38 / 55
さようなら
しおりを挟む
翌朝、いつもよりも随分すっきりと目覚めたシェリアーナ。
キョロっと辺りを見回して、レベッカの姿を探すと扉が開いた。
シェリアーナが起きていることに気づき近寄ってきた。
「奥様~お目覚めでしたね。すみません、ちょうど奥様の朝食を運んできたのです。
今日も胃がビックリしないようにと、料理人たちが胃に優しいお粥と野菜スープを用意してくれましたよ。」
どうぞと目の前に置いてくれた。
「わぁ・・」
目の前には真っ白いお粥と野菜を細かく刻んでくれたスープが湯気を立てている。
美味しそうっっ
食べ始めると、もう美味しすぎて止まらない。
なんと・・完食してしまったのだ。
私、こんなに食べられたのね。
と思っていると、私が食べるのをずっと見守っていたレベッカが目をうるうるさせて、
「おくさまぁぁ良かったですっ!全部お食べになられたんですね・・
ちょっとずつ食の細さも改善していきましょうね!
料理人たちも張り切っていますよ~」
と嬉しそうにしている。
食べているところを見られることも随分と久しぶりなので、私は気恥ずかしくなってしまった。
「さて奥様、お食事も召し上がられたことですし、着替えて出立致しますよ!他の使用人たちはみんな準備も終えてそろそろ集合している頃だと思いますから、奥様も急ぎましょう!
僭越ながら、私が今日の衣装を選ばせてもらいました♪
このお色、奥様にとっても似合うと思うんです!」
ふふっ張り切ってくれたのね。
嬉しくて顔が緩む。
レベッカに支度を終わらせてもらって、みんなが居るという食堂へ向かった。
「みんな~奥様をお連れしましたよ!奥様、どうぞ!」
「「「「「「「おはようございます!奥様!!」」」」」」」
随分と多くてびっくりしたけれど、私は微笑んでお辞儀をする。
「お・・はよう・・」
と出せるだけの声で頑張った。
みんな私の事情は聞いているみたいね。
侍女長へ顔を向けると、ゆっくりと頷いて笑ってくれた。
とても安心する笑顔ね。
一人の男性が出てきて、
「おはようございます。
お初にお目にかかります、奥様。ルティ家執事長のナインと申します。
いえ、今日からはただのナインと。
一応年の功もありまして、今日からこの旅のまとめ役となりました。
よろしくお願いいたします。」
ロマンスグレーになりかけの紳士に挨拶をされ、
「えぇ、こち・・ら・こそ」
とぎこちなく返す代わりに微笑む。
「では、そろそろ行きましょう。日の出前には出立したほうがいいですからね。屋敷の人が動き出すのは日の出後ですからねぇ~
みなさん準備はいいですね?」
小さくおーーーとみんなで拳をあげる。
みんなは先に荷物を馬車へ積み終えたようで、残りは私の荷物を運んでみんなで乗り込むだけらしい。
とっても用意がいいのね~素晴らしい使用人たちだわ!
そうして一同、乗り込んだ馬車は予定通りにルティ家を去った。
”あなた、セス、マトワ、さようなら・・私も自分の人生を生きるわ”
計画としては今日の夜前まで馬車を走らせて3つ先の町まで行く予定だとか。
そこの領主が協力者のお貴族様の親族のお屋敷であるとのこと。
ちょうど屋敷を出ようと画策しだした頃、ある人物から協力してくれないかと頼まれて、協力する代わりにこちらにも手を貸して欲しいと頼んだのだとか。
協力者・・・いったいどこの家だろう。
私も知ってる家かしら??
とにかく、私のいまの体調では無理をするとみんなの負担になってしまうし、余計な時間も使えないから、大人しくしていなくちゃね。
それにしても、みんな一緒にお屋敷を辞めてきた仲間というだけあって、それぞれの役割分担がしっかりしているし、とっても頼もしい。
連れ出してくれて本当に感謝しているわ。
いつかみんなに恩返し出来るといいな。
キョロっと辺りを見回して、レベッカの姿を探すと扉が開いた。
シェリアーナが起きていることに気づき近寄ってきた。
「奥様~お目覚めでしたね。すみません、ちょうど奥様の朝食を運んできたのです。
今日も胃がビックリしないようにと、料理人たちが胃に優しいお粥と野菜スープを用意してくれましたよ。」
どうぞと目の前に置いてくれた。
「わぁ・・」
目の前には真っ白いお粥と野菜を細かく刻んでくれたスープが湯気を立てている。
美味しそうっっ
食べ始めると、もう美味しすぎて止まらない。
なんと・・完食してしまったのだ。
私、こんなに食べられたのね。
と思っていると、私が食べるのをずっと見守っていたレベッカが目をうるうるさせて、
「おくさまぁぁ良かったですっ!全部お食べになられたんですね・・
ちょっとずつ食の細さも改善していきましょうね!
