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帰還
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もう三日も雨が降り続いている。洗濯を干すこともできない。風呂場で干して乾かしてはいるが、どうにも匂いが気になる。室内干しは楽だが、アーデルは寒い日でも外に干すのが好きだった。沸かしてくれた湯を水を張った桶に足してくれるラビのおかげでアーデルは寒い日でも一度も洗濯を嫌だと思った事はない。すっかり寒くなくなったというのに雨が気持ちの良い外干しの邪魔をする。それだけがここ数日の不満。
だが、今日のアーデルは機嫌が良い。かれこれ三時間もドアの外の軒下に立ち続けているにもかかわらず笑顔だった。
「もう少し時間がかかるかしら?」
もう何度目の言葉だろうか。朝からずっとそう呟く心は未だドキドキしている。
三日前、ラビから手紙が届いた。いつもどおりの内容だろうかと開けると今度はしっかりと文章が書かれていた。慌ててソファーに腰掛けて手紙に目を通すとハッキリこう書かれていた。
「ようやく戦争が終わりました。長い間、一人にしてしまってすみません。二十一日頃に到着すると思います。出迎えてください。お願いします」
今日がその二十一日。もしかするとそれより早く到着するのではないかと思って昨日もずっと窓の外を眺めていたのだが、帰ってはこなかった。二十一日と言っていたのだから早まるはずがないと自分を叱りつけて今日を待った。
朝からずっと落ち着かない。食事も喉を通らなかった。楽しみで食事が喉を通らないなど初めての経験。浮かれすぎている自分が少し恥ずかしくなるが、隠せないほどの感情が込み上げている。
ラビが出発してから二ヶ月半が経った。何年も続く戦争がある中で二ヶ月半で終わる戦争はちょっとした攻防戦のようなものだったのかもしれない。それでも命をかけ、散らす者がいる以上はそれも戦争だとアーデルは思う。
剣を握り、必死に戦った。ラビもそうだ。死神と言えど無敵ではない。彼も必死に戦っていたはずだ。深手を追っていなければいいがと心配はあるが、今は無事に帰ってきてくれればそれでいいと祈るために組んだ手が三時間前から離れていない。
「晴れていたらもっと良かったのに」
せっかくの帰還日。晴れた空の下を帰ってきてほしかった。だが、そう上手くはいかない。冬が終わったといえど雨が冷たいことに変わりない。悔しいことにアーデルは傘を持っていなかった。ルスは滅多に雨が降らないため傘を持っていなかったのだ。結婚してここに引っ越してきてから一度も雨が降らなかったため傘を用意しなければという考えに至らなかった。だから帰ってきたラビにさしてやる傘がない。
「ラビ王子!!」
遠くから聞こえる馬の足音。見覚えのある馬と見間違えるはずのない男の姿。まだ遠いのにアーデルはすぐにでも駆け出したくなった。
ラビもアーデルの姿に気付いたのか、馬の速度が速まる。ぬかるんだ地面を駆け、泥水を飛ばし、家の前に着くまであっという間だった。
馬が停まり、そのまま手綱をどこかに結ぶこともせずに駆け寄り、アーデルもそれに引かれるように階段を降りて駆け寄った。何も言わずに抱き合い、互いに力一杯抱きしめる。
「おかえりなさいませ。ご無事で何よりです」
「ただいま戻りました。長い間、一人にしてしまってごめんなさい」
「ずっと、この瞬間を心待ちにしておりました」
「僕もです。戦場でもあなたの事ばかり考えていましたから」
空からどれだけ雨が降り注ごうと二人は離れない。久しぶりの相手の温もり、匂いを感じると離れるのが惜しくてならない。
アーデルから香る良い匂いを感じるラビとは反対にアーデルはラビから血の匂いをうっすらと感じた。その瞬間、勢いよく身体を引いて顔を上げたアーデルにラビを驚く。
