世界に1人だけの魔物学者

ベルリン

文字の大きさ
24 / 26
第4章 vs竜

会合その2

しおりを挟む
(レイ視点です。)

 ナタリア達と別れて宿へ帰った夜半過ぎ。ちょうど宿屋でレナとアルバに出会ったので僕は今までのことを話していた。

「えー!?案内人ともう会ったのー?てか、何その珍しいお店!私も誘ってくれてもよかったじゃん!」

「私も、伯爵家の娘さんとお話ししたかったです。」

「ははっ、ごめん。でもレナもアルバも誘う前にどっか消えてたじゃん。」

僕は頬を掻き謝る。

「2人ともどこに行ってたんだ?」

僕は疑問を口にする。

「…まぁ内緒です。」

そう答えたアルバの肌はやけにツヤツヤしていた。

「んー、私は魔術組合ギルドへ寄ってたわよ~。そのあと街でご飯食べてたの。ところでその案内人?どうだった?」

どうだった。その疑問を受け僕は思案する。案内人とはローランのことだ。

「…強さに関してはまだ分からない。そもそも案内人だから彼は戦う必要はないのだけれど。まぁ、少し魔力を流そうとしたら適切に対処された。魔力のコントロール自体は上手い人だと思うよ。性格についてもまだ良くは分からないが、冷静で合理的ってイメージかな。」


「あんた、また初対面の人に魔力流したの?あれ、めっちゃゾッてするからやられた方はたまったもんじゃないわよ。その…ローラン?って人、職人タイプの人なのね。」
レナが少し顔をしかめながら言う。

「少なくとも、自分の身は守れそうだったよ。」

僕はさらに言葉を続ける。

「それよりもよかったのかい?僕が無断でパーティーメンバー増やしちゃったけど。」

ナタリアとペンタクールのことだ。ローランは反対していたけど、僕は2人のパーティー参加に賛成した。
理由は自分でもよくわからない。何となくナタリアともっと話してみたいと思ったからかもしれない、

今度はアルバが角を触りながら声を出す。

「…私は伯爵家の娘に会ってみたいので構いません。守る人が1人増えようが2人増えようが変わりませんし。」


「へぇ、アルバってそんな貴族に興味ある人だっけ?」

レナが僕も抱いた疑問を代弁してくれた。
その言葉を聞いたアルバは、椅子に座り小さくため息をはいた。

「…私たち魔族は、今だによろしくない目で見られることがあります。卑しい魔族とか、戦争のイメージが強いんでしょうね。元々、私が勇者パーティーに入っているのは魔族の地位の向上と言う目的もあります。誰でもいい、上の立場に居る人と仲良くなることはその目的達成の一つの要素になると判断したからです。」

魔族の地位向上、この話は旅の中で数回アルバの口から聞いたことがある。彼はアルテマより西の国からやってきた人で、そこでは魔族差別が横行していたらしい。

最も僕はあまり、政治分野には疎いので良く分からないが。

だが今回、メヴィアに竜退治と同時に王との面会を取り付けたのはアルバの頼みもあってのことだ。

「アルバが問題ないって言うなら私も問題無いわよ。少なくともレイが入れて良いって思うんならド素人じゃ無いんでしょ??」

「2人ともありがとう。いやぁすまない、いっつも勝手に話を進めちゃって。」

「今更いいわよ。もう慣れたわ。」

信用があるのか無いのか微妙なところだが話はまとまった。

「それじゃあ明日打ち合わせ、明後日迷宮入りということで。おやすみ。みんな」

「おやさみなさい」
「おやすみ」

僕たちはそれぞれ自室へ向かって夜を過ごした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

裏切り者達に復讐を…S級ハンターによる最恐育成計画

みっちゃん
ファンタジー
100年前、異世界の扉が開き、ハンターと呼ばれる者達が魔物達と戦う近未来日本 そんな世界で暮らすS級ハンターの 真田優斗(さなだゆうと)は異世界の地にて、仲間に裏切られ、見捨てられた 少女の名はE級ハンターの"ハルナ•ネネ"を拾う。 昔の自分と重なった真田優斗はハルナ•ネネを拾って彼女に問いかける。 「俺達のギルドに入りませんか?」 この物語は最弱のE級が最強のS級になり、裏切った者達に復讐物語である。

追放されたS級清掃員、配信切り忘れで伝説になる 「ただのゴミ掃除」と言って神話級ドラゴンを消し飛ばしていたら世界中がパニックになってますが?

あとりえむ
ファンタジー
【5話ごとのサクッと読める構成です!】 世界を救ったのは、聖剣ではなく「洗剤」でした。 「君のやり方は古いんだよ」 不当な理由でS級クランを追放された、ベテラン清掃員・灰坂ソウジ(38歳)。 職を失った彼だったが、実は彼にはとんでもない秘密があった。 呪いのゴーグルのせいで、あらゆる怪物が「汚れ」にしか見えないのだ。 ・神話級ドラゴン  ⇒ 換気扇の頑固な油汚れ(洗剤で瞬殺) ・深淵の邪神  ⇒ トイレの配管詰まり(スッポンで解決) ・次元の裂け目  ⇒ 天井の雨漏りシミ(洗濯機で丸洗い) 「あー、ここ汚れてるな。チャチャッと落としておくか」 本人はただ業務として掃除をしているだけなのに、その姿は世界中で配信され、人類最強の英雄として崇められていく! 可愛い元ダンジョン・コアや、潔癖症の聖女も入社し、会社は今日も大忙し。 一方、彼を追放した元クランは、汚れ(モンスター)に埋もれて破滅寸前で……? 「地球が汚れてる? じゃあ、一回丸洗いしますか」 最強の清掃員が、モップ片手に世界をピカピカにする、痛快・勘違い無双ファンタジー! 【免責事項】 この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。 ※こちらの作品は、カクヨムと小説家になろうでも公開しています。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

処理中です...