「運命の番」だと胸を張って言えるまで

黎明まりあ

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第1章 番(つがい)になるまで

15、快に溺れる※

 また一段階、空気のあつが変わった。

 今度は身体の奥から、熱が上がってくる。
 またたく間に、肌がジワリと汗を乗せてきた。
 一気に体温が上がり、少し意識が朦朧もうろうとしてくる。
 身体の奥底からき上がるかわきとうずきを、すぐにたしたくなった。

 この感覚……もしかしてヒート?

「ヒートテロを撲滅ぼくめつしろと命令しておきながら……使うオレは最低だが…… 悪い、レン、アルファの発情ラットを使ってヒートを起こした」

 急激に上がった体温に身体が対応できず……シルヴィス様の言葉も聞き取りにくい。
 衣服が汗でまとまりついて気持ちが悪いので、どうにかしようと、顔をしかめて服を引っ張っていると、気づいたシルヴィス様から声をかけられた。

がせるから、待ってろ」

 熱におかされた頭はぼんやりかすみがかっていて、快か不快かの判断しかできない。
 言われるがまま、大人しくしていると、手早く全裸ぜんらにさせられ、同じく裸になったシルヴィス様に、そっと抱きしめられた。
 僕も本能に従い、シルヴィス様の広くたくましい背中に手を回し、心地良い熱を受けながら、ちから一杯抱きしめ返す。

 少し身を起こしたシルヴィス様に、顔にかかった髪を耳にかけられ、続いて寄せられた唇に素直すなおおうじた。
 合わせるだけだった口づけが、だんだん舌を吸われ、からめ合い……おぼれるように深くなる。
 同時に、右手の指を交互にからめて軽く握られ、シルヴィス様のもう片方の大きな手で、ひざから脇腹わきばらまでを、ゆっくり上下に何度もでられた。

 全身から力が抜け、さざなみのようなゆるやかな温かさに、僕は身をゆだねる。

 やがてシルヴィス様の唇は、情熱的にむさぼっていた僕の唇から離れ、首筋から肩までを、一転して優しくついばむように口付けていった。

「あっ…… 」

 時折ときおり、チクンと吸い上げ、赤いはなを咲かせていくのも忘れない。
 ずっとひざから脇腹わきばらを優しく上下にでていたシルヴィス様の手が、やがて下がることなく、すすすっ~と上がり、僕の胸まで辿たどりついた。
 プクリと立ち上がった胸の突起とっきの表面を、人差し指でソロリソロリと左右に何度もでられる。

「あっ……ああぁ……ぁん」

 シルヴィス様の大きな手でつむぎ出される繊細せんさいな指づかいにもだえていると、やがて親指もえられ、突起とっきの側面をキュウっと優しくつままれた。

「ん……くぅん 」

 僕は思わず身体を丸めてしまい、ハッハッハッと短く息を吐き出す。
 そんな僕をすごく満足そうに見つめながら、シルヴィス様は、あかく色づいた胸の突起とっきの側面を、今度は親指と中指で、軽く少しあつをかけながら固定し、プクリと立ち上がった乳頭にゅうとうを、上下にカリカリッと人差し指で かれた。

「うっ……わっぁ」

 新たな刺激に、僕の声も立て続けに上がる。

 深いキスの間繋がれていた右手も、いつの間にかほどかれ、自由になったシルヴィス様の左手は僕の脇下わきしたに添えられた。

 唇は胸のもう一つの突起を乳輪にゅうりんごとくわえられる。
 シルヴィス様の口内に引き込まれた僕の乳首は、突起とっきの頭だけを舌でペロペロとめられた。

「ひゃっ……あっ」

 両方の乳首にほどこされることなる愛撫あいぶに、僕は感じすぎて海老りになり、さらに胸をき出してしまう。
 シルヴィス様はそんな僕を見て、乳首を唇にはさんだままフフッと笑い、でていた突起とっきからまた手を静かに下ろしていき、今度は僕のものをそっと握った。
 僕のものは、すでに愛液をれ流していたが、シルヴィス様は何の躊躇ちゅうちょもなく、むしろ笑みを深めて、僕のものを握りしめ、手をゆっくり上下させる。

「ゔぅぅ…ゔぁあ…ん」

 静かな空間に、僕のうなり声がひびきわたり、ニュッチャ、ミチャ、ヌチャと、愛液の音さえも快楽の演出の一つに変身した。

 ぬらりと真っ赤に染まった僕の突起とっきを見てようやく満足されたのか、シルヴィス様の唇も段々と下に移動し、僕のへそ周りをチュッチュッと吸い付く。
 へそくぼみをクルンとひとめした後、さらなる下を目指そうとするシルヴィス様の唇に、き過ぎた快楽に朦朧もうろうとしながらも、僕の頭の中で激しい警告音が鳴った。

 僕はそれ以上進ませたくなくて、僕のものにまだ愛撫あいぶほどこしているシルヴィス様の手ごと、ガッシリと内股うちまたはさみ込む。

「どうした、レン? 」

 快楽に引きずられた脳から言葉は出せず……嫌という意思表示の代わりに、何度も頭を左右に振った。
 困った表情を浮かべたシルヴィス様は、はさまれていない手で僕の頬を包み込むと、落ち着かせるように何度かでられる。

 でも、僕はどうしてもこれ以上、僕の下半身を見られたくなかった。
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