悪役令嬢な眠り姫は王子のキスで目を覚ます

永江寧々

文字の大きさ
11 / 44

水も滴る眠り姫

しおりを挟む


「気分がいいですわ。こんなにも晴れ晴れした気分は四歳以来ですわね」

 わざわざ自分からマリエットに絡む必要のない日々は充実したもので、最近のティファニーは清々しさに心満たされていた。
 スキップでもしようかと出来ない行動を想像しながら歩いているとクスクスとどこからか笑い声が聞こえてきた。

「お茶会でもしていますの?」

 空は黄昏に染まりつつあり、お茶会ならもう解散している時間帯のはず。
 空が黄昏に染まっても話すのは下品といわれ、空が染まる前に帰るのが暗黙のルール。だが笑い声は確かに聞こえた。

「一体誰がまだ残っ……キャアッ!」

 バシャッ

 何が起こったのかわからなかった。

 何故髪から水が滴るのか。
 何故全身が濡れているのか。

 笑い声は大きくなり、そして去っていく。

「マリエット……」

 笑い声はマリエットのものではない。だが、誰がこんな事をしたのか、命じたのかは考えずともわかる。あの目が大人しく王子が戻ってくるのを待つ女の目であるはずがないのだ。
 ここ数日、何のアクションもなかったため木を抜いていた。

「やられた」

 そう思った時には既に遅く、頭から水をかぶる事となった。

「見世物ではありませんわよ!」

 だが泣いたりはしない。
 見ている者はいたが誰一人として『大丈夫?』の言葉はかけない。それぐらいティファニーは嫌われているのだ。ましてや、水をかけた相手を見ていたのであれば手を貸そうとも思わないだろう。
 同情する者、ざまあみろと嘲笑う者とバラバラだが、そのどっちの者にもティファニーは言い放った。
 いつだってそそくさと逃げていく弱い者達を友達にしようなどと思わない。あんな者達を友達にするぐらいなら一人でいる方がいいと下は向かず前を向いて歩き出した。

「水浴びには早いんじゃねぇの?」
「おいやめろって。噛みつかれるぞ」
「たかが伯爵令嬢に何が出来るってんだよ。お前も言ってやれ」
「まあいい気味だけどな」

 耳障りな笑い声と言葉に傷ついたりはしない。相手が誰であろうと陳腐な言葉に傷付くような弱い生き方はしていない。いつだって嫌われる勇気と覚悟を持って生きてきた。その覚悟がなければ悪役令嬢を演じるのはムリだったから。そこだけは両親に感謝していた。

「……酷い顔……」

 トイレに入って鏡を見れば自分でも呆れるほど酷い顔をしていた。
 朝は完璧だった縦ロールは伸びたバネのように緩くなり、化粧は落ちて顔を汚している。落ちたマスカラが泣いた痕のようでそのまま水で顔を洗ってメイクを落とした。

「貧相な顔ですわね、あなた」

 姉二人と違って何の特徴もない薄っぺらい顔。メイクをしなければとてもじゃないが悪役令嬢など出来ない。
 自分が姉達のように美しければもっと違った人生だっただろうかと神に問いたくなった。

「公爵令嬢の悪役令嬢ならこんな目に遭わされなかったのに」

 貴族の集まる学校で伯爵の地位は微妙なもので上には立てない。けして低い地位ではないが、それはあくまでも一般市民から見たものであって貴族の中では中途半端だった。だから威張り散らして歩いてみても怖がる者は少なく、さっきの男達のように嘲笑う者がほとんど。

「あなたは強いのよ、ティファニー。悪役令嬢に涙は似合いませんわ」

 薄っぺらい顔を睨み付けながら暗示のように呟くと大きく息を吐き出して気合を入れれば外へと歩き出す。

「……なんて低レベルな……」

 鞄を取りに教室に戻れば鞄の中身は外にぶちまけられ、代わりにお菓子のゴミが詰め込まれていた。

「バカバカしい」

 あまりに低俗すぎるやり方にマリエットの指示ではないような気がしながらも実行犯はマリエット関係者である事に間違いないと確信する。

「これが王子を取られた仕返しですの? プライドもなにもあったもんじゃありませんわね」

 もしマリエットであるなら公爵令嬢としてのプライドを持つべきだとティファニーは思う。こんな事をしたのがバレでもすればコンラッドはますますマリエットを嫌うだろう。それはティファニーとしても面白くない。
 十年間、自分の人生を犠牲にして尽くしてきたというのに自分から作ったわけではない王子との関係を疑われ罵倒され、父親にまで手を上げられたのでは黙っていられない。
 今更過去の十年を取り戻す事は出来ないが、イイ気になっていたマリエットをどん底に落とすぐらいはやってやると決めた。だからコンラッドに嫌われている事がすぐにわかってはいけない。徐々に、徐々に……

