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家族
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庭造りが始まって一週間が経った頃、ヴァレンが自ら箱を抱えてエリンシアの部屋にやってきた。
「陛下、それは?」
「家族を作ってやると言っただろう」
机の上に置かれた箱の中には、前に言っていたうさぎのぬいぐるみが入っていた。それをヴァレンが一体ずつ取り出していく。
「このシリーズは全部で八体ある」
取り出された一体ずつをテーブルの上に置くと、ヴァレンはすぐにその箱を廊下に放り出した。木箱が割れる音がして、それを使用人たちが片付けているのだろう音も聞こえる。
エリンシアはヴァレンの前で溜息を吐いた。
「陛下、物は大切に扱わなければなりません」
「使用人に仕事を与えただけだ」
「彼らは仕事をしています」
「奴らはすぐにサボる」
「実際にその現場を目撃されたことは?」
「ない。だが、両親がそう言っていた」
その言葉でエリンシアは昔のことを思い出した。
彼の両親──フィオレンツの先代も傲慢な人間だった。それほど詳しくはないが、使用人に命じるときはいつも吐き捨てるような言い方をしていた。
子供ながらに「あんな言い方しなくても」と思ったのを覚えている。
そんな両親の姿を見て育った彼にとって、それは王としての指針となってしまったのだろう。
両親を憎みながらもヴァレンの中にはしっかりと彼らの姿勢が根付いてしまっているのだと気づいた。
「陛下、もし、先代がご存命で、私が王太子妃としての仕事をサボっていると言われたら……その言葉を信じますか?」
「僕がお前よりあの二人を信じるはずがない」
例え話で理解してもらおうと思ったのだが、彼の返事に無理だと考え、やめた。
盲目のように信じてくれる彼に、エリンシアは彼の手をそっと握る。すると、すぐに握り返される。
「資源は大切にしなければなりません」
「どうせ処分する物だ」
「資源は大切にしなければなりません」
「あれはすぐに処分する物だ。お前が気にする必要はない」
「資源は大切にしなければなりません」
ヴァレンは気づいた。これは我慢比べのようなもので、自分が「わかった」と返事をするまで彼女は同じ言葉を繰り返し続けるのだろうと。
「わかった」
「では、次に箱を持ったらどうするのですか?」
「使用人に渡す」
笑顔で頷くエリンシアにヴァレンは小さく息を吐き出した。
「八体もどこに飾りましょうか」
黒や茶色、灰色、白茶など、柄も大きさもバラバラ。並べれば本当に家族のように見えるそれらを、棚を見つめながらバランスを考える。
横一列に並べるには棚は少し窮屈。しかし、上下に並べると少し寂しい気がする。
首を傾げながらひとりぶつぶつと呟く様子を見たヴァレンが一体を持って窓際に置いた。
「家族だからと同じ場所に居させる必要はない」
窓際、棚の上、鏡台、クローゼットの中の椅子、ベッドのサイドテーブルに置き、本棚の隙間、お茶をするテーブルの上──ヴァレンの配置には迷いがなかった。
何を考えてそういう配置にしているのだろうと不思議そうに見ていたが、ひとつずつ目で追っているうちに気づいた。
「ふふっ」
全て、エリンシアが移動する場所だった。エリンシアがどこに移動しても、そのぬいぐるみが目に入るように配置されてある。
都合良く考えすぎだろうかと思うが、彼の性格上、きっとそうだろうと妙な確信があった。
「うさぎは完全な群れではなく、群落を作って生活する」
「何か違うのですか?」
「群れというのは、集団が一塊となってまとまって移動したり行動を揃えたりすることだ。うさぎはそうではない。同じ巣穴を共有するだけだ」
「一応は仲間と一緒にはいる、という感じですか?」