「お怪我はありませんか!?」
「え!? あ、ありません! 無傷です!」
返り血ということかと安堵したものの、もう一度抱きつく勇気はなかった。突然だったため驚きに身体が固まっているラビはさっきまで人を抱きしめていたことがわかる手の伸ばし方で、そこに身体を預ければ再び抱きしめてもらえるのだろうが、どうにも恥ずかしくて出来なかった。その代わり、伸ばされたままの手を握ってゆっくりと階段を上がっていく。
「あ、ちょっと待っててください」
今度はラビのほうから手を離して戻っていく。繋いでいないにもかかわらずそこから動かなかった愛馬の手綱を引いて小屋へと向かうその後ろをついて行こうか迷ったが、アーデルは先に家の中へと入っていった。
「お疲れ様。一緒に駆けてくれてありがとう。食事にしようか」
いつも戦争から戻ると馬を労わる事にしている。声をかけ、身体を洗い、食事をさせる。帰り道に市場に寄って買ってきた愛馬お気に入りの食事。それを食べ終わるまで見ているのが戦場帰りのラビのいつもの行動。早くアーデルの傍に行きたい気持ちはあれど、これを欠かすことはできない。
「美味かったか? 今日はゆっくりおやすみ」
満足げな顔をしているように見える馬の顔を撫でたらあとは小走りで家の中へと入っていく。剣を置いて、ローブと泥に塗れた靴を脱いでローブを干しに風呂場へ向かうと中にアーデルがいた。
「先にゆっくりお風呂に入ってください。お疲れでしょうし、風邪を引いては大変ですから」
「ぼ、僕は大丈夫です! 防水のローブを着ていましたから! アーデルこそ僕のせいで濡れてしまって。先にお風呂に入ってください!」
「私はそんなに濡れていませんから」
「雨に濡れたローブで抱きしめてしま──……って……濡れています…から……」
抱きしめたかった。ずっとその想像が頭を離れなかった。出発前に抱きしめたあの小さな身体、ぬくもり、匂いが全身から離れなくて。帰ったら一番に抱きしめると行動として決めていたにもかかわらず、相手を抱きしめた事を口にすると急に恥ずかしくなった。首から額に向かって真っ赤に染まっていく顔を見てアーデルが笑う。
「そ、それに僕は砂埃にまみれてしまったので先に入るとお湯が汚れます。アーデルが先に入ってください」
既に湯の用意をしてくれていたアーデルに頭を下げるも先に入りたくないと断るラビの言葉にアーデルがそれならと頷いた。相手のために用意した風呂に自分が先に入る事になってしまった情けなさに苦笑も出ない。ちゃんと家の中で待っていれば相手にすぐに入ってもらえたのにと自分の頬を殴りたくなった。
「いた」
ラビが風呂場を出ていってすぐ自分の頬を叩いた。思った以上に入ってしまった力は予想よりも痛くて思わず声が出た。
「かっこ悪い……」
せっかく戦場から帰ってきたばかりの相手を一番に癒す事もできず、冷えた身体を暖める手伝いもできないままソファーで待たせている。びっしょりと濡れてしまった服を脱いでロープに干す。ビバリーで買ったお気に入りの服を着て出迎えたのは失敗だった。この雨がまだ数日降り続くのであれば服に変な匂いがつくかもしれない。少し薄手であるため冬の間は着られなかった服がようやく着られるようになったのにと湯に浸かりながら服を見上げる。ストーブの熱でパリッと乾いてくれればいいのだが、期待はできない。
もっと妻らしい出迎えが出来ればよかった。こんなかっこ悪い感じではなく、もっとスマートに、完璧な妻として。帰還日の手紙が届いてから何度も頭の中で繰り返した行動は理想と現実の違いに落ち込むしかなかった。
だが、アーデルはそれよりも酷い事を思い出した。
「着替え……!」
着替えを取りに行かないまま服を脱いでしまったという大問題を。
