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 【駅ビル一階入口で待ってて】
唯からLINEだ

ひまりは言われた場所で待った、
複雑な気持ちは消えない、だけどゲームふざけた唯のセリフだろう
深く考えるのはやめよう

唯はふにゃふにゃの髪を触りながやって来た
「ごめん、遅くなって」
ひまりは
「いえいえ彼女持ちだからしかたないでしょ」と答えた
唯は
「屋上にカフェテラスがあるから行こう」と


ひまりはついて行った、ビルの外階段から三階の屋上へ上がった屋上は寒かった、

2人で暖かい飲み物を買い
景色のいいベンチに座った、人はほとんどいない

唯が、
「ひまり、寒がりだろ?」と
ひまりは
「うん」と答えた

唯はまた
「ひまり?夕食には帰るんだろ?」

ひまりは
「うん」と答えた

ひまりの母は、ひまりが幼稚園の時交通事故に合い、後遺症が残っていた、夕食の支度や片付けを全くできない訳ではないが、祖父と祖母もいるので、母のできない事はひまりがやっていたのだ


暗くなり星が見えた。
ひまりが
「ねえ?今日星よく見えるよ」

立って言うと、
唯は、ひまりを背後から抱き寄せた

20センチ身長差がある。
ひまりはすっぽり包まれた
唯は
「寒い方が星が綺麗にみえるんだよ」と
ひまりは
「へーそうなんだ、知らなかった」と
唯は
「俺達は回りからみたら普通の高校生カップルで、まさか、愛人ゲーム中なんて、誰も思わないよな
見て、ひまり下を見ると人が小さいな、なんか悩みなんてどうでもよくなるな」と

ひまりは

「唯、悩みあんの?」
と聞いた
唯は、ベンチに座りゆったりしてから
「悩み?あるよそりゃ、秘密だけど」と答えた
そして、

「ひまりさ、香水独特だって言ったじゃん、俺今日駅で知ってる香りがすると、思ってつい美里に、この匂い香水?って聞いちゃって
美里がひまりのだっで言ったから
ちょっと焦った」

唯は続けて

「香りからの記憶は鮮明で見るより先に脳を刺激する、頭の中でひまりの香りを覚えてる証拠」と

ひまりはいつも唯が、少し意味深な事なロマンチックな事を話すところが好きだった

唯は
「ひまり、送るよひまりの家たしかこの駅から歩いて帰るって言ってたよな?」

ひまりは
「うん、歩いて15分かかるよ
いいよ、1人で帰れるから」と答えた
唯は
「一応女の子だからな、送る」と言った、

ひまりは、唯は私を落とそうとしてるんだ、だから優しいんだ、
平気でいようと深呼吸して、自分を落ちつかせた。

駅を出るとスクランブル交差点がある。
唯は、ひまりの手を握り交差点を渡る、人がたくさん行き交う
唯は交差点のど真ん中で急に立ち止り、ひまりを引き寄せ肩を抱くとキスをした、少し長めの

たくさんの人混みとざわめきの中回りの人が止まったように感じた
制服の幼いカップルが交差点の真ん中でキスをする、漫画の様な情景にひまりは動揺したが、平常心を演じたそして、ひまりは唯に

「何もあんな所でしなくても」と言う

唯は

「俺の彼女だって自慢したくて」と言った

ひまりはキュンとしたが、平常心平常心と、繋いだ手はそのままで
歩いた。

唯はいつもと変わらず学校の話しをしていた。
ひまりもいつもどおりガールズトークの裏話をしていた。

唯が
「ひまり?誰にも言ってない?」と聞く

ひまりも
「唯は?」と返す

お互い誰にも話してないかを確認をした、

唯の首にはいつもキスマークがついていて
唯はマフラーを外して
「見て、いつもマーキングされてんの」と言ってから
「ひまりこのキスマークの上から
キスマークつけて、そしたら
コレは、ひまりのキスマークになるから」と言うのだ、

ひまりは平常心平常心と、
「うん、いいよ」と
唯の首に背伸びをしながらキスマークを強くつけた、

唯は
「俺も」と言い
ひまりの首にキスマークをつけた

ひまりは、
「彼氏いないのに、何でキスマーク?って聞かれるじゃんかー
岡野くんにバレたら付き合えないじゃんかー」と騒いだ

唯は少し悲しそうな顔で
「岡野と付き合うの?ケイくんは?好きじゃないの?」と

ひまりは罠だ唯の罠だーと思い
引っかかるもんかと思っていた
そしてひまりは

「ケイくんの事はわすれたよ
先に進むのだー」と言った
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