料理人たちも張り切っていますよ~」
と嬉しそうにしている。
食べているところを見られることも随分と久しぶりなので、私は気恥ずかしくなってしまった。
「さて奥様、お食事も召し上がられたことですし、着替えて出立致しますよ!他の使用人たちはみんな準備も終えてそろそろ集合している頃だと思いますから、奥様も急ぎましょう!
僭越ながら、私が今日の衣装を選ばせてもらいました♪
このお色、奥様にとっても似合うと思うんです!」
ふふっ張り切ってくれたのね。
嬉しくて顔が緩む。
レベッカに支度を終わらせてもらって、みんなが居るという食堂へ向かった。
「みんな~奥様をお連れしましたよ!奥様、どうぞ!」
「「「「「「「おはようございます!奥様!!」」」」」」」
随分と多くてびっくりしたけれど、私は微笑んでお辞儀をする。
「お・・はよう・・」
と出せるだけの声で頑張った。
みんな私の事情は聞いているみたいね。
侍女長へ顔を向けると、ゆっくりと頷いて笑ってくれた。
とても安心する笑顔ね。
一人の男性が出てきて、
「おはようございます。
お初にお目にかかります、奥様。ルティ家執事長のナインと申します。
いえ、今日からはただのナインと。
一応年の功もありまして、今日からこの旅のまとめ役となりました。
よろしくお願いいたします。」
ロマンスグレーになりかけの紳士に挨拶をされ、
「えぇ、こち・・ら・こそ」
とぎこちなく返す代わりに微笑む。
「では、そろそろ行きましょう。日の出前には出立したほうがいいですからね。屋敷の人が動き出すのは日の出後ですからねぇ~
みなさん準備はいいですね?」
小さくおーーーとみんなで拳をあげる。
みんなは先に荷物を馬車へ積み終えたようで、残りは私の荷物を運んでみんなで乗り込むだけらしい。
とっても用意がいいのね~素晴らしい使用人たちだわ!
そうして一同、乗り込んだ馬車は予定通りにルティ家を去った。
”あなた、セス、マトワ、さようなら・・私も自分の人生を生きるわ”
計画としては今日の夜前まで馬車を走らせて3つ先の町まで行く予定だとか。
そこの領主が協力者のお貴族様の親族のお屋敷であるとのこと。
ちょうど屋敷を出ようと画策しだした頃、ある人物から協力してくれないかと頼まれて、協力する代わりにこちらにも手を貸して欲しいと頼んだのだとか。
協力者・・・いったいどこの家だろう。
私も知ってる家かしら??
とにかく、私のいまの体調では無理をするとみんなの負担になってしまうし、余計な時間も使えないから、大人しくしていなくちゃね。
それにしても、みんな一緒にお屋敷を辞めてきた仲間というだけあって、それぞれの役割分担がしっかりしているし、とっても頼もしい。
連れ出してくれて本当に感謝しているわ。
いつかみんなに恩返し出来るといいな。
0
あなたにおすすめの小説
王様の恥かきっ娘
青の雀
恋愛
恥かきっ子とは、親が年老いてから子供ができること。
本当は、元気でおめでたいことだけど、照れ隠しで、その年齢まで夫婦の営みがあったことを物語り世間様に向けての恥をいう。
孫と同い年の王女殿下が生まれたことで巻き起こる騒動を書きます
物語は、卒業記念パーティで婚約者から婚約破棄されたところから始まります
これもショートショートで書く予定です。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
【完結】私を捨てた国のその後を見守ってみた。
satomi
恋愛
侯爵令嬢のレナは公然の場でというか、卒業パーティーで王太子殿下イズライールに婚約破棄をされた挙句、王太子殿下は男爵令嬢のラーラと婚約を宣言。
殿下は陛下や王妃様がいないときを狙ったんでしょうね。
レナの父はアルロジラ王国の宰相です。実家にはレナの兄が4名いますがみんなそろいもそろって優秀。
長男は領地経営、次男は貿易商、3男は情報屋、4男は…オカマバー経営。
レナは殿下に愛想をつかして、アルロジラ王国の行く末を見守ろうと決意するのです。
次男監修により、国交の断絶しているエミューダ帝国にて。
嫌われたと思って離れたのに
ラム猫
恋愛
私は、婚約者のカイルに嫌われたと思った。冷たくそっけなく、近づくたびに避けられる日々。
距離を置くことを選び、留学の準備も進めて心を落ち着かせようとするけれど——。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる