17 / 141
第1章 番(つがい)になるまで
16、暴かれる秘密(※)
#いわゆる18シーンはありませんが、性に関する表現が出てきますので、タイトルに(※)をつけております
++++++++++++++++++++++++++++
「みっ……見ないで……見せたくない」
「どうした?何か問題が? 」
僕はコクコクと頷く。
でも自分の口から言えない。
「分かった。
レンの可愛い脚に挟まれた手を、一度引き抜きたいから、少しだけ力を抜いてくれないか?」
ホッと安心して身体から力を抜いた一瞬を、見事にシルヴィス様から狙われた。
脚を折り畳んだまま、ガバッと左右に大きく開かれ、なす術もなく僕の下半身がシルヴィス様に丸見えになる。
「これは……どういう……孔が2つだと? 」
どうやってもシルヴィス様の力に叶わず、隠したい脚が閉じれないので、せめてもの抵抗で、僕は両手で顔を覆う。
感じすぎたせいか、体液まみれのドロドロでひどい状態なのに、シルヴィス様は全く気にもされず、まじまじと観察されているのが気配で分かった。
「感じて体液が出ているこちらの方は、もしかして……女性体器官である膣なのか?」
バース性の研究に携わっている医師のせいか、シルヴィス様はさほどの驚きを見せずに正解を言い当てる。
一般的な男性オメガ性は、第一次性は男性のため、身体的特徴は男性体だ。
だから局部として、陰茎、睾丸があり、その下に肛門がある。
ただ第二次性は産む性であるオメガ性のため、内部に子宮があり、肛門から子宮に繋がる器官も持つ。
だがこれらは、いわば内部器官なため、外見的 特徴としては、肛門という孔が1つあるだけだった。
だけど僕は、男性体が持つ陰茎、睾丸、肛門があるというところまでは一緒だが、睾丸と肛門の間に、第一次性の女性体だけが持つ膣があり……そのため、外見的 特徴としては、孔が2つあった。
絶対に知られたくなかったことが明るみになった今、恥ずかしいやら、情けないやら、悔しいやら……とにかく心中が複雑すぎて言葉にならず、僕は思わず泣き出してしまった。
「さっきから謝ってばかりだが……レン、悪かった。
泣かないでくれ。」
そっと、僕の脚を元に戻し、シルヴィス様は優しく僕を抱きしめる。
「うっ、うっ、うっ」
なかなか涙は、止まらない。
シルヴィス様がこの事実を知って何を思うのか、僕は怖くなって、ただ震えて泣くしかなかった。
「レン、悪かった、すまない」
顔を覆っている僕の手の甲に、啄むようなキスの雨が降り注ぐ。
以前、この事実を知った人が放った感想を、シルヴィス様からもう一度言われる前に、逆に僕から敢えてこう言った。
「気持ち悪いですよね?」
自分が受けるダメージを、少しでも軽くするための保身からだった。
「はっ、何がだ?」
シルヴィス様の声は少し怒っているように聞こえたため、様子を伺おうと、僕は顔を覆っている手を少しだけ開けて、シルヴィス様を見つめながら答えた。
「僕の身体は外見上、2つの性器を持っていて……性別不明だからです」
シルヴィス様は、理解できないという表情をして、僕に質問してきた。
「それは事実だが、どうしてそんなひどい言葉を使うんだ?」
「僕のこの身体の仕組みが解明されるまで、親切に接してくれた研究者の方にそう言われたからです」
「誰だそいつは!