「緩い社会性と言えばわかりやすいだろう」
繋がりは切らないが、まとまって行動はしない。納得したように何度か頷くエリンシアからぬいぐるみに視線を向ける。
「個体同士では距離感があり、縄張り意識もあるのだ」
彼がそういう知識を持っているのが意外だったエリンシアがぬいぐるみからヴァレンに顔を向けると、すぐに目が合う。
「集団ですることはなんですか?」
「巣穴の共有、周囲の警戒、採食場所が近いこと、ぐらいかもしれないな」
「しないことは?」
「群れることだ。まとまった移動や行動を同調させること」
「うさぎはまとまって仲良くしているイメージがありました」
「集団生活ではあるが、集団行動はしないということだ」
納得しながらも、湧き上がる疑問に首を傾げる。
「うさぎは寂しいと死んでしまう、と聞いたことがあります。それは事実なのでしょうか?」
「嘘だな」
ヴァレンの回答に迷いはなかった。
「うさぎは集団行動を必要としない動物だ。寂しさで死ぬことはない。ただ、ストレスには弱い。見知らぬ者同士、喧嘩することもある。それによって人見知りという勝手な情報がつき、そこからそうしたものが尾鰭をつけながら一人歩きしているのだろう」
そこは憶測でしかなく、ヴァレンも興味はなかった。
エリンシアがうさぎを飼いたいと言い始めたら全て調べ上げるつもりだが、ここにいるのは本物ではなく、ただのぬいぐるみ。動かないし、鳴かない。
「陛下は博識ですね」
「お前に教えるために覚えただけだ。大した知識ではない」
ぬいぐるみをプレゼントしたあと、ヴァレンはひたすらうさぎの生態について読み漁った。だが、その知識を披露することなく、エリンシアは引っ越してしまった。
十二年越しの披露にエリンシアは嬉しそうに表情を緩める。
ダメだとわかっていても比べてしまう。
アルトゥールは何かしてくれるといつも『君のためにしたんだ。嬉しいかい?』と聞いてきた。嬉しいと答えると、そこから小一時間はその話題で語り始める。
いつ計画したのか、誰に頼んだのか、いくらかかったのか。
貴族男性は自慢するために生きていると耳にしたことがあるため、彼も貴族男性としてその道を歩いているのだと受け入れていたが、ヴァレンはそうしたことが一切ない。
「ありがとうございます」
子供の純粋な想いで知識を得てくれたことが、ただただ嬉しかった。
「僕は、お前に礼を言われるのが好きではない」
突然の言葉にキョトンとするエリンシアに身体ごと向ける。
「お前と出会ってからずっと、お前にしてやりたいことがたくさんあった。お前に贈りたい物がたくさんあったし、お前をどこにも行かせたくなかった。だが、僕は力を持っていなかった。何を望もうとも、それを叶える力がなかったのだ」
引っ越しのとき、まだ十歳だった彼がエリンシアの父であるロレンツに向けて放った言葉を彼女は覚えている。
あの言葉が彼の感情の全てだったのだろう。
力がない自分を恨み、そして自分から宝物を奪っていく惨たらしい行為を働いたロレンツを許さないと。
そして今、彼は権力を持った。あの頃叶えられなかったことを全て実行できるだけの力を。ロレンツへの恨みを果たし、たったひとつの願いであったエリンシアを取り戻した。
「お前にしてやっていることは僕の望みだ。お前に礼を言われることではない」
それはきっと本心なのだろうとエリンシアは思った。照れ隠しで言っているわけではない。それでこれほどにも真っ直ぐにぶつけてくれる彼にエリンシアはむしろ更なる感謝をしていた。
「あなたが自分がしたいことをしているように、私はそれで喜んでいるのです。私は陛下のお気持ちが嬉しくて、感謝を伝えたいのです。私が喜んでいることを伝えるために」
義務的に言っているのではないというエリンシアの気持ちが伝わってくると、ヴァレンは彼女の手を引いて腕の中に閉じ込めた。