着ていた服はびしょ濡れで、暖まった身体に通して服を取りに行ってまた着替えるのは愚行。かといってラビに着替えを取りに行かせるのはその愚行をさらに上回る愚行。どうすればいいのかと混乱するアーデルは茹で上がり、目を回すまで考え続けていた。
だが、今日のアーデルは機嫌が良い。かれこれ三時間もドアの外の軒下に立ち続けているにもかかわらず笑顔だった。
「もう少し時間がかかるかしら?」
もう何度目の言葉だろうか。朝からずっとそう呟く心は未だドキドキしている。
三日前、ラビから手紙が届いた。いつもどおりの内容だろうかと開けると今度はしっかりと文章が書かれていた。慌ててソファーに腰掛けて手紙に目を通すとハッキリこう書かれていた。
「ようやく戦争が終わりました。長い間、一人にしてしまってすみません。二十一日頃に到着すると思います。出迎えてください。お願いします」
今日がその二十一日。もしかするとそれより早く到着するのではないかと思って昨日もずっと窓の外を眺めていたのだが、帰ってはこなかった。二十一日と言っていたのだから早まるはずがないと自分を叱りつけて今日を待った。
朝からずっと落ち着かない。食事も喉を通らなかった。楽しみで食事が喉を通らないなど初めての経験。浮かれすぎている自分が少し恥ずかしくなるが、隠せないほどの感情が込み上げている。
ラビが出発してから二ヶ月半が経った。何年も続く戦争がある中で二ヶ月半で終わる戦争はちょっとした攻防戦のようなものだったのかもしれない。それでも命をかけ、散らす者がいる以上はそれも戦争だとアーデルは思う。
剣を握り、必死に戦った。ラビもそうだ。死神と言えど無敵ではない。彼も必死に戦っていたはずだ。深手を追っていなければいいがと心配はあるが、今は無事に帰ってきてくれればそれでいいと祈るために組んだ手が三時間前から離れていない。
「晴れていたらもっと良かったのに」
せっかくの帰還日。晴れた空の下を帰ってきてほしかった。だが、そう上手くはいかない。冬が終わったといえど雨が冷たいことに変わりない。悔しいことにアーデルは傘を持っていなかった。ルスは滅多に雨が降らないため傘を持っていなかったのだ。結婚してここに引っ越してきてから一度も雨が降らなかったため傘を用意しなければという考えに至らなかった。だから帰ってきたラビにさしてやる傘がない。
「ラビ王子!!」
遠くから聞こえる馬の足音。見覚えのある馬と見間違えるはずのない男の姿。まだ遠いのにアーデルはすぐにでも駆け出したくなった。
ラビもアーデルの姿に気付いたのか、馬の速度が速まる。ぬかるんだ地面を駆け、泥水を飛ばし、家の前に着くまであっという間だった。
馬が停まり、そのまま手綱をどこかに結ぶこともせずに駆け寄り、アーデルもそれに引かれるように階段を降りて駆け寄った。何も言わずに抱き合い、互いに力一杯抱きしめる。
「おかえりなさいませ。ご無事で何よりです」
「ただいま戻りました。長い間、一人にしてしまってごめんなさい」
「ずっと、この瞬間を心待ちにしておりました」
「僕もです。戦場でもあなたの事ばかり考えていましたから」
空からどれだけ雨が降り注ごうと二人は離れない。久しぶりの相手の温もり、匂いを感じると離れるのが惜しくてならない。
アーデルから香る良い匂いを感じるラビとは反対にアーデルはラビから血の匂いをうっすらと感じた。その瞬間、勢いよく身体を引いて顔を上げたアーデルにラビを驚く。
「お怪我はありませんか!?」
「え!? あ、ありません! 無傷です!」
返り血ということかと安堵したものの、もう一度抱きつく勇気はなかった。突然だったため驚きに身体が固まっているラビはさっきまで人を抱きしめていたことがわかる手の伸ばし方で、そこに身体を預ければ再び抱きしめてもらえるのだろうが、どうにも恥ずかしくて出来なかった。その代わり、伸ばされたままの手を握ってゆっくりと階段を上がっていく。