レンに直接言ってきたのか?」
シルヴィス様は今度ははっきりと怒っていた。
だから、僕は顔から手を下ろし、勇気を出して、その出来事をシルヴィス様に話した。
「いいえ、その研究者の方が同僚へ話されているのを、偶然聞いてしまったのです。
もし自分の番が、僕のような性別不明の身体だったら、気持ち悪くて受け入れられないと。
だけど、研究対象として最高の素材だから、僕に嫌われたくなくて、仕方なく親切にしているんだ……とそう言っていました。
その会話を聞いてしまってから、僕はその方を避けていましたが、逆に付きまとわれてしまい……心配した両親が護衛のテオをつけてくれたんです」
シルヴィス様は、話を黙って聞いた後、そっと僕の額に触れるだけのキスをした。
「そうだったのか……大変な思いをしたな。
オレの気持ちを話す前に、申し訳ないが一つだけ……不躾な質問をしていいか?」
「はい」
僕は目を閉じて額への優しいキスを受けた後、もう一度、しっかりシルヴィス様の目を見つめた。
「女性の器官があるなら、同じ系統の子宮もありそうだが……そうじゃなかったのか?」
「はい、こういう外見なので、全身、特に腹部は入念な医療的走査が行われました。
その結果、女性体器官の膣の先には、実は子宮らしきものがありました。
ですが、通常の器官に比べて断然小さく、形も歪でした。
他にも様々な検査を受けましたが、総合的結果として、ほぼ機能しておらず、器官としてない状態に等しいと判断されました。
もう一つの奥の方の孔は、肛門機能だけで、通常の男性オメガ性のような子宮も、それを繋ぐ器官もないとの診断でした」
声はひどく震えたが、心を殺して事実だけを淡々と伝えることには成功した。
++++++++++++++++++++++++++++
「みっ……見ないで……見せたくない」
「どうした?何か問題が? 」
僕はコクコクと頷く。
でも自分の口から言えない。
「分かった。
レンの可愛い脚に挟まれた手を、一度引き抜きたいから、少しだけ力を抜いてくれないか?」
ホッと安心して身体から力を抜いた一瞬を、見事にシルヴィス様から狙われた。
脚を折り畳んだまま、ガバッと左右に大きく開かれ、なす術もなく僕の下半身がシルヴィス様に丸見えになる。
「これは……どういう……孔が2つだと? 」
どうやってもシルヴィス様の力に叶わず、隠したい脚が閉じれないので、せめてもの抵抗で、僕は両手で顔を覆う。
感じすぎたせいか、体液まみれのドロドロでひどい状態なのに、シルヴィス様は全く気にもされず、まじまじと観察されているのが気配で分かった。
「感じて体液が出ているこちらの方は、もしかして……女性体器官である膣なのか?」
バース性の研究に携わっている医師のせいか、シルヴィス様はさほどの驚きを見せずに正解を言い当てる。
一般的な男性オメガ性は、第一次性は男性のため、身体的特徴は男性体だ。
だから局部として、陰茎、睾丸があり、その下に肛門がある。
ただ第二次性は産む性であるオメガ性のため、内部に子宮があり、肛門から子宮に繋がる器官も持つ。
だがこれらは、いわば内部器官なため、外見的 特徴としては、肛門という孔が1つあるだけだった。
だけど僕は、男性体が持つ陰茎、睾丸、肛門があるというところまでは一緒だが、睾丸と肛門の間に、第一次性の女性体だけが持つ膣があり……そのため、外見的 特徴としては、孔が2つあった。
絶対に知られたくなかったことが明るみになった今、恥ずかしいやら、情けないやら、悔しいやら……とにかく心中が複雑すぎて言葉にならず、僕は思わず泣き出してしまった。
「さっきから謝ってばかりだが……レン、悪かった。
泣かないでくれ。」
そっと、僕の脚を元に戻し、シルヴィス様は優しく僕を抱きしめる。
「うっ、うっ、うっ」
なかなか涙は、止まらない。
シルヴィス様がこの事実を知って何を思うのか、僕は怖くなって、ただ震えて泣くしかなかった。
「レン、悪かった、すまない」
顔を覆っている僕の手の甲に、啄むようなキスの雨が降り注ぐ。
以前、この事実を知った人が放った感想を、シルヴィス様からもう一度言われる前に、逆に僕から敢えてこう言った。
「気持ち悪いですよね?」
自分が受けるダメージを、少しでも軽くするための保身からだった。
「はっ、何がだ?」
シルヴィス様の声は少し怒っているように聞こえたため、様子を伺おうと、僕は顔を覆っている手を少しだけ開けて、シルヴィス様を見つめながら答えた。
「僕の身体は外見上、2つの性器を持っていて……性別不明だからです」
シルヴィス様は、理解できないという表情をして、僕に質問してきた。
「それは事実だが、どうしてそんなひどい言葉を使うんだ?」
「僕のこの身体の仕組みが解明されるまで、親切に接してくれた研究者の方にそう言われたからです」
「誰だそいつは!