「僕のエリンシア」
小さな声で発される大きな独占欲。
驚きはしたが、拒みはしない。
エリンシアの手はそっとヴァレンの背中に回り、抱きしめ返した。
「陛下、それは?」
「家族を作ってやると言っただろう」
机の上に置かれた箱の中には、前に言っていたうさぎのぬいぐるみが入っていた。それをヴァレンが一体ずつ取り出していく。
「このシリーズは全部で八体ある」
取り出された一体ずつをテーブルの上に置くと、ヴァレンはすぐにその箱を廊下に放り出した。木箱が割れる音がして、それを使用人たちが片付けているのだろう音も聞こえる。
エリンシアはヴァレンの前で溜息を吐いた。
「陛下、物は大切に扱わなければなりません」
「使用人に仕事を与えただけだ」
「彼らは仕事をしています」
「奴らはすぐにサボる」
「実際にその現場を目撃されたことは?」
「ない。だが、両親がそう言っていた」
その言葉でエリンシアは昔のことを思い出した。
彼の両親──フィオレンツの先代も傲慢な人間だった。それほど詳しくはないが、使用人に命じるときはいつも吐き捨てるような言い方をしていた。
子供ながらに「あんな言い方しなくても」と思ったのを覚えている。
そんな両親の姿を見て育った彼にとって、それは王としての指針となってしまったのだろう。
両親を憎みながらもヴァレンの中にはしっかりと彼らの姿勢が根付いてしまっているのだと気づいた。
「陛下、もし、先代がご存命で、私が王太子妃としての仕事をサボっていると言われたら……その言葉を信じますか?」
「僕がお前よりあの二人を信じるはずがない」
例え話で理解してもらおうと思ったのだが、彼の返事に無理だと考え、やめた。
盲目のように信じてくれる彼に、エリンシアは彼の手をそっと握る。すると、すぐに握り返される。
「資源は大切にしなければなりません」
「どうせ処分する物だ」
「資源は大切にしなければなりません」
「あれはすぐに処分する物だ。お前が気にする必要はない」
「資源は大切にしなければなりません」
ヴァレンは気づいた。これは我慢比べのようなもので、自分が「わかった」と返事をするまで彼女は同じ言葉を繰り返し続けるのだろうと。
「わかった」
「では、次に箱を持ったらどうするのですか?」
「使用人に渡す」
笑顔で頷くエリンシアにヴァレンは小さく息を吐き出した。
「八体もどこに飾りましょうか」
黒や茶色、灰色、白茶など、柄も大きさもバラバラ。並べれば本当に家族のように見えるそれらを、棚を見つめながらバランスを考える。
横一列に並べるには棚は少し窮屈。しかし、上下に並べると少し寂しい気がする。
首を傾げながらひとりぶつぶつと呟く様子を見たヴァレンが一体を持って窓際に置いた。
「家族だからと同じ場所に居させる必要はない」
窓際、棚の上、鏡台、クローゼットの中の椅子、ベッドのサイドテーブルに置き、本棚の隙間、お茶をするテーブルの上──ヴァレンの配置には迷いがなかった。
何を考えてそういう配置にしているのだろうと不思議そうに見ていたが、ひとつずつ目で追っているうちに気づいた。
「ふふっ」
全て、エリンシアが移動する場所だった。エリンシアがどこに移動しても、そのぬいぐるみが目に入るように配置されてある。
都合良く考えすぎだろうかと思うが、彼の性格上、きっとそうだろうと妙な確信があった。
「うさぎは完全な群れではなく、群落を作って生活する」
「何か違うのですか?」
「群れというのは、集団が一塊となってまとまって移動したり行動を揃えたりすることだ。うさぎはそうではない。同じ巣穴を共有するだけだ」
「一応は仲間と一緒にはいる、という感じですか?」
「緩い社会性と言えばわかりやすいだろう」
繋がりは切らないが、まとまって行動はしない。納得したように何度か頷くエリンシアからぬいぐるみに視線を向ける。
