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愛してるの言葉
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二人は宿に帰って早速ケーキの箱を開けた。まずはラビが注文したアーデルの誕生日ケーキから。だが、二人はケーキを覗き込んで固まった。
「すごいケーキですね……」
「すごい、ですね」
注文したラビが驚いているのはケーキが自分が指差した物とは違う物だったから。あまりにも豪華すぎる繊細な装飾。誰かのケーキと間違えたのではないかと焦るが、ケーキにはちゃんとアーデルと書いてある。なぜこんなケーキになったのだろうと驚きを隠せないままケーキを見つめていたが、ハッとする。
『結婚して初めての誕生日か。若いねぇ』
『今回の旅行も僕のエゴでしかないんですけど、絶対に良い思い出にしたいんです。僕は、あまり良い夫として尽くせていないので誕生日だけは最高だったって笑ってほしいので』
『そんな大事な日に買うのがうちのケーキで大丈夫か? 他に高級なケーキ屋あるだろ?』
『色々見て回ったんですけど、ここのケーキが一番美味しそうなんです。妻はフルーツが好きなのでフルーツがたくさん乗ってるこのケーキにしようかと』
『よっしゃ、任せとけ。うちのケーキを選んでくれたからには後悔はさせねぇ』
味は保証するという意味で受け取っていたが、誕生日だと言ったからこんなに張り切ってくれたのだろうかと考えては焦る。ラビが選んだのはフルーツがたくさん乗った生クリームのケーキだった。だがこれはフルーツの宝石箱に見える。ケーキの縁をクリームで飾り、その真ん中にフルーツをこれでもかとこぼれそうなほど乗せている。上からかけられているシロップが固まって薄く膜が張ったような物が果物の瑞々しさをより一層引き立て、宝石箱に見えた。
「こんなにすごいケーキ、高かったのでは?」
ルスにいた頃はあまり値段など気にした事もなかったが、市場に行って自分で買い物するようになってからは値段を気にする事が増えた。買ってくれた相手に値段の話をするのは無粋だが、あまりにも豪華なフルーツケーキにアーデルも戸惑っていた。
「明日、店主にお礼を言いに行きます」
「はい」
食べなくともわかるその美味しさ。二人は十七本のロウソクを立てながら火祭りになると笑い、マッチでロウソクに火をつけた。願い事を心の中で唱えて一回で全て吹き消す。吐く息がなくなる寸前で最後の一本が消えると達成感に何度か大きく胸を上下させる。
「お誕生日おめでとうございます」
「ありがとうございます」
もう何度言われた言葉だろう。ハイデンに着く前から、今日に日付が変わってからずっと言われている。今日が終わるまで言うのだろうと思うと嬉しくて何度でも笑顔になる。
「僕が切り分けますね」
「あ、待ってください」
「どうしました?」
「このまま食べませんか?」
「直接って事ですか?」
「そうです。こうして──……」
食べようと宿から借りたフォークでアーデルが先にケーキを掬った。レストランで食べたデザートの味を忘れるほど瑞々しいフルーツに目を見開いて口を押さえる。ゼリーのようなプルプルとした膜がシロップを固めた物らしく、甘くて美味しい。
「ラビ皇子も早く食べてください! とっても美味しいですから!」
「は、はい!」
美味しいと舌鼓を打つアーデルに急かされながら口にしたケーキは上だけでなく中にもスライスされた果物がぎっしりと敷き詰められており、どこから食べても必ず口に果物が入る。歯応えある新鮮さと瑞々しさにラビも久しぶりにデザートを美味しいと感じた。
「あの三人はあの後どうなったのでしょう?」
「んー……」
レストランで見た三人のその後を気にするアーデルにラビはなんと答えようか迷っていた。あの二人をどうしたかは二人の態度次第だろうとラビは推測する。
「彼が一生かけて償うと土下座して許してもらうか、それとも婚約破棄を言い渡されるか……ですかね?」
テーブルを叩きはしたが、怒鳴り散らす事はしなかった女は怒りを抑える術を知っている。握ったフォークで女の手をテーブルに固定するぐらいは出来ただろうにそうしなかった。全ての処遇は二人から話を聞いてから、というつもりだったのだろう。
許されたとしても男は一生、彼女の奴隷と化すだろうし、許されなければ一ヶ月後に控えた結婚式のキャンセル費用は全て男が支払う事になるだろう。破局の場合それで済めばいいが、物理的に去勢される可能性もないわけではないだろう。彼女の鍛えられた拳と脚があれば服の上からでも簡単なはず。女がどういう判断を下したのかラビも気にならないわけではないが、知る術はない。どのみち男の人生は詰んだも同然。浮気なんかするからだと同情心も湧かないが、代わりに好奇心が湧いた。
美味しそうにケーキを頬張るアーデルを見て緊張しながらもラビが口を開いた。
「ぼ、僕が浮気をしたらアーデルはどうしますか?」
突然の問いかけにキョトンとするアーデルが何度も瞬きを繰り返す。突然どうしたと顔に書くもラビの顔に聞きたいと書いてあるのを見てクスッと笑って答えた。
「どうもしません」
その返事に今度はラビがキョトンとする。
「浮気は許される事ではありませんが、私達は政略結婚ですし別れるに別れられません」
「あ……」
政略結婚が故に、と言うアーデルに良い言葉を期待していたラビがショックを受ける。勝手に期待して勝手に傷ついている自分が悪いとわかっているのだが、別れないのは自分達を縛る理由があるからだと言われると辛かった。
今にもテーブルに突っ伏してしまいそうなラビを見てアーデルが皿の上にフォークを置いた。
「と言います」
「え?」
顔を上げたラビの目に映るのは少し曇った笑顔を浮かべるアーデル。
「実際は……泣いてしまうと思います。あなたが他の女性にほんの一瞬でも心を寄せた事に。だけど、あなたと過ごす日々が好きだから一回は許すのだと思います。あなたの土下座を見て……許す。惚れた弱味だと思います」
照れ笑いにも似た苦笑での回答にラビは胸が締め付けられる。ハッキリ言葉にしてくれるアーデルに感動し、思わずテーブルに手をついて勢いよく立ち上がった。
「絶対に浮気なんてしませんッ! 僕は何が起ころうとあなたを裏切ったりしないと誓います! 僕が触れたいのはアーデルだけですし、愛しているのもアーデルだけなんです! 他の女性を魅力的だと思った事は一度もなくて、やっぱりアーデルが一番だって女性を見る度に何度も何度も思──……って……」
驚いたような顔に変わった後、真っ赤に染まるアーデルに首を傾げるが、自分が言った言葉を思い出してラビの顔も赤く染まる。
「ご、ごめんなさい! すみません! 勢い余って言ってしまいました! あ、ああああ愛してるなんてまだ早かったのにごめんなさい!」
「そ、そんな事は、ありません! ふ、夫婦ですし、わ、私もそれぐらいの想いがありますから謝らないでください! と、とても嬉しいです!」
かぶりを振って俯くアーデルの髪が流れ、耳まで真っ赤な事に気付くとラビはたまらず手を伸ばして抱きしめた。
「ラ、ラビ皇子」
アーデルの身体が強張る。緊張しているのだろう。ラビも緊張している。それでも抱きしめずにはいられなかった。想いを伝えるのに言葉だけでは足りない。最近ずっとそうだった。アーデルに触れたいと思っては拳を握る事の繰り返し。何もないのに抱きしめるのは変だと自制してきた。でも今ならと抱きしめるも現状に心臓がおかしくなりそうだった。
「あ、愛しています、アーデル。あなたに会ったあの日から今日までずっと、僕はあなたの事で頭がいっぱいなんです。きっと、これからもそうだと思います。あなたと結婚できて良かったと、あなたが妻で良かったと思わない日はない。僕のような人間をちゃんと見てくれる優しいあなたを僕は愛しています」
ちゃんと伝えようと言葉にした最後、ラビは「あ……」と声を漏らした。何に気付いたのかに気付いたアーデルは赤い顔のまま相手のフォークを掴んで差し出す。
「今日は私の誕生日なので罰金は徴収しません。でも代わりにお腹がはち切れそうになるまで一緒に食べてください。で、一緒に太りましょう」
瞬かせた目が弧を描く。だから好きなのだと実感する。
フォークを受け取ってまたケーキを口に運ぶとアーデルも運ぶ。互いに笑顔でケーキを食べるが、顔を赤く染める熱はなかなか引かず、互いに顔が赤いのを見ては喜びと照れで俯いてしまう。
互いにケーキを食べさせ合う妄想はしても実行は出来ないまま二人は本当に満腹になるまでケーキを食べた。
「すごいケーキですね……」
「すごい、ですね」
注文したラビが驚いているのはケーキが自分が指差した物とは違う物だったから。あまりにも豪華すぎる繊細な装飾。誰かのケーキと間違えたのではないかと焦るが、ケーキにはちゃんとアーデルと書いてある。なぜこんなケーキになったのだろうと驚きを隠せないままケーキを見つめていたが、ハッとする。
『結婚して初めての誕生日か。若いねぇ』
『今回の旅行も僕のエゴでしかないんですけど、絶対に良い思い出にしたいんです。僕は、あまり良い夫として尽くせていないので誕生日だけは最高だったって笑ってほしいので』
『そんな大事な日に買うのがうちのケーキで大丈夫か? 他に高級なケーキ屋あるだろ?』
『色々見て回ったんですけど、ここのケーキが一番美味しそうなんです。妻はフルーツが好きなのでフルーツがたくさん乗ってるこのケーキにしようかと』
『よっしゃ、任せとけ。うちのケーキを選んでくれたからには後悔はさせねぇ』
味は保証するという意味で受け取っていたが、誕生日だと言ったからこんなに張り切ってくれたのだろうかと考えては焦る。ラビが選んだのはフルーツがたくさん乗った生クリームのケーキだった。だがこれはフルーツの宝石箱に見える。ケーキの縁をクリームで飾り、その真ん中にフルーツをこれでもかとこぼれそうなほど乗せている。上からかけられているシロップが固まって薄く膜が張ったような物が果物の瑞々しさをより一層引き立て、宝石箱に見えた。
「こんなにすごいケーキ、高かったのでは?」
ルスにいた頃はあまり値段など気にした事もなかったが、市場に行って自分で買い物するようになってからは値段を気にする事が増えた。買ってくれた相手に値段の話をするのは無粋だが、あまりにも豪華なフルーツケーキにアーデルも戸惑っていた。
「明日、店主にお礼を言いに行きます」
「はい」
食べなくともわかるその美味しさ。二人は十七本のロウソクを立てながら火祭りになると笑い、マッチでロウソクに火をつけた。願い事を心の中で唱えて一回で全て吹き消す。吐く息がなくなる寸前で最後の一本が消えると達成感に何度か大きく胸を上下させる。
「お誕生日おめでとうございます」
「ありがとうございます」
もう何度言われた言葉だろう。ハイデンに着く前から、今日に日付が変わってからずっと言われている。今日が終わるまで言うのだろうと思うと嬉しくて何度でも笑顔になる。
「僕が切り分けますね」
「あ、待ってください」
「どうしました?」
「このまま食べませんか?」
「直接って事ですか?」
「そうです。こうして──……」
食べようと宿から借りたフォークでアーデルが先にケーキを掬った。レストランで食べたデザートの味を忘れるほど瑞々しいフルーツに目を見開いて口を押さえる。ゼリーのようなプルプルとした膜がシロップを固めた物らしく、甘くて美味しい。
「ラビ皇子も早く食べてください! とっても美味しいですから!」
「は、はい!」
美味しいと舌鼓を打つアーデルに急かされながら口にしたケーキは上だけでなく中にもスライスされた果物がぎっしりと敷き詰められており、どこから食べても必ず口に果物が入る。歯応えある新鮮さと瑞々しさにラビも久しぶりにデザートを美味しいと感じた。
「あの三人はあの後どうなったのでしょう?」
「んー……」
レストランで見た三人のその後を気にするアーデルにラビはなんと答えようか迷っていた。あの二人をどうしたかは二人の態度次第だろうとラビは推測する。
「彼が一生かけて償うと土下座して許してもらうか、それとも婚約破棄を言い渡されるか……ですかね?」
テーブルを叩きはしたが、怒鳴り散らす事はしなかった女は怒りを抑える術を知っている。握ったフォークで女の手をテーブルに固定するぐらいは出来ただろうにそうしなかった。全ての処遇は二人から話を聞いてから、というつもりだったのだろう。