レンに直接言ってきたのか?」
シルヴィス様は今度ははっきりと怒っていた。
だから、僕は顔から手を下ろし、勇気を出して、その出来事をシルヴィス様に話した。
「いいえ、その研究者の方が同僚へ話されているのを、偶然聞いてしまったのです。
もし自分の番が、僕のような性別不明の身体だったら、気持ち悪くて受け入れられないと。
だけど、研究対象として最高の素材だから、僕に嫌われたくなくて、仕方なく親切にしているんだ……とそう言っていました。
その会話を聞いてしまってから、僕はその方を避けていましたが、逆に付きまとわれてしまい……心配した両親が護衛のテオをつけてくれたんです」
シルヴィス様は、話を黙って聞いた後、そっと僕の額に触れるだけのキスをした。
「そうだったのか……大変な思いをしたな。
オレの気持ちを話す前に、申し訳ないが一つだけ……不躾な質問をしていいか?」
「はい」
僕は目を閉じて額への優しいキスを受けた後、もう一度、しっかりシルヴィス様の目を見つめた。
「女性の器官があるなら、同じ系統の子宮もありそうだが……そうじゃなかったのか?」
「はい、こういう外見なので、全身、特に腹部は入念な医療的走査が行われました。
その結果、女性体器官の膣の先には、実は子宮らしきものがありました。
ですが、通常の器官に比べて断然小さく、形も歪でした。
他にも様々な検査を受けましたが、総合的結果として、ほぼ機能しておらず、器官としてない状態に等しいと判断されました。
もう一つの奥の方の孔は、肛門機能だけで、通常の男性オメガ性のような子宮も、それを繋ぐ器官もないとの診断でした」
声はひどく震えたが、心を殺して事実だけを淡々と伝えることには成功した。
あなたにおすすめの小説
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
結婚式の翌朝、夫に「皇太子の愛人だろう」と捨てられました――ですが私は、亡き国王の娘です
柴田はつみ
恋愛
母の遺した薬草店を守りながら、慎ましく暮らしていたアンリ。
そんな彼女に求婚してきたのは、国内でも名高い騎士にして公爵家当主、アルファだった。
真っすぐな想いを向けられ、彼を信じて結婚したアンリ。
けれど幸せなはずの結婚式の翌朝、夫は冷たく言い放つ。
「君を愛していると本気で思っていたのかい? 」
彼はアンリが第一皇太子と深い仲にあり、自分との結婚は身を隠すための偽装だと誤解していたのだ。
アンリは実は、亡き国王の婚外子。
皇太子にとっては、隠して守らなければならない妹だったのである。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
様々な形での応援ありがとうございます!
【16話完結】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /チャッピー
AI比較企画作品
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
大好きな婚約者を僕から自由にしてあげようと思った
こたま
BL
オメガの岡山智晴(ちはる)には婚約者がいる。祖父が友人同士であるアルファの香川大輝(だいき)だ。格好良くて優しい大輝には祖父同士が勝手に決めた相手より、自らで選んだ人と幸せになって欲しい。自分との婚約から解放して自由にしてあげようと思ったのだが…。ハッピーエンドオメガバースBLです。最後におじいさまの番外編を追加しました。