということだ。
ただ、負傷者は多数出ているとのことだ。
「さらに、今回のゴブリンの襲撃を受けたことにより受験者の中には今回の試験を辞退したいという者たちが出てきています。」
「それは仕方ないよね・・・。」
今回の襲撃は受験者たちにトラウマを植え付ける結果となってしまった。
「わかった・・・。辞退したいという受験者の申し出は受け入れよう。そして、残った人たちで試験を再開。」
「・・・わかりました。」
しかし、試験が行われることはなかった。
理由は単純で多くの辞退者が出たためだ。
そして、残ったのは25名の受験者のみだった。
「まずは、残ってくれたことに感謝をします。」
受験者の前で僕は言う。
「さて、今回のゴブリンの襲撃を受けて君達は生き残った。しかし、冒険者を続けて行くにあたって今回のような危険なことがこれから何度もあるだろう。」
僕の言葉を受けて数名の受験者から緊張した空気を感じる。
「だけど、君達はこれからの半年で強くなる。僕は君達に期待している。」
受験者から拍手が聞こえてくる。
こうして、訓練校第一期生25名の入学が決まったのだった。
「・・・しかし、今回のゴブリンたちの襲撃は妙でしたね。」
「そうだね。」
今回のゴブリンの大群は突然湧いてきたとのことだった。
「あの森の中には小さなゴブリンの群れしかいなかったはずだったのですが・・・。」
試験場となっていた森には5匹~10匹程度の群れが10グループ程度ほどしか確認されていなかった。
しかし、襲撃してきたゴブリンの群れは少なく見積もっても300匹はいた。
しかも、それを率いていたゴブリンキングが普通ではない。
「ゴブリンメイジが進化したゴブリンキングかもしれない。」
「それにしては魔力が強すぎた。」
ゴブリンは他種族の雌から生まれる。
その雌から魔力を受け継いだゴブリンが時間をかけてゴブリンメイジに進化する。
しかし、ゴブリンメイジの魔力は成長したとしても下級魔法使い程度にしか成長しない。
それは、ゴブリンキングも同じだ。
「あのゴブリンキングの魔力は少なくてもアルスの魔力よりも強かったことになる。」
「彼も俺ぐらいには魔力が高かったですからね。」
アルスの魔力は普通の獣人に比べるとかなり高い。
少なくても彼の一撃を受けて無傷なのはおかしい。
「・・・これは思ったよりも根が深い問題なのかもしれないな・・・。」
「ええ・・・。女王様に報告した方がよろしいかもしれません。」
今回の騒動の背後には何かある・・・そう思い僕は警戒するのだった。
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