「あ、ちょっと待っててください」
今度はラビのほうから手を離して戻っていく。繋いでいないにもかかわらずそこから動かなかった愛馬の手綱を引いて小屋へと向かうその後ろをついて行こうか迷ったが、アーデルは先に家の中へと入っていった。
「お疲れ様。一緒に駆けてくれてありがとう。食事にしようか」
いつも戦争から戻ると馬を労わる事にしている。声をかけ、身体を洗い、食事をさせる。帰り道に市場に寄って買ってきた愛馬お気に入りの食事。それを食べ終わるまで見ているのが戦場帰りのラビのいつもの行動。早くアーデルの傍に行きたい気持ちはあれど、これを欠かすことはできない。
「美味かったか? 今日はゆっくりおやすみ」
満足げな顔をしているように見える馬の顔を撫でたらあとは小走りで家の中へと入っていく。剣を置いて、ローブと泥に塗れた靴を脱いでローブを干しに風呂場へ向かうと中にアーデルがいた。
「先にゆっくりお風呂に入ってください。お疲れでしょうし、風邪を引いては大変ですから」
「ぼ、僕は大丈夫です! 防水のローブを着ていましたから! アーデルこそ僕のせいで濡れてしまって。先にお風呂に入ってください!」
「私はそんなに濡れていませんから」
「雨に濡れたローブで抱きしめてしま──……って……濡れています…から……」
抱きしめたかった。ずっとその想像が頭を離れなかった。出発前に抱きしめたあの小さな身体、ぬくもり、匂いが全身から離れなくて。帰ったら一番に抱きしめると行動として決めていたにもかかわらず、相手を抱きしめた事を口にすると急に恥ずかしくなった。首から額に向かって真っ赤に染まっていく顔を見てアーデルが笑う。
「そ、それに僕は砂埃にまみれてしまったので先に入るとお湯が汚れます。アーデルが先に入ってください」
既に湯の用意をしてくれていたアーデルに頭を下げるも先に入りたくないと断るラビの言葉にアーデルがそれならと頷いた。相手のために用意した風呂に自分が先に入る事になってしまった情けなさに苦笑も出ない。ちゃんと家の中で待っていれば相手にすぐに入ってもらえたのにと自分の頬を殴りたくなった。
「いた」
ラビが風呂場を出ていってすぐ自分の頬を叩いた。思った以上に入ってしまった力は予想よりも痛くて思わず声が出た。
「かっこ悪い……」
せっかく戦場から帰ってきたばかりの相手を一番に癒す事もできず、冷えた身体を暖める手伝いもできないままソファーで待たせている。びっしょりと濡れてしまった服を脱いでロープに干す。ビバリーで買ったお気に入りの服を着て出迎えたのは失敗だった。この雨がまだ数日降り続くのであれば服に変な匂いがつくかもしれない。少し薄手であるため冬の間は着られなかった服がようやく着られるようになったのにと湯に浸かりながら服を見上げる。ストーブの熱でパリッと乾いてくれればいいのだが、期待はできない。
もっと妻らしい出迎えが出来ればよかった。こんなかっこ悪い感じではなく、もっとスマートに、完璧な妻として。帰還日の手紙が届いてから何度も頭の中で繰り返した行動は理想と現実の違いに落ち込むしかなかった。
だが、アーデルはそれよりも酷い事を思い出した。
「着替え……!」
着替えを取りに行かないまま服を脱いでしまったという大問題を。
着ていた服はびしょ濡れで、暖まった身体に通して服を取りに行ってまた着替えるのは愚行。かといってラビに着替えを取りに行かせるのはその愚行をさらに上回る愚行。どうすればいいのかと混乱するアーデルは茹で上がり、目を回すまで考え続けていた。
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