「お母様に何て言えばいいのかしら……」

 濡れたまま帰って見つかるのが母親だけならまだいい。姉や父に見つかれば何を言われるかわからない。姉はいつだって味方にはなってくれない。
 ティファニーが地味なのは努力が足りないからだといつも口うるさく言う。そのくせ化粧をすれば『濃すぎる』と言い、縦ロールをすれば『ダサい』と言う。だからティファニーはいつしか姉達を避けるようになった。

「はあ……あんなに幼稚だったとは思ってもいませんでしたわ」

 幼稚でなければヒロインを目指すなど考えつくはずもないし、それを十五になった今でも願い続けるはずがない。
 背が高く美人であるが故に中身の事は忘れていたが、マリエットはもともと幼稚な人間だったと今思い出した。

「……最悪ですわ」

 取り繕ってきたものが全て剥がれ落ちた気がして嫌だった。

鞄をゴミ箱の上で逆さにしてお菓子の袋を捨てれば床にばらまかれている教科書を拾って一冊ずつ埃を落としてから鞄にしまう。
黄昏に染まりかけていた空はすっかり黄昏に染まり、あっという間に黒を纏い始める。暗くなる前に帰らなければと思うが、意外にも精神にキているティファニーは立ち上がる事が出来なかった。
その場にしゃがみ込んだまま大きな溜息を吐き出して膝に顔を埋める。

 泣かない。泣くのは弱虫の行為であって悪役令嬢には許されない。だが、本気で悪役令嬢になりたいわけではない。
 いつまで悪役令嬢を続ければいいのか、また不安に襲われる。

コンラッドがマリエットを好きにならないのなら結婚は?
マリエットが次にターゲットとして選ぶ相手は?
 王子と手を組むといってもどこまで許される?

 卒業と同時に結婚したいマリエットにとってコンラッドは逃がせない相手。何がなんでも手に入れようと躍起になるだろう。それをどこまで相手に出来るか、答えのない疑問に自信が薄れていく。

「ここにいたのか」

 聞き慣れた声に顔を上げると同時に肩が暖かいものに包まれる。

「濡れたままでは風邪をひくぞ。水遊びにはまだ早いだろ」

 コンラッドが笑いかける。

「今日は暑かったものですから」
「誘ってくれれば俺も汗を流せたのに」
「次はお誘いしますわ」

 何も聞いてこない事がありがたかった。
傍にしゃがんで筆箱を拾い、鞄の中に入れてカチッと音を立てて留め具を固定する。

「ティファニー?」

 声を聞くだけで忌々しいと思う相手の影が床に見えるもティファニーは顔を上げなかった。

「どうしたの? ビショ濡れじゃない!」
「今から医務室へ連れて行く所だ」
「私が連れて行きます!」

 白々しい驚き方に目を閉じるも急に身体が重力に逆らって地面から足が離れた事に目を見開くとコンラッドに抱えられていた。
 慌てて手を伸ばすマリエットから守るように遠ざけると首を振った。

「俺が連れて行く」
「コンラッド様のお手を煩わせるわけにはいきません。私が着替えさせてそのまま送っていきますので」
「必要ない。お前は帰れ」
「ですがコンラッド様!」

 煩わせるという物言いが気に入らなかったコンラッドは素っ気ない言い方で突き放した。ティファニーとしてはもう少し優しくしてやってほしいのだが、今は口を開かない事にして経緯を見守る。

「お前がずぶ濡れになった時は俺の手を煩わせずに済むようお前の取巻きに任せてやるから安心しろ」

 コンラッドの言葉にはティファニーも目を見開いた。さすがに酷いのではないかと思い、視線を向ければマリエットは目を見開いたまま一点を見つめていた。ショックを受けているのだろう。
 じわりと浮かぶ涙はきっと嘘ではなく本物。そのまま走り去っていくのを見れば少し可哀相に思えた。

