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勇者 外伝
外伝 1話
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正真を見送ってから俺達はそれぞれ訓練に励んだ。
「はあ!」
俺は剣を振るうが簡単に受け止められてしまう。
「ふん!」
受け止められた剣は弾かれて俺は体勢を崩す。
「くっ・・・。」
体勢を崩した俺に剣先が付きつけられた。
「ショウゴ様の剣はまっすぐ過ぎるのです。それでは、相手に動きを読まれてしまいますよ?」
「・・・わかりました。」
俺はもう一度剣を構える。
「良い構えです。数日でここまで上達するとはさすが、勇者様です。」
「貴方の教え方が上手いんだよ、ダグラス。」
この数日、ヴァルコイネンの騎士団長でもあるダグラスに稽古をつけてもらっていた。
俺の魔法適性は光で適性武器は剣だった。
そのため、俺は毎日のようにダグラスと共に剣を交える。
「では、もう一本いきましょう。」
「ああ!」
俺は気合を入れて剣を振るう。
「お疲れ様、正悟兄さん。」
地面に大の字で寝ていると美玖が声を掛けてきた。
「美玖か・・・。」
「正悟兄さんがこんな風に寝ているところを見るの、初めてかも。」
「そうか?」
俺は起き上がる。
「そうだよ。いつもきっちりしている正悟兄さんでもこんな風に寝転がることあるんだなぁって・・・。」
「俺だって疲れた時ぐらいはこうするさ。」
「そうだね。」
そう言って美玖は俺の隣に座る。
「・・・正真兄さん、もうシニネン王国に着いたかな?」
「・・・さあな。」
美玖はここにはいない正真のことを言う。
俺の弟の正真は破魔魔法と言われるこの世界では忌み嫌われている銀の魔女と同じ力に目覚めてしまった。
そして、俺達の安全のためこの国を出ることになった。
「きっと大丈夫だ。アイツは強い奴だ。」
「でも、外には危険な魔物がいっぱいいるって話だよ?今日の授業でやったの。」
どうやら、美玖はその授業を聞いて心配になったみたいだ。
「私達にもっと力があれば正真兄さんも出て行かずに済んだのかな?」
「・・・そうかもな。」
ヴァルコイネンは四大大国に囲まれた小国だった。
その中でも北のポライネン帝国という国とは因縁が深い。
その国の存在があったため正真はこの国を出ないといけなかったのだから・・・。
「だからこそ、俺達は強くならないとな。そして、もう一度家族みんなで暮らすんだ。」
「そうだね・・・。私、もっと強くなる!強くなって皆を守れるようになる!」
どうやら美玖は覚悟を決めたようだ。
「私、魔法の練習してくる!」
そう言って美玖は王城に走っていった。
「・・・俺もいつまでも寝ていられないな。」
俺は上体を起こして模造刀握る。
「待っていろよ、正真。絶対に迎えに行ってやるからな。」
俺は遠くにいる弟に誓うのだった。
「はあ!」
俺は剣を振るうが簡単に受け止められてしまう。
「ふん!」
受け止められた剣は弾かれて俺は体勢を崩す。
「くっ・・・。」
体勢を崩した俺に剣先が付きつけられた。
「ショウゴ様の剣はまっすぐ過ぎるのです。それでは、相手に動きを読まれてしまいますよ?」
「・・・わかりました。」
俺はもう一度剣を構える。
「良い構えです。数日でここまで上達するとはさすが、勇者様です。」
「貴方の教え方が上手いんだよ、ダグラス。」
この数日、ヴァルコイネンの騎士団長でもあるダグラスに稽古をつけてもらっていた。
俺の魔法適性は光で適性武器は剣だった。
そのため、俺は毎日のようにダグラスと共に剣を交える。
「では、もう一本いきましょう。」
「ああ!」
俺は気合を入れて剣を振るう。
「お疲れ様、正悟兄さん。」
地面に大の字で寝ていると美玖が声を掛けてきた。
「美玖か・・・。」
「正悟兄さんがこんな風に寝ているところを見るの、初めてかも。」
「そうか?」
俺は起き上がる。
「そうだよ。いつもきっちりしている正悟兄さんでもこんな風に寝転がることあるんだなぁって・・・。」
「俺だって疲れた時ぐらいはこうするさ。」
「そうだね。」
そう言って美玖は俺の隣に座る。
「・・・正真兄さん、もうシニネン王国に着いたかな?」
「・・・さあな。」
美玖はここにはいない正真のことを言う。
俺の弟の正真は破魔魔法と言われるこの世界では忌み嫌われている銀の魔女と同じ力に目覚めてしまった。
そして、俺達の安全のためこの国を出ることになった。
「きっと大丈夫だ。アイツは強い奴だ。」
「でも、外には危険な魔物がいっぱいいるって話だよ?今日の授業でやったの。」
どうやら、美玖はその授業を聞いて心配になったみたいだ。
「私達にもっと力があれば正真兄さんも出て行かずに済んだのかな?」
「・・・そうかもな。」
ヴァルコイネンは四大大国に囲まれた小国だった。
その中でも北のポライネン帝国という国とは因縁が深い。
その国の存在があったため正真はこの国を出ないといけなかったのだから・・・。
「だからこそ、俺達は強くならないとな。そして、もう一度家族みんなで暮らすんだ。」
「そうだね・・・。私、もっと強くなる!強くなって皆を守れるようになる!」
どうやら美玖は覚悟を決めたようだ。
「私、魔法の練習してくる!」
そう言って美玖は王城に走っていった。
「・・・俺もいつまでも寝ていられないな。」
俺は上体を起こして模造刀握る。
「待っていろよ、正真。絶対に迎えに行ってやるからな。」
俺は遠くにいる弟に誓うのだった。
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