許されたとしても男は一生、彼女の奴隷と化すだろうし、許されなければ一ヶ月後に控えた結婚式のキャンセル費用は全て男が支払う事になるだろう。破局の場合それで済めばいいが、物理的に去勢される可能性もないわけではないだろう。彼女の鍛えられた拳と脚があれば服の上からでも簡単なはず。女がどういう判断を下したのかラビも気にならないわけではないが、知る術はない。どのみち男の人生は詰んだも同然。浮気なんかするからだと同情心も湧かないが、代わりに好奇心が湧いた。
美味しそうにケーキを頬張るアーデルを見て緊張しながらもラビが口を開いた。
「ぼ、僕が浮気をしたらアーデルはどうしますか?」
突然の問いかけにキョトンとするアーデルが何度も瞬きを繰り返す。突然どうしたと顔に書くもラビの顔に聞きたいと書いてあるのを見てクスッと笑って答えた。
「どうもしません」
その返事に今度はラビがキョトンとする。
「浮気は許される事ではありませんが、私達は政略結婚ですし別れるに別れられません」
「あ……」
政略結婚が故に、と言うアーデルに良い言葉を期待していたラビがショックを受ける。勝手に期待して勝手に傷ついている自分が悪いとわかっているのだが、別れないのは自分達を縛る理由があるからだと言われると辛かった。
今にもテーブルに突っ伏してしまいそうなラビを見てアーデルが皿の上にフォークを置いた。
「と言います」
「え?」
顔を上げたラビの目に映るのは少し曇った笑顔を浮かべるアーデル。
「実際は……泣いてしまうと思います。あなたが他の女性にほんの一瞬でも心を寄せた事に。だけど、あなたと過ごす日々が好きだから一回は許すのだと思います。あなたの土下座を見て……許す。惚れた弱味だと思います」
照れ笑いにも似た苦笑での回答にラビは胸が締め付けられる。ハッキリ言葉にしてくれるアーデルに感動し、思わずテーブルに手をついて勢いよく立ち上がった。
「絶対に浮気なんてしませんッ! 僕は何が起ころうとあなたを裏切ったりしないと誓います! 僕が触れたいのはアーデルだけですし、愛しているのもアーデルだけなんです! 他の女性を魅力的だと思った事は一度もなくて、やっぱりアーデルが一番だって女性を見る度に何度も何度も思──……って……」
驚いたような顔に変わった後、真っ赤に染まるアーデルに首を傾げるが、自分が言った言葉を思い出してラビの顔も赤く染まる。
「ご、ごめんなさい! すみません! 勢い余って言ってしまいました! あ、ああああ愛してるなんてまだ早かったのにごめんなさい!」
「そ、そんな事は、ありません! ふ、夫婦ですし、わ、私もそれぐらいの想いがありますから謝らないでください! と、とても嬉しいです!」
かぶりを振って俯くアーデルの髪が流れ、耳まで真っ赤な事に気付くとラビはたまらず手を伸ばして抱きしめた。
「ラ、ラビ皇子」
アーデルの身体が強張る。緊張しているのだろう。ラビも緊張している。それでも抱きしめずにはいられなかった。想いを伝えるのに言葉だけでは足りない。最近ずっとそうだった。アーデルに触れたいと思っては拳を握る事の繰り返し。何もないのに抱きしめるのは変だと自制してきた。でも今ならと抱きしめるも現状に心臓がおかしくなりそうだった。
「あ、愛しています、アーデル。あなたに会ったあの日から今日までずっと、僕はあなたの事で頭がいっぱいなんです。きっと、これからもそうだと思います。あなたと結婚できて良かったと、あなたが妻で良かったと思わない日はない。僕のような人間をちゃんと見てくれる優しいあなたを僕は愛しています」
ちゃんと伝えようと言葉にした最後、ラビは「あ……」と声を漏らした。何に気付いたのかに気付いたアーデルは赤い顔のまま相手のフォークを掴んで差し出す。
「今日は私の誕生日なので罰金は徴収しません。でも代わりにお腹がはち切れそうになるまで一緒に食べてください。で、一緒に太りましょう」
瞬かせた目が弧を描く。だから好きなのだと実感する。
フォークを受け取ってまたケーキを口に運ぶとアーデルも運ぶ。互いに笑顔でケーキを食べるが、顔を赤く染める熱はなかなか引かず、互いに顔が赤いのを見ては喜びと照れで俯いてしまう。
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