「もういいですわ。下ろしてくださいませ」
「濡れたまま歩くと風邪をひく」
「抱かれて行っても同じですわ!」
「いいからジッとしてろ」

 少し強めの言い方に黙るとそのまま静かに医務室まで運ばれた。

「制服のサイズは? Sか?」
「ええ」
「華奢だからな。もう少し食ったらどうだ?」
「少食ですの」
「ヒロインでもないのに気取る必要ないだろう」

 気取っているつもりはない。食事を楽しいと思ったことがないためいつしか苦痛と感じ、食事に興味を持たなくなった。その結果、メリハリのない身体になった。

「着替え手伝おうか?」
「カーテンを開けたら目を潰しますわよ」
「濡れて脱ぎにくいだろ?」
「いいえ」
「脱がせるの上手いんだ」
「結構です」

 さすが遊び人と嫌味の一つでも言いたくなるような言葉をサラッと言ってしまう相手に呆れながら断り続けると静かになった。
 張り付く服の気持ち悪さに眉を寄せながら脱ぎ捨てると隙間から入ってきた服を受け取って着替える。

「下着も脱いだらどうだ?」
「デリカシーのない男は嫌いですの」
「親切心のつもりだ」
「大きなお世話ですわ」

 正直下着も脱ぎ捨てたかったが、さすがに学校で下着を捨てていくわけにもいかず悩んでいた。

「脱がないと制服が濡れるぞ」

 実際制服の上が濡れ始めているのを感じる。馬車の中では立っていられない。座ったらスカートが濡れてしまう。濡れた部分だけ掴んで歩くのもおかしい。家族に怪しまれるに決まっている。

「脱いだか?」
「お黙りあそばせ」

 いちいち確認するなと冷たく言い放つと下着を外して思いきり絞って鞄に詰めた。
 異常な違和感はあるが制服は濡れずに済む。

「それよりあなたも着替えられてはいかがです? わたくしを抱えて濡れてしまったのでは?」
「俺もカーテンの中で着替えたいね」
「わたくしの後でどうぞ」
「ここで脱いでもかまわないが」
「ぶっ飛ばしますわよ」

 冗談だと笑うコンラッドがどこまで冗談で言っているのかわからずカーテンの向こうでティファニーは思いきり嫌そうな顔を向けていた。

「帰りますわ」
「少し休め」
「帰って休みますから大丈夫ですわ!」
「いいから」

 カーテンを開けて帰ろうとするティファニーの腕を掴んで引き留めたコンラッドはそのまま腕を引いて強制的にベッドに座らせる。
 化粧が落ちてしまっている事を忘れていたティファニーは今更ながら顔を隠そうとするもコンラッドは顎に指を当てて上げさせた。

「レディのこういう姿は男性は見るべきではありませんのよ」

 地味すぎる顔を見られたくないと顔を背けようとするも許されず

「君は化粧なんかしない方がいい」

 ティファニーはたまに「本当の自分を見てくれる人がいたら嬉しい」と思っていたが、素顔を褒められた今、嬉しい言葉とは思えなかった。
 何故だろう? 自分に問いかけてもわからない。

「毎朝時間をかけて化粧をしているレディに向かって化粧が無駄という言い方は気に入りませんわね」
「それは悪い。だが事実だ。化粧しない方が君はキレイだ」

 笑っていいのか泣いていいのかわからず変な笑いが出そうで一度目を閉じた。二~三回首を振って気持ちを整え目を開けるとかなりの距離にコンラッドの顔があった。

「キレイだ」

 囁くコンラッドからティファニーは目を逸らさず、赤くなるか焦るかの想像をしていたコンラッドにとって意外な状況で、二人だけの静かな空間で見つめ合う男女ともなればキスしないわけにいかないと顔を近付け唇を重ねた。
 三秒ほどで唇を離すとティファニーはそのままコンラッドの胸に顔を埋める。

「ははっ、照れてるのか?」

 赤くなった顔でも見てやろうと笑いながら顔を覗き込むと笑顔のまま固まった。

「嘘だろ……」

 照れる照れないの次元ではなく、ティファニーは目を閉じ寝息を立てていた。たぶん唇が重なった瞬間にはもう意識はなかったのだろう。
 抵抗しない時点でおかしいと気付くべきだったと今回のキスにロマンを感じた自分を恥じた。

「……ったく。困った眠り姫だな」

 こんな時でなければ大人しく抱きしめる事さえ許さない相手を抱きしめ、暫くしてからベッドに寝かせた。

しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢の末路

ラプラス
恋愛
政略結婚ではあったけれど、夫を愛していたのは本当。でも、もう疲れてしまった。 だから…いいわよね、あなた?