「個体同士では距離感があり、縄張り意識もあるのだ」
彼がそういう知識を持っているのが意外だったエリンシアがぬいぐるみからヴァレンに顔を向けると、すぐに目が合う。
「集団ですることはなんですか?」
「巣穴の共有、周囲の警戒、採食場所が近いこと、ぐらいかもしれないな」
「しないことは?」
「群れることだ。まとまった移動や行動を同調させること」
「うさぎはまとまって仲良くしているイメージがありました」
「集団生活ではあるが、集団行動はしないということだ」
納得しながらも、湧き上がる疑問に首を傾げる。
「うさぎは寂しいと死んでしまう、と聞いたことがあります。それは事実なのでしょうか?」
「嘘だな」
ヴァレンの回答に迷いはなかった。
「うさぎは集団行動を必要としない動物だ。寂しさで死ぬことはない。ただ、ストレスには弱い。見知らぬ者同士、喧嘩することもある。それによって人見知りという勝手な情報がつき、そこからそうしたものが尾鰭をつけながら一人歩きしているのだろう」
そこは憶測でしかなく、ヴァレンも興味はなかった。
エリンシアがうさぎを飼いたいと言い始めたら全て調べ上げるつもりだが、ここにいるのは本物ではなく、ただのぬいぐるみ。動かないし、鳴かない。
「陛下は博識ですね」
「お前に教えるために覚えただけだ。大した知識ではない」
ぬいぐるみをプレゼントしたあと、ヴァレンはひたすらうさぎの生態について読み漁った。だが、その知識を披露することなく、エリンシアは引っ越してしまった。
十二年越しの披露にエリンシアは嬉しそうに表情を緩める。
ダメだとわかっていても比べてしまう。
アルトゥールは何かしてくれるといつも『君のためにしたんだ。嬉しいかい?』と聞いてきた。嬉しいと答えると、そこから小一時間はその話題で語り始める。
いつ計画したのか、誰に頼んだのか、いくらかかったのか。
貴族男性は自慢するために生きていると耳にしたことがあるため、彼も貴族男性としてその道を歩いているのだと受け入れていたが、ヴァレンはそうしたことが一切ない。
「ありがとうございます」
子供の純粋な想いで知識を得てくれたことが、ただただ嬉しかった。
「僕は、お前に礼を言われるのが好きではない」
突然の言葉にキョトンとするエリンシアに身体ごと向ける。
「お前と出会ってからずっと、お前にしてやりたいことがたくさんあった。お前に贈りたい物がたくさんあったし、お前をどこにも行かせたくなかった。だが、僕は力を持っていなかった。何を望もうとも、それを叶える力がなかったのだ」
引っ越しのとき、まだ十歳だった彼がエリンシアの父であるロレンツに向けて放った言葉を彼女は覚えている。
あの言葉が彼の感情の全てだったのだろう。
力がない自分を恨み、そして自分から宝物を奪っていく惨たらしい行為を働いたロレンツを許さないと。
そして今、彼は権力を持った。あの頃叶えられなかったことを全て実行できるだけの力を。ロレンツへの恨みを果たし、たったひとつの願いであったエリンシアを取り戻した。
「お前にしてやっていることは僕の望みだ。お前に礼を言われることではない」
それはきっと本心なのだろうとエリンシアは思った。照れ隠しで言っているわけではない。それでこれほどにも真っ直ぐにぶつけてくれる彼にエリンシアはむしろ更なる感謝をしていた。
「あなたが自分がしたいことをしているように、私はそれで喜んでいるのです。私は陛下のお気持ちが嬉しくて、感謝を伝えたいのです。私が喜んでいることを伝えるために」
義務的に言っているのではないというエリンシアの気持ちが伝わってくると、ヴァレンは彼女の手を引いて腕の中に閉じ込めた。
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