【完結】財務大臣が『経済の話だけ』と毎日訪ねてきます。婚約破棄後、前世の経営知識で辺境を改革したら、こんな溺愛が始まりました

チャビューヘ
恋愛
三度目の婚約破棄で、ようやく自由を手に入れた。 王太子から「冷酷で心がない」と糾弾され、大広間で婚約を破棄されたエリナ。しかし彼女は泣かない。なぜなら、これは三度目のループだから。前世は過労死した41歳の経営コンサル。一周目は泣き崩れ、二周目は慌てふためいた。でも三周目の今回は違う。「ありがとうございます、殿下。これで自由になれます」──優雅に微笑み、誰も予想しない行動に出る。 エリナが選んだのは、誰も欲しがらない辺境の荒れ地。人口わずか4500人、干ばつで荒廃した最悪の土地を、金貨100枚で買い取った。貴族たちは嘲笑う。「追放された令嬢が、荒れ地で野垂れ死にするだけだ」と。 だが、彼らは知らない。エリナが前世で培った、経営コンサルタントとしての圧倒的な知識を。三圃式農業、ブランド戦略、人材採用術、物流システム──現代日本の経営ノウハウを、中世ファンタジー世界で全力展開。わずか半年で領地は緑に変わり、住民たちは希望を取り戻す。一年後には人口は倍増、財政は奇跡の黒字化。「辺境の奇跡」として王国中で噂になり始めた。 そして現れたのが、王国一の冷徹さで知られる財務大臣、カイル・ヴェルナー。氷のような視線、容赦ない数字の追及。貴族たちが震え上がる彼が、なぜか月に一度の「定期視察」を提案してくる。そして月一が週一になり、やがて──「経済政策の話がしたいだけです」という言い訳とともに、毎日のように訪ねてくるようになった。 夜遅くまで経済理論を語り合い、気づけば星空の下で二人きり。「あなたは、何者なんだ」と問う彼の瞳には、もはや氷の冷たさはない。部下たちは囁く。「閣下、またフェルゼン領ですか」。本人は「重要案件だ」と言い張るが、その頬は微かに赤い。 一方、エリナを捨てた元婚約者の王太子リオンは、彼女の成功を知って後悔に苛まれる。「俺は…取り返しのつかないことを」。かつてエリナを馬鹿にした貴族たちも掌を返し、継母は「戻ってきて」と懇願する。だがエリナは冷静に微笑むだけ。「もう、過去のことです」。ざまあみろ、ではなく──もっと前を向いている。 知的で戦略的な領地経営。冷徹な財務大臣の不器用な溺愛。そして、自分を捨てた者たちへの圧倒的な「ざまぁ」。三周目だからこそ完璧に描ける、逆転と成功の物語。 経済政策で国を変え、本物の愛を見つける──これは、消去法で選ばれただけの婚約者が、自らの知恵と努力で勝ち取った、最高の人生逆転ストーリー。

悪役令嬢のビフォーアフター

すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。 腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ! とりあえずダイエットしなきゃ! そんな中、 あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・ そんな私に新たに出会いが!! 婚約者さん何気に嫉妬してない?

旦那様、離婚しましょう ~私は冒険者になるのでご心配なくっ~

榎夜
恋愛
私と旦那様は白い結婚だ。体の関係どころか手を繋ぐ事もしたことがない。 ある日突然、旦那の子供を身籠ったという女性に離婚を要求された。 別に構いませんが......じゃあ、冒険者にでもなろうかしら? ー全50話ー

[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜

桐生桜月姫
恋愛
 シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。  だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎  本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎ 〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜 夕方6時に毎日予約更新です。 1話あたり超短いです。 毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。

【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。

猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で―― 私の願いは一瞬にして踏みにじられました。 母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、 婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。 「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」 まさか――あの優しい彼が? そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。 子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。 でも、私には、味方など誰もいませんでした。 ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。 白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。 「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」 やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。 それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、 冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。 没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。 これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。 ※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ ※わんこが繋ぐ恋物語です ※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ

【完結】悪役令嬢だったみたいなので婚約から回避してみた

22時完結
恋愛
春風に彩られた王国で、名門貴族ロゼリア家の娘ナタリアは、ある日見た悪夢によって人生が一変する。夢の中、彼女は「悪役令嬢」として婚約を破棄され、王国から追放される未来を目撃する。それを避けるため、彼女は最愛の王太子アレクサンダーから距離を置き、自らを守ろうとするが、彼の深い愛と執着が彼女の運命を変えていく。

悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!

たぬきち25番
恋愛
 気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡ ※マルチエンディングです!! コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m 2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。 楽しんで頂けると幸いです。 ※他サイト様にも掲載中です